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どの世界に行っても引きこもっていたいな  作者: kare-pann
部活動対抗編
17/21

祭り!

「それでは、これからの事について詳しく説明するのでござります」


校庭の端っこに設置されていたベンチに持っていたカバンを置いてそのベンチの前で話し出した


「まず初めにお伝えすることは、部活動対抗大会が1ヶ月延期になったのでござります」


「へぇ〜それまた何故なんですか?」


「例年は、超常学園の15個の校庭で部活動の団体トーナメント戦のような形で開催されるのでござります」


この学園は、校庭とか体育館とかが無駄に多いと思っていたが部活動対抗大会の為の物だったようだ


てか、15個も校庭はあったのか


いや、部活対抗大会につかうのが15個というだけで、もっと多い可能性もある


しかも一つ一つの校庭も、野球会場4個分くらいの面積がありかなり大きい、場所によっては地平線が見えそうなレベルだ


「ですが今年は、スーパー島の近くにある無人島で開催されるのでござります」


「なるほど、それで準備に戸惑っているとかそんな感じで延期になったんです」


「そうでござります。その上、毎年生徒会役員が部活動対抗大会の用意をするのでござりますけど、今年の生徒会役員は会長のキョウスケ様だけなのでござります。なので、かなり準備に戸惑っているようなのでござります」


「そういえばそうでしたね」


何故、会長が1人だけで生徒会をやっているのかは知らないが、確かに例年とちがうことを1人でやっているのだから予定が遅れても仕方がない


「というか、生徒会役員が1人しかいないのに先生たちは準備を手伝ったりしないんですか?」


「まぁキョウスケ様は、仕事がなかなか出来るお方なので、先生達も信用してるのでござりますよ、きっと」


まぁ信用してるという口実でサボってるだけな気もするが


「そして、次に伝える事はさっきも言った通り今日から部活動対抗大会まで私が救世主君の、具体的にいうと格闘術の特訓をつけさせてもらうでござります」


「格闘術って必要なんですかね」


この世界では、神通力や魔法が当たり前のように戦闘に用いられている


とてもじゃ無いが格闘技を学んだところで役に立たないのでは無いかと思ってしまう


「何を言ってのでござりますか、現に今の世界最強は、ほぼ武道だけで戦っているキョウスケ様ではござりませんか」


「いや、あの人は根本的に異常なだけな気がするんですけど」


「とりあえず、やっておいて損はないのでござりませんか」


「まぁ確かに」


俺は上手く丸め込まれたのだった


「ご理解いただけてよかったでござります。それでは明日から始めましょう」


「分かりました場所はここでいいですか?」


「そうしましょう」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


俺が入学してから8日後の朝になった


俺は朝の面倒臭い三銃士を避ける為に朝早くに家を出た


朝の面倒臭い三銃士とは俺が登校する上で一緒に登校しようと行ってくる面倒臭い人たちのことだ


面倒臭い人1号はマリさんだ、入学してから毎朝俺を部屋の前で待ち伏せして一緒に学園に行こうと言ってくる


それだけなら、朝から美女と登校できるから良いのだが、入学してからまだ日が浅いのにも関わらず友達が多いマリさんは学園に行くまでに大量の男女が、一緒に行こうと、マリさんについてき出す


長年引きこもりだった俺には、大量の美男美女の中にいると朝から体力消耗が激しい


マリさんは面倒臭いと言うより厄介に部類されるのだが、どちらにしろ一緒に学園まで行きたくはない人なのだ


面倒臭い人2号と3号は、メジェド先輩とターゲット先輩だ


この2人はマリさんが諦めて学園に1人で行った後に俺の部屋に2人で来る


超常学園では、登校が義務化されてない


年4回の大会でそこそこの成績を出していればわざわざ登校しなくても退学になったりしない


よってこの学園は大会にさえ出れば不登校でもひきこもでもウェルカムなのだ


この事を知った時、俺は引きこもる気まんまんだったのだが、あの2人は俺が学園に行くつもりがないと見ると、扉を壊して無理矢理連れて行こうとしてくるのだ


すでに扉3枚が犠牲になってしまった


1回、部屋にいるのがバレないように物音を出さないように気おつけたりしてやり過ごそうとしてみたが、ターゲット先輩が気配?のようなものを感じ取って部屋にいるのがバレてしまうのだ


