表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/21

約束 ..:*_


たったひとつの約束さえ守れなかった


あの夜 月の明かりに照らされて

静かに眠る貴方に約束したこと


今度は私が支えになる


あの夜持つことが出来た

貴方を想う気持ちさえ

守り続けることが出来なかった



少し遠く離れただけなのに

車をとばせば 

2時間くらいのところなのに


夢を追って

この土地を離れた貴方を

許すことが出来なかった



幼かったから……


そう思えば簡単なこと



それでも

失ったものの大きさは

そんな理由では片付けることは出来ない


何千回の「ごめんね」を言っても

その声は もう届かない


何百万回の「好きです」を繰り返しても

もう その気持ちは届かない



わかってるけれど

繰り返し言い続けてる



わかっているのに!


また同じ言葉を繰り返している



こんな私を笑ってよ


滑稽な私を……見ないで



たったひとつの約束を

守ることが出来なかったこと


今でも心に棲み続ける容赦ない罪悪感



たったひとつの約束だけれど

すごくすごく大きなもの


貴方と歩くはずの人生が消えた瞬間



もう二度と手にすることのない

幸せにカタチが崩れた……あの日



「さよなら」と別れを告げたあの夜空には


貴方に誓った約束を 思い起こさせる月が

同じ明かりを灯している



見上げた空には


左上が少しだけ欠けた月と


満点の星が輝いていた





fin.



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