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風にのせて:*:・'゜
:*:・'゜
あの日に帰りたいって
今 そう思う
何もかも輝いていた
何も怖くはなかった
だから いつでも笑っていられた
ずっとずっと
今が続くと信じていたあの頃
いつからかな
現実というものが
近くに感じたのは
あの時
風が通り抜けたんだ
真っ直ぐだった
自分の心に
夢を追って去る人を
黙って見送った あの朝
春だというのに
風がやけに冷たく感じたんだ
これが現実と
あの風が教えてくれたって
そう思う
信じたくなかったよ
貴方がいなくなるなんて
“いい彼女”演じた自分が悔しくて
何度も泣いて叫んだけれど
その涙も声も
全部 風に消えていった
春に吹く風は
時として優しくて
時として残酷で
それでもあれから何度も
春の風を受け
暮らしてる自分がいる
それが現実
サヨナラの哀しみも
サヨナラの切なさも
きっと風が消してくれるから
あの日と同じように
きっと風が吹いてくれるから
そして
現実を受け入れた時
また前を向いて歩き出せる
風にのせて
風に想いを乗せて……
fin.
「視線」コラボレーション