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聞こえてますか!?聖主様!(格好良すぎて聖主以外目に入りません)  作者: ユミグ


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必死な表情をしたレンが私を掴もうと一生懸命に手を伸ばした、その時のレンから深い深い愛情を感じた気がしてゾクゾクした。


ずっとその愛情で愛されたいと思った、泉に2人で落ちれば深く深く沈んで…






って、危ないな!?私の思考が危険だったよ!レンが息出来なくて死んじゃうよ!ちょっとくらくらするほどの愛情を与えられた気がして酔っちゃった…


『話せる』

『ありがとうござ…ご無事ですか!?』

『うん、レンは?』

『本当に?どこも?痛みはありませんか?』

『ないよ、レンは?』

『軽い傷が……あったような?』


うん、治しておいたから怪我はないはず。頭とかも痛くないかな?大丈夫?


『大丈夫ですよ』

『うん』


丁度いいから核まで案内しようと泉の底まで一緒に泳ぐ。


『気持ちがいいですね』

『ふふ、うん』


レンが笑ってる、固まらないレンは本当に気持ち良さそうに泳ぐから私まで嬉しくなる。


あっという間に底についたから、核に触れさせる。


『あたたかい…』


核は元々澄んでいるモノなのに魔物を放ったらかしにすると魔物の苗床となり、強さも上がってしまう。


『討伐を続けて核を維持すれば淀みは蔓延らない』

『はい…分かります』


やっぱり体感する事が重要だよね。


『浄化はまだ』

『そうなのですか?』

『滞在しないと浄化は出来ない』

『分かりました』


私がここでした事は、1度淀み切った核を破壊する為に必要な詠唱を唱えてから、核が新しく生み出るのを確認して、大地を潤しただけ。


浄化とは別物だ。


魔力が多い者なら誰でも出来る。


そして浄化だけは出来ない。


浄化が出来る者は多数存在する。そしてやり方は異なる。


私の場合は、“そこに居るだけで勝手に浄化する者”としても存在している。もちろん、方法は人それぞれ。


死ぬまで分からない者も居れば、生まれた瞬間から分かる者も居る。


浄化とはそういうモノ。


『レン帰ろう』

『はい』





核に触れていた手を上から握ると、何故かくるっと手首を翻し、恋人繋ぎにしてくれた。





もう1つの手も恋人繋ぎにしたレンは何も言い出さない。





『ヒナノ』

『うん』





恋人繋ぎにした両手を手放した瞬間。



私の腰を掴んで引き寄せたレンは、もう片方の手の平で私の頬を撫でて…






『ちゅ』



キスをされた。


『『…』』


近い距離で見つめ合っていた私達は、どちらともなく…


ううん、嘘。


主に私が近付いてもう1度キスをした。


『レン大好き』

『私も好きです』


私も好き?私も好きってどんな言葉だったっけ?


好きって好きだよね?


あれ?言語機能って正しく…正しいよね。


『え!?好き!?』

『くすくす、そんなに驚く事でしたか?』

『え?うん、え?好き?え?顔が?』

『ふふっ、性格も顔も、知り得る全てが好きですよ』

『………え!?』

『くすくす、帰りましょう』

『はい!………え?』


恋人繋ぎをして上に泳いでいくレンに連れられるように登っていく私の頭はパニックだ。


私はレンが運命だって分かるからひと目で惚れて、人となりを知って恋をして好きになった。うん、そこまでは理解出来る。


私はレンに好き好きと言いながら、“おはよー!来ちゃった!”とか、人前で無理矢理手籠めにしようと告白し、デートを要求して、勝手にほっぺにちゅーをして、無理矢理膝の上に乗って、好き好き言いまくってた…


え?なにが好き?私が好き?


なんで?


むしろなんで?


え?どこで?


「「ぷはっ!」」

「ヒナノ!」


泉から上がったら団長が私を引っ張り上げた………


あ、そうだった。討伐に来てたんだった…!


周り見て…うん!死人なし!


「わ…」

「ヒナノは私が」

「…」


団長に抱き上げられてた私をレンが後ろから抱っこする姿は…


「ふふ」


びしょびしょだ。


乾かして、わざわざ作った魔法陣を取り出して転移する。


「おかえりなさいませ」


クーパーが出迎えてくれて反省会の用意まで整えてあるみたい。怪我が深い者達は待機している神官達に治癒されていて…


私はレンに抱っこされてる。


「あれ?夢?」

「私がヒナノを好きな事でしたら夢ではありませんよ」

「うん……うん?……うん……うん!?好き!?レンも好き!?私も好きだよ!?」

「くすくす、そんなに、はしゃいだヒナノを見れたのは初めてだ」


敬語なし………


え?好きなの?じゃぁじゃぁ…


「伴侶になってくれる!?」

「私からお願いしたかったのですが…」

「だってレンはいつだって忙しそう」

「そうでした…」


シュン…としたレンは可愛い…


「そうだ!どんな婚姻がいい?」

「気が早いですね」

「え!?好きじゃないの!?」

「好きですよ」

「じゃぁ伴侶だよ!もう伴侶!」

「くすくす、そうか?」


ぐあっ…!


笑いながら敬語なしバージョンのレンは想像してたけど…!なんならよく妄想していたけど…!


クル…そしてキく。


「伴侶じゃないの?」

「我が国の作法ではまだですよ」

「私としては伴侶」

「私はヒナノだけがいい」


そうなの!?一夫多妻しか思い描いていなかったよ!?


「気が変わったら」

「変わりません」

「…」

「…」


気が変わった時に聞こう。


「私もツガイが居たら相談するけど、それ以外はレンだけがいい」

「ツガイとは……あの?匂いや声で運命だと理解するという…?」


この国ではおとぎ話みたいな出来事だ。精霊のように、神のように、不確かな話。


運命だと、己の魂が叫ぶような、この人が片割れだと、心奪われてしまう相手。


それが私にとってはレンだ。


そしてレンもまた私が運命だ。レンは運命が分からない人種だからピンとはこない、だからこそ押せ押せしてたのもある。


だけど、運命というのは1人だけとは限らない。


そういう事があるのも、見て聞いて知っている。


「うん、ツガイ以外は選ばない。レンだけがいい」

「決めてしまっては…」

「レンだけがいい」

「はい…はい…私もヒナノだけがいい」


ぎゅぅぎゅぅと抱きしめられる。


これって幸せぇぇぇぇ…!


「ちゅ」

「なっ!?こ、こ、こんな場所ではいけません!」

「…」


人目がある場所でのちゅーは駄目だったらしい…


「でもずっと我慢してた」

「っっ〜」

「まだ我慢?」

「なんっ…!?そ、そ、そ、………」


久しぶりに固まったなぁ。と、固まりながらも私を落とさないレンに若干の成長も感じながら腕の中を堪能していた。



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