部活動対抗大会開始!
【変更点】
ターゲットの語尾を前話まで「ござります」としてきましたが、今話から「ございます」に変更したいと思います
大変、申し訳ございません
ターゲット先輩はその場に体育座りで座り込み顔をうずめながら話し出した
顔をうずめながら話しているので泣いてるかは分からないが、泣いているであろう声で聞き取るのが難しいぐらい震えているような声だった
だが、俺はターゲット先輩の話を頑張って聞いた
ターゲット先輩の話を要約するとこうだ
70年前、ウェース王国とイース王国ができる前、世の中は日本で言う戦国時代のような感じだったらしい
だが、そんな世の中をたった1年で一つの帝国が世界統一を果たしたらしい
その帝国の皇帝がターゲット先輩のおじいちゃんだったらしい
そして、ターゲット先輩のおじいちゃんはいわゆる独裁者で、めちゃくちゃな政治を行い、世間の恨みを集めていたそうだ
その上、処刑なども大量に行なったらしい
処刑をしすぎて、歴史上最も人間を殺した人物として現在でもその悪名が轟いている程だそうだ
そんな政治を50年間続けていたせいで、革命が起きてあっさり死んでしまったらしいが、ターゲット先輩のおじいちゃんは現在でも憎まれていて、その孫であるターゲット先輩もかなり嫌われているようだ
今日のような出来事もそこまで珍しい事ではないらしい
話し終えるとターゲット先輩は激しく泣き声を上げた
ターゲット先輩をどう慰めれば良いのか良いのか分からず、俺は激しくあたふたした
「あ〜、やっぱりダメだったんですよ」
校舎の前にいる俺とターゲット先輩の元にピリカ先生が来た
「先生〜どうにかしてくださいよ〜」
俺は泣いているターゲット先輩をどうすれば良いのか分からず、ピリカ先生に助けを求めた
「ターゲットちゃん〜、近くに人は居ないんでやめていいですよ〜」
「かしこまりました」
ターゲット先輩は何事もなかったかのように立ち上がった
その顔に、涙は一滴もなかった
「えッ?!泣いてたんじゃ?!」
「それもこれも全部ターゲットちゃんの演技なんですよ」
「なんで?!」
「陰湿な奴らには抵抗するより泣いた方が、ああいう事を早く終わりにしてくれるんでございますいくら憎くても高校生の女の子が泣けばある程度は向こうも遠慮してくれるんでございます」
「じゃあ、なんで超常学園に帰ってきた後も泣く真似なんかしたんですか」
「騒動の場に超常学園の学生もいたかもしれないでございます。ないとは思いますが、あの場であんなに泣いて超常学園で何事もないような私を見られると演技と思われるかもしれないでございます」
「いや、演技してるのは本当のことでしょ」
それに、いくらなんでもあの場に生徒がいるかさえ分からないのに、超常学園から徒歩1時間以上離れているイジメの場からそんなすぐにここまでこれるとは思えないのだが
まぁいいか
「救世主様、ピリカ様、私はこれで失礼するのでございます」
そういうとターゲット先輩はスタスタと本校舎に向けて歩き出した
「どこ行くんですよ?!」
「本校舎の屋上からなら花火が観れるかもしれないので」
ターゲット先輩は本校舎の中に消えて行った
「ターゲット先輩は強い人ですね…何ですか?」
俺が純粋にターゲット先輩への敬意を口にしようとしたらピリカ先生がニヤニヤと笑いながらこちらをジロジロと見てきた
「いや〜救世主様なんて、随分と青春したんですね、ですよ」
「はい?」
「ターゲットちゃんは、心を開いた人のことを様をつけて呼ぶんですよ、だから彼女は君に心を開いたんだと思うんですよ」
「へ、へぇ〜」
「私とキョウスケ会長の時は半年ぐらい、結構仲良くしてたメジェドちゃんですら3ヶ月は心を開いてくれなかったのに、たった1週間とちょっとで心を開かせるなんて凄いんですよ」
別に俺はターゲット先輩に特別なことをした訳でもない
さっきだって結局、ターゲット先輩を連れて逃げただけだし
「いや〜でも、もし仲が深まったらな、と思って観覧席のチケットを渡しましたが、まさかもう、様をつけて読んでもらえるとは」
