プロローグ5
『地球の神の一柱、コノハナノサクヤヒメノミコトと申します』
有名どころキター。
「いつもお世話になっております」
実家の近所の神社の祭神がコノハナノサクヤヒメノミコト様だったはず。
『初山の頃から知っていますよ』
そういわれましても、その頃の記憶はさすがに無いです。
ところで地球から活力を持っていくのにデメリットとかないのですかね?
『地球の活力は飽和気味でして。余剰分を渡すのでデメリットはないですね。メリットとしては他の世界の神に【貸し】が出来る事でしょうか』
神様間の【貸し】ねぇ。怖いねぇ。
そだ。地球の活力で地球温暖化とか砂漠化とかは治らないの?
『その辺は人類の負の遺産的なものとも言えますので、今いる人類が責任を取るのが筋でしょう。研究者に活力を渡るようにして、研究を続けてもらうようにするのがせいぜいかと』
地球的に大丈夫ならいいか。
『ガイア様ならダイジョブダァ~』
だから、ネタが古いってば。
さて。メリット、デメリットも聞いてお互いwin-winの関係のようだし、ここまではいい。
俺が転生する世界はどんな所なんだろう?
『私の世界は【マギアスフィア】と申しまして』
すげぇ身に覚えのある名前なんだけど。
『私達の世界に転生してくれるような魂を探すために、ゲームプロデューサー達に神託の要領でアイデアとかを伝えまして、ゲームを作ってもらいました』
オイオイ。
『で、そのゲームに夢中になってくれた人なら、私達の世界に転生してくれる人が出てくるかなって』
それは嵌められたかもしれない。
『ゲームとして簡略化したところもありますけど。ドロップ品とか』
そりゃそうだ。生物をたおしてドロップ品だけなんて少なすぎる。肉や毛皮だって必要だろうしな。ゲーム内で生々しい解体とか誰得なんだって感じ。
『ステータスカードとかはそのままですね。便利なので、過去のゲーム等を参考に取り入れました』
これから行く世界がどんな所かすごくよく分かったからいいか。