表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚者アルクの多世界冒険録  作者: 猫寝寧
第一章 召喚する世界
1/3

知らない世界の召喚者


「おい坊や本当に行くのか?」



「金なら払った筈です

 レフィリオまでお願いします」



馬車を操る御者は不思議そうな顔をしていた。

何故これ程の大金を使ってまであの辺境の国レフィリオを目指すのだろうか?



「坊や……召喚者だろ?

 だったら俺は召喚帝国アルガムに行くことをオススメするぜ?

 なんたってあそこが一番安全だからよ」



「知っていますよ」



何故なら自分の故郷だから。



召喚帝国アルガムが誇る十二聖家ルーファス家に生まれた四男で異世界から来た母親譲りの黒髪と黒い眼をした末子。

つい最近ある事件を起こして家を追い出され、それだけでなく国からも追放されたアルガム出身の召喚者。



それが僕、アルク・ルーファスだ。



しかし追放された原因は自分にある。

だから今もこうして馬車に揺られながらアルガムからとんでもなく離れた辺境の国レフィリオへ向かっている訳なのだが……。



「何を言っても意思は変わらないってか?

 ほら見えてきたぜ?……あれが辺境の最弱国レフィリオだ」



遠くに見える彼の国は緑に覆われた大辺境レフィリオ。



そんなレフィリオについて書かれた本の記録にはこんなことが書かれてあった。




他所の国で召喚士として使えない子供が集められた辺境の国。




それが最弱国レフィリオ。

ずっと兄弟と比較され貶められ続けた僕に相応しい国だ。

恐らくここならば自分のことを知っている人間は居ないだろう。

何故なら強い召喚士が何人もいる安全なアルガムから常に危険な最弱国レフィリオに来る人間など絶対に居ないのだ。




馬車に揺られながらニヶ月。

長かった旅は終わり、ようやくレフィリオに着いた。

ここから新しい人生が始まるのだ。



この辺境の国で今度は好きに生きてみたい。



そんな思いを馳せながらアルクはレフィリオの街へ降り立った。



見ていただきありがたき幸せ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