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聞こえてますか!?聖主様!(格好良すぎて聖主以外目に入りません)  作者: ユミグ


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起きてる。大丈夫、私は起きてる。


目は閉じているけど起きてる。辛うじて起きてるよ。


私特製目覚ましはピアスから電流が走るようになっている、それでやっと起きられる私はちゃんと起きてると思う。


レンがすっぽりと包むように私を抱き締めながら眠っている静かな体の動きにもう1度眠りたくなるけど大丈夫。


「ん…」


起きるのかな?


凄いよね起きる時間に起きられる人って。


もぞもぞ動いた後、息を詰めたレンに起きたんだと分かって、私も、もぞもぞと動いてレンの枕に頭を乗せる。


「ちゅ」

「っっ〜」


真っ赤なお顔してるけど、私に絡んでいる腕は離されないからいいかなぁ?と思って何度もちゅーしてみた。


「夢か…」


どうやら夢だと認識したらしいので、調子に乗ってちゅーしてたらキスを返してくれたレンは夢ならば…と思ってるのか手の動きが私のパジャマの中に………


トントントン…


「ビクッ!!!」

「…」


パッと離された手と、勢いよく離れて行ったレンの体は…


ドタンッバタッ!


「ぐっ…!」

「…」


ベッドから落ちて体を打ちつけている。


ちくしょう…もう少し誤魔化してたらそのうち興奮して襲ってくれたかもしれないのに…


ベッドの上からレンを見下ろして…


「レンおはよ」

「おはっ、お、お、おはよう、ございます…」


寝室の扉を魔法で開けたらクーパーが入って来たのでお願いする。


「レンのは私が」

「かしこまりました」

「い、いえ!自分で出来ます!」

「私がしたいの、駄目?」

「そ、そ、っっ〜…!」


私に仕事はないからレンのパジャマを、未だ床に座っているレンに跨ってパジャマを脱がしていくと、ガバッと手首を掴まれた。


「は、は、伴侶に、なるまでは…」

「「…」」


乙女なレンにこれ以上は可哀想かな?と思い、上から退いてクーパーに身支度を整えてもらった。どうやら続き部屋を作るらしく、レンの横の部屋をとりあえず私の部屋にしたらしいのでそこでお世話されている。


「眠らなかったのですか?」

「目覚まし」

「鐘のようなモノですか?」


指先でチリチリと電流を出してクーパーに当てる。


「ぐぅっっ…!」


町中で鳴る鐘とは違うと教えると理解したのかお小言を言われてしまう。


「私が起こします。ですからそのようなモノは不要です」

「レンの支度したい」

「当分は先でしょう」

「…」


伴侶になるまで脱がせちゃいけない。


伴侶になるまで一緒にお風呂へ浸かれない。


伴侶になるまでちゅー以外が出来ない。


伴侶になるまで………


「いつ伴侶?」

「聖主様は王弟であらせられます。ですので、式も盛大に執り行うでしょう」

「…」


準備に時間がかかるの…?


また我慢………


「その間にも婚約者としての顔見せ、近隣国からの使者との顔合わせ、婚約式に婚姻式、ヒナノ様は立場が特殊ですので他にも必要な事柄が増えそうです」


嫌だ!


顔合わせだの顔合わせだのは別にいい!そんなのは想定してた!でもこの国に倣って伴侶になるまでちゅー以外の事が出来ないのが嫌だ!今の関係も楽しもうと思っていたけど…!


嫌だ!


襲いたい!


襲われてもいい!大歓迎だ!


「調理の許可は頂いておりますよ」


それで我慢しておこう…


お昼ご飯と夜ご飯は作らせてもらった。レンに手作り食べてもらいたくて厨房を借りて毎日作れる事になった。


一緒に居られる時間は長くなったけど、相変わらずキス以外は出来ていない。


レンの正装も作ってるし、顔見せだの婚約式だのもした。


煩かった声は今のところ静かになってる。


討伐はまだ延期。

現地に団長達が行き調査し、腕を上げてからとなったからのんびり討伐する事になった。


王都の淀みは完全になくなり、花や蜜などが少ないけれど採れてきている。


淀みがなくなれば次の範囲に移動した方がいいんだろうけど、それらは全て私達が伴侶になった後にした。というか脅した。


そうすれば早く伴侶になれるかなー?と思った通り式の準備が早まり予定より二月前に婚姻式が出来る。


煩い精霊は相変わらず煩い。

部屋と執務室に入れなくなった事を廊下に出ると耳元で煩く喚かれる度に飛ばして遠くに放り投げては戻って来て、変わらず煩く罵ってくるのだ。


クーパーは式の準備やらで忙しそうだけど、朝の支度以外はレンに着いて仕事の補助までしているから私としては大満足である。


何千年も淀んでいたとされる国が王都だけでも淀みが消えた事実は近隣国の耳に当然入った。


婚姻式間近…というか、婚姻式も出れるように他国からの使者が予定よりも集まり益々忙しくなったレンは迎賓館に赴く事が多くなり…


夜以外は会えなくなった。


そして夜に会うと必ず…


「「…」」


ベッドの背にもたれたレンは足の間に私を座らせぎゅぅぎゅぅと抱き着き、体を丸めて私の肩に顔をうずめる。


「「…」」


このまま寝てしまう日も珍しくない。


どうやら他国の人達に揉まれているのか、とっても疲れている。


私の日常はそんなに変わらない。


訓練以外は何かを作っている事が多い、とてものんびりした毎日だ。


「「…」」


疲れると元気になる。


「「…」」


主にレンのレン様が大きくなってる事が多い。


自慰行為したら?と言いたいけれど、乙女なレンにそんな事を言えば益々手が伸びないだろうと思って伝えてない。いっその事、むしろ喜んで私が手伝う?なんて言いたいけど…


「「…」」


乙女なレンにそんな事を言えるはずもなく…


そして襲えるはずもない、少し悶々とした日々も送っている。


「会わせたくない…」

「じゃぁ会わない」

「………ふふ」


王の事も大切だからこそ、そんな事は出来ないと思ってるレン。


別にいいんじゃない?と思っちゃう。


王弟ではあるけれど、一神殿の長に伴侶が出来るだけなら顔合わせなんていうのは必要ない。王弟としての顔ではなく神官長としての顔だけを持ち合わせておけば楽なのに。


まぁ、そんな事思ってても言わないけど。


レンの大切に想う気持ちは私も大切にしたい。


そして出来れば私の事も大切にして欲しい。毎日我慢してる私に“いい子”と言ってくれてもいい。むしろなんでもなくとも言われたいな!


「レンお疲れ様」

「ありがとう…」


今の私が出来る事といえば、疲れていない元気なレン様を疲れさせる事だけなんだけど、どうですか?


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