その結果、引きこもりを諦め、朝早くに学園に向かうことが1番良い選択になってしまっているのだ


俺が憂鬱に思っていると後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた


「おーい大先輩ー」


俺の事を大先輩と呼ぶ声の主はクラスメイトであり、隣の席のでもある俺の唯一の友達の男、名をマルガメという


マルガメはこの世界では珍しくそこまでイケメンではない


その上、丸坊主なので、まぁ〜異性からモテないだろうな、という見た目をしている


だが、俺はこの男に同類という感覚を感じている。また、マルガメは俺のことを自分以上の陰気なキャラ、訳して陰キャだと思い、何故か俺のことを大先輩と呼んでいる


先輩要素は一つもないのだが別に呼ばれる事は嫌ではない


この男も、陰キャではないが間違いなくスクールカーストの底辺に位置する人間なので面倒臭いとは感じ取っておらず、一緒に登校するのは最良の相手だ


むしろ良い友達だ


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


入学してから8日目の放課後、俺はいい加減慣れてきたターゲット先輩の特訓会場である第11校庭にむかった


ターゲット先輩の特訓はとても良く、まだ8日しか特訓を受けていないのにも関わらず目に見えて格闘術が上達していくのを感じる


ターゲット先輩恐るべし


「それでは今日も始めるでござりますよ」


校庭に着くと、すでにターゲット先輩がいつものように巫女さんの服を着て待機していた


本人いわく、巫女さん衣装が1番動きやすいから着ている、だそうだ


「あー、ちょっと待ってくださいですよ」


俺が、いつもどおりベンチに荷物を置き、いつも通り校庭の中心でターゲット先輩と向かい合う形になるとピリカ先生が手を振りながらこちらに歩いて

来た


「ピリカ先生、お久しぶりです。今日も主張じゃないんですか?」


ピリカ先生は、入学式の日から8日連続主張でいなかった上に入学式の日は一言も話さなかったので俺的には凄く久しぶりだと感じた


「たったさっき帰ってきたんですよ」


ピリカ先生は疲れたような表情と仕草で言った


「そうそう、今日はいいものを持ってあげて来たんですよ」


そういうと、ピリカ先生はポケットから紙を取り出した


「これ、あげるんですよ」


「そういえば今日でござりましたね」


ターゲット先輩はその紙に覚えがあるようだが、俺に思い当たる節はない


「これ、なんですか?」


「これは後夜祭の花火の観戦席チケットですよ」


後夜祭とは何かの締めくくりの行事のことだ、だが特に最近行事があった記憶はないが


「なんの後夜祭なんですか?」


「昨日行われるはずだった部活動対抗大会の後夜祭でござります」


「そうか、例年は昨日が部活動対抗大会だったんですよね。でも部活動対抗大会がズレたのに後夜祭は、ずらさないんですか?」


「もともと今日はこの島に超常学園が出来た記念日なんですよ、なので本当は超常学園創立記念祭という名前なんですよ、でも毎年、部活動対抗大会の後にやるので皆んな後夜祭と呼んでるだけなんですよ」


「そして、後夜祭の花火は超有名で観戦席チケットなんて滅多に手に入らないんでござります」


いつも無感情のターゲット先輩にしては珍しく興奮した様子だった


「私はこの後も仕事なのでどうせなら2人で行ってきたらどうなんですよ」


「いいんですか?本当に貰っちゃって」


「むしろ貰ってくれなのですよ、青春を有意義に過ごしてほしいんですよ」


「そういうことなら遠慮なくいただくのでござります」


ターゲット先輩がピリカ先生の手からチケットを奪い取ら様にして受け取った


だが、チケットが2枚しかない事にターゲット先輩は気づいた


ターゲット先輩的には俺とメジェド先輩とターゲット先輩の3人で行こうと考えていたようで残念そうな顔をした


いつも無感情なターゲット先輩にしては珍しいと俺は思った


「メジェドちゃんなら既に、観戦席のチケットを複数枚入手できた3年生の友達と行くって嬉しそうにしてたんですよ」


「そうなんでござりますか」


ターゲット先輩は少し嬉しそうで悲しそうな複雑な顔をした


恐らく、これで自分が花火を観戦することができる喜びとメジェド先輩と一緒に後夜祭に行けない事への悲しみが混じりあったのだろう


「じゃあ、この後デートでもしてくるといいですよ、豚野郎になってこいですよ!」


こうして、俺達は特訓を中断して祭りに行く事になった


俺とターゲット先輩は祭りにに行く用意をする為に1時間後にまた第11校庭に集合することを決め、互いの部屋に戻った



本日もご愛読ありがとうございます


今日は、午後にもう1話投稿したいと思います


次話も読んでいただけると幸いです



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