沢山のご飯
真実を嘘偽りなく答えた桜夜
彼らは反応は違えど悔しい気持ちを表した
彼らにここに住まうことを勧めた桜夜
住むことを決めた彼らに、桜夜は手料理を振る舞うのであった
桜夜『出来ました。お口に合うといいんですが…』
理久「う、美味そう…」
戒斗「す、全て貴方が?」
桜夜『はい。沢山あるので遠慮せずに食べてください』
彼らの前には、美味しそうな和食が沢山並んでいた。料理が得意な桜夜は張り切りすぎて沢山作ってしまったのだ
空耶「もう食べていい!?」
桜夜『どうぞ』
「「「いただきます」」」
一口食べた彼らは目をぱちくりしたあと、涙を零す。それを見て驚く桜夜を他所に、彼らは泣きながら沢山あったご飯をかき込み始める
桜夜『え、お、美味しくなかったですか?』
戒斗「申し訳ありません。でも、とても美味しくて…」
理久「懐かしい味がする…美味い…」
空耶「うん。美味しい…故郷の味に似てる…」
恐らく彼らは、お母さんの味を思い出し泣いていたのだろう。桜夜は、引き出しからハンカチを取り出し、1人ずつ涙をふきとる
桜夜『お口にあったならよかったです』
戒斗「そういえば貴方のお名前をお伺いしていませんでしたね。教えてくださいますか?お優しいお方」
桜夜『あ、そういえばそうですね。桜夜です。月城桜夜』
戒斗「月城桜夜様…。改めてありがとうございます」
名前を繰り返すと急に頭を下げる戒斗。彼の行動に驚き、しゃがみ彼に顔を上げるようお願いする
桜夜『か、顔をあげてください!私からして貴方方は先祖様にあたりますし、感謝を込めてしてるだけですので…』
理久「月城桜夜殿、俺からも感謝する。ありがとう」
空耶「僕からも感謝を。ありがとう月城桜夜さん」
他の2人も頭を下げてしまった。そこまで感謝されると思っていなかったので混乱してしまう
桜夜『ほ、本当に顔をあげてください。ご飯が冷めてしまいますので、食べちゃいましょう?ね?』
戒斗「そう…ですね。残してしまっては勿体無い」
桜夜『お、多いでしょう?残してもらっても…』
理久「多くはない。丁度ぐらいだ」
空耶「お姉さんのご飯美味しいから全部食べられるよ」
桜夜『そ、そうですか?む、無理はしないでくださいね』
そして彼らは本当に全ての料理を平らげてしまったのであった。恐るべし戦争を生き抜いてきた軍人の男子たちである