「…そういえば、ピリカ先生は騒動が起こると思って花火の観覧席のチケットをくれたんですか?」
「そうですよ、君にもターゲットちゃんが世間でどんな扱いをされてるのか知って欲しかったんですよ」
「でも、騒動になると分かっててチケットをあげるのは教員として失格なんじゃないですか?」
「耳が痛いですよ、まぁでも彼女なら、あの程度の騒動じゃ特に問題ないですよ」
「本当に強い人なんですね」
泣いた演技をやめたターゲット先輩には、少しも危なそうな一面はなかった恐らく本気でこれっぽっちも気にして居ないのだろう
アニメの世界なら、ここで俺が精神的ダメージを負ったターゲット先輩をあらゆる手を使って俺が立ち直らせて、その恩をターゲット先輩が感じて恋に落ちるという流れが王道だが、やはり異世界でも現実は現実、そう上手くはいかないものだな
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入学してから15日、今日は1学年トーナメントだ
1学年トーナメントとは、1年生300人全員のトーナメント選の事だ
毎年、ある程度の反発はあるのだが今年の1年生は名家の実力者が多いので例年通りの部活動対抗、組対抗、学年対抗、学校対抗の4大会の戦績のみで通知表の成績を決めるシステムに対する名家の強い反発を学園は無視できなかったしい
よって4大会以外にも成績に反映する何かを急遽開催することになって1学年トーナメントをひらくことになったそうだ
まぁ1学年トーナメントを開催したところで4大会のみの評価にもう1つの大会が加わるだけなので余りやる意味もないとは思う
引きこもりになりたい俺が言うのもなんだが、日常的な授業なども評価に入れた方が名家の反発も少なくなりそうなものだ
「頑張ろうな、大先輩」
1学年トーナメント会場の第10体育館に向かい歩いている俺に声をかけたのは、仲直りしたマルガメだ
「最下位だけは取らないように頑張るさ」
1学年トーナメントは、1位だけでなく最下位も決める仕組みになっている
そして、俺が直面している問題が最下位取るんじゃないか疑惑だ
俺はメジェド先輩にこの1学年トーナメントを行う上で神通力はもちろん、形質変化も部活動対抗大会まで秘密にするために使うなと言われた
なので俺の使える異能は極炎と超回転のみになる
極炎のみでも一般の兵士よりは強いだろうが、超常学園では雑魚と言っていい
せめて最下位にならないように頑張る。それが俺の1学年トーナメントの目標だ
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まぁ、案の定最下位だったんだけどね
1学年トーナメントのビリは俺、ビリ2はマルガメだった
ピリカ先生の教員特別推薦枠で入学したのにも関わらず1年生で一番弱いの称号をとった俺は裏口入学のペテン師と呼ばれ、イジメまではいかないが、陰口を叩かれるぐらいの人間になってしまった
ちなみに俺の顔がずる賢い顔だと皆んなが口を揃えて行ったので俺はペテン師と呼ばれてれいる
その後、俺は部活動対抗大会で名誉挽回するためにターゲット先輩との修行に明け暮れるのだった
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そして、ようやく部活動対抗大会の日になった
生徒は全員、前日の内に船に乗り今日の朝に会場の島に着いた
超常学園の敷地と同じぐらいの大きさの島はそのほとんどが森で構成されていた
俺は島に着いて早々メジェド先輩とターゲット先輩と合流し、縦60センチ横5センチの布が簡易的に縫って付けられたベルトを布が尻の上にくるように身につけた
部活動対抗大会は例年ならトーナメント戦だが、今年は無人島全ての敷地を使った尻尾取りになった
尻尾取りとは、尻の少し上の腰に付けられた布を他人に取られないように、他人の布を取る高度なバトルロイヤル(お遊び)だ
尻尾取りの性質上、スタート位置はある程度離す必要がある
俺達、超能力研究部は指定された場所に行き開始の合図を待った
この尻尾取りバトルロイヤルのルールはシンプル、今日中により多くの人間の尻尾を取った部活の勝ち
