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祓い屋詐欺師と霊能者  作者: 松田詩依


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10/10

10話「これからも」


 あれから一週間。まどかは無事退院したようだ。

 美夜は迷いながらも、まどかに会いに行った。


「美夜!」

「まどか……調子はどう?」

「お陰様で、バッチリ。心配かけてごめんね!」


 まどかの顔色はもどり、すっかり元気になっていた。

 いつもの彼女が戻ってきて美夜はほっと胸を撫で下ろす。


「あの……これ」

「これ……」


 美夜は神流水から買い戻したブレスレッドを差し出した。


「あの詐欺師……ううん、神流水さんが直してくれたんだ」

「美夜が、買ってくれたの?」

「まどかが具合悪くなっちゃったの……私がそのお守り取っちゃったせいだから」


 顔が見られなかった。

 今日、まどかに会うのを最後にしようと思っていた。

 霊が見える自分は相手を不幸にする。一緒にいたらきっとまどかもまた不幸にしてしまうかもしれないから――。


「それ、渡したかっただけだから。じゃあ、まどか……大学頑張ってね。応援してる!」


 顔も見ずにそそくさと別れを告げた。

 立ち去ろうとした美夜の腕をまどかが強く掴み、引き留めた。


「美夜。まさか、もう会わないつもり?」

「そ、そんなこと……」

「何年友達やってると思うの。私、わかるんだから」


 むっとしてまどかはさらに手に力を込めた。


「美夜。これから一緒に遊びに行こう! 喫茶店のカフェオレ、奢ってね」

「……うん!」


 詐欺師のせいか、詐欺師のお陰かわからないが……。

 二人の絆はさらに深まり、やっと穏やかな日常が戻ってきたのであった――。



「祓い屋詐欺師と霊能者」 完

最後までお読み頂きありがとうございました。

美夜と神流水の最初の事件はこれにて一件落着です。


昔書いて、眠っていた作品を投稿してみました。

気が向けばまた続きを書くかもしれません。

面白ければ感想・評価など頂けたら嬉しいです。

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