尻尾を取られた人は乗ってきた船に戻り、その後尻尾取りバトルロイヤルへの参加ができなくなる
また、尻尾を取られた人がそれまでに取った尻尾は勝敗にカウントしない
つまり100個尻尾を取っても最後まで生き残らなければ勝敗には全く関われないと言うことだ
「いや〜緊張しますね」
「そんなに固くならなくていいでございますどうせ私たちは失うものなんかないでございますし」
「去年は最下位だったもんねぇ」
「最下位だったんですか?」
「去年の部活動対抗大会の時にはキョウケはもう会長になってて参加できなかったしぃ私は時期はずれのインフルエンザになってたしぃ」
「そして私はまだ神通力を扱えきれてなかったでございます」
「今まで最下位で散々皆んなにバカにされたんだよぉ〜だから今年こそ絶対優勝だよぉ〜」
「了解でございます」
「了解です」
俺もターゲット先輩も闇口入学のペテン師だとか悪魔の孫だとかで周りに散々言われてるのでメジェド先輩の気持ちは痛いほど分かった
「作戦はぁ〜私が1人で走り回ってるから、君達2人でなんとかしてねぇ〜」
「了解でございます」
「そんな適当な!」
俺が作戦の適当さに抗議しようとしたら頭に、部活動対抗大会始めのテレパシーが流れ込んだ
そしてメジェド先輩は走り去ってしまった
「ターゲット先輩、これでいいんですか」
「大丈夫でございます、メジェド様の異能ならば尻尾取りで負けるわけないでございます」
「…いい加減ターゲット先輩とメジェド先輩の神通力、教えてくださいよ」
「私のはいいでございますが、メジェド様の神通力は本人に聞いた方がいいんじゃないでございますか?」
「その本人がさっさと、どっか行っちゃったんですけど」
「しょうがないでございますね、メジェド様の神通力、目破神の能力は二つ、一つ目は目からビームを出す能力、二つ目は自分の事を見た人間を殺す、もしくは気絶させる能力でございます。ちなみに普段サングラスをつけて眼を塞ぐことにより二つ目の力を抑えています」
なるほどメジェド先輩がサングラスをつけてる理由はそういうことなのか
「なるほど、尻尾取りと相性抜群ですね」
尻尾取りは、人によって尻尾の位置がほんの少しだけ異なるので相手の尻尾を見ないと取れないといっても良い
だが尻尾を見ようとすると、いやでもターゲット先輩が視界に入ってしまう
メジェド先輩を見れば気絶してしまう
尻尾取りに置いては最強かもな
「ただメジェド様の神通力は生徒の中ではかなり有名でございます。なので、誰も近づこうとしないでしょう」
つまり、この大会は島全体ではなくメジェドの周辺を除く島全体で行われると言っても良い
「確かに、誰も近づかないと生き残るルールなら最強ですけど、取った尻尾の数で競うルールだと逆に弱いということですね」
「それにメジェド様の神通力は私達にも効果があるでございます。よってメジェド様とは行動は共にできません」
つまり俺とターゲット先輩の2人でどうにかしなくてはダメというこだ
超常学園の部は15人以上部員がいる部がほとんどだ
1番部員が多いと噂のサッカー部にはマネージャー含め75人ぐらいいるらしい、
2人は中々にキツイと言っていいだろう
「それでターゲット先輩の神通力は…」
「それは今からお見せするのでございます」
そういうとターゲット先輩は俺に背を向けて武道の構えをした
「マジかよ…こいつらサッカー部ですよね?」
「恐らく」
俺達はいつのまにか噂のサッカー部75人に取り囲まれた。
サッカー部員はバチバチの運動部なので75人の1人1人が実力者揃いだそうだ
俺とターゲット先輩の2人では相手にすらならないだろう
1人のサッカー部員がターゲット先輩目掛けて突っ込んできたのでターゲット先輩は容赦なくそのサッカー部員を殴った
殴られたサッカー部員は、意識を失ったのでターゲット先輩は尻尾を取ってた
「貴方も構えてくださいでございますすでに囲まれてるでございます」
「わ、分かりました」
こうして、実力者揃いのサッカー部員の残り74人対俺とターゲット先輩の戦いが始まった




