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自宅警備員を異世界に行かせるのですか?  作者: 猫 まおう
始まりの異世界
7/8

街で俺は何をすればいいのですか?

「よーし、着いたぞ〜。 これからどうするんだ?」


「それを考えるのがキリトさんの役目なのですが。私はギルドに顔を出したあとレイピアの手入れをしてもらいに行きます」


「じゃあ、ギルドまで着いてくかぁ。けどさ、ここまで栄えてるとさ、どうしていいか分からないのだが」


「いえ、こちら側から見るとかなり栄えてるように見えますが反対側の方は少し大きめな村、という感じですよ」


「そうなのか?ならそこを発展させていけばいいって訳か」


「何か案でもあるのですか?」


「いや、何もない!」


「・・・・・・・じゃあギルドに向かいましょう」


「軽く無視しないで!傷つくから!」


少し歩くと急にルイカが焼けた跡のある建物の前で立ち止まった。


「これは……どうゆうことでしょうか?」


「どうした?」


「この建物を見て何も思わないなんて、脳みそが溶け出してませんか?大丈夫ですか?」


「溶け出てねぇし! もしかして、これがギルド・・・・だった場所?」


「違いますよ。この街唯一の魔法学校です」


「マジ!? 火事でもあったのか?」


「・・・まあ良いでしょう。この話もギルドに行って聞きましょう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ギルドの中は物凄く うるさい。


「お、いらっしゃ〜い」


ギルドの奥から優しそうなお姉さんが出てきた。


「こんにちは、マスター」


「あら〜ルイカ、どうしたの急に?」


「今日はこの街の繁栄のお手伝いと情報収集に来ました。 あそこの冴えない男が」


「はぁ!? 待て待てルイカ!」


「あら〜見たことのない子ね〜。名前は何て言うの〜?」


「後藤 霧斗です」


「変な名前ね〜。ところで繁栄のお手伝いって何するの〜?」


「まだ決まってない!というかこれから決める!」


「あら〜 正直者ね〜」


「正直というより、頭が悪いだけよ」


「毒舌ね〜。ルイカちゃんは何しに来たの〜?」


「私はこのレイピアの手入れをしてもらいに来ました。ところで聞きたいことがあるのですが」


「ん〜?な〜に?」


「クウォート魔法学院はどうしてあのように?」


「あ〜、あれはね〜、この前ね〜、リカルドちゃんが〜、魔法ぶっ放して燃えちゃったの〜」


「原因あいつかよ!」


「・・・まぁ、なんとなく理由は分かりますが…どうしましょう?」


「そ〜だ〜、キリトちゃん、クウォート魔法学院の再建してほしいな〜」


「いいな、その案!」


「じゃあ〜、2日後から〜、西地区の〜 再建予定地に来てね〜」


「はいよ!じゃあ、また来るよ!」


「じゃあ、行きましょう」


「おう。ところで、あそこの張り紙はなんだ?」


「あれはクエストボードです。クエストはあそこから選んで受けるんですよ。まぁ、ギルド登録すらしてないキリトさんは受けることはできませんが」


「やっぱり、ギルド登録が必要なのか・・・」



街を見渡してみるとボルストの街と同じくらいかそれより賑わっている。


「ここです」


「え?ここって宿屋じゃないの?」


「そうですよ」


「レイピアの手入れをするんじゃないのか?」


「私の行きつけの鍛治職人はここの地下にいるのですよ」


こんな異世界の展開は想像してなかった。

てか宿屋の地下に鍛治職人がいるって火事になったらどうするつもりだよ。


「そっちの階段じゃないですよ。ついて来てください」


ルイカは下への階段ではなく上へ登っていく。


「えーっと?地下じゃないの?」


「地下ですよ」


「じゃあなんで上へ?」


「黙ってついて来ることができないのですか?」


「・・・」


しばらく歩くと3階の1番奥の部屋まできた。


「ここは?」


「この部屋から下に降りるのよ」


そう言うとルイカは部屋のドアを開け、クローゼットを開けた。

そうするとクローゼットの収納スペースがあるのではなくそこには階段があった。


「凄ぇ。なんだココ!?超興奮する」


「どうしたのかしら?発情でもしたの?」


「違えよ!こういうさ、隠し部屋的なものは男のロマンってもんだろ?」


「そうなのかしら?なら、キリトさんは驚くと思いますよ」


「なんでだ?」


「ついてこれば分かりますよ」


階段を降りきったところには広い空間があった


「暑っ!!なんだこの暑さ!?」


「当たり前よ。鍛治職人がいるって言ったでしょう」


「暑い!!暑い暑い暑い暑い暑い暑い!!」


「うるさいですよ。切りますよ?」


「仕方ねぇじゃん!暑いんだよ!」


「なら、戻っていて良いですよ」


「いや、着いて行くよ」


「この先の1番奥はここの倍は暑いのですが。本当に大丈夫ですか?」


「だ、だい、じょうぶ……だ」


「そうですか。行きますよ」




「着きましたよ・・・・大丈夫ですか?」


現在の体感気温 50度以上

プールに行った時のサウナを思い出す。


「てか、それより暑いわ!!」


「どうしました?暑すぎて脳みそ溶けました?」


「てかなんでルイカは暑くねぇんだ?」


「そりゃあ。『耐熱魔法』をかけてるからな決まっているでしょう?」


・ ・ ・ ・ それ、もっと早く言ってくれよ。



「はい。かけ終わりましたよ」


「おう助かったよ」


凄いな。めちゃくちゃ暑いはずなのに 春に日向ぼっこしてるみたいに心地良い暑さだ。


「どうしましたか?」


「いや、さっきまでの暑さが嘘みたいに吹っ飛んだからさ」


「よくこの部屋の前まで耐えれましたね。私には無理です」


「お前なぁ………」


「シュエリーさん居ないのですか?」


「どうした?」


「いえ、私のレイピアを手入れしてもらうシュエリーという方が見当たらないのです」


「もしかして、あそこに倒れてるやつ・・・かな?」


「水ぅぅ・・・水をくれぇぇぇぇ」


「シュエリーさん、レイピアの手入れをお願いしに来ました」


「水をぉぉぉぉ」


「聞いてますか〜?」


「おいおい、ルイカ、鬼かお前は!?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「失礼しました。私はシュエリー。鍛治職人 兼 錬金術師をしているわ」


「えーっと 俺は 後藤 霧斗だ」


「とりあえず、助けてあげたのですし、レイピアの手入れをお願いしたいわ」


「はいはい。じゃあ貸してみて」


ルイカがシュエリーにレイピアを渡す。

よく見るとレイピアは所々キラキラと光っていることに気がついた。


「どうしました?キリトさん」


「いや、なんかレイピアが光ってるなぁって」


「作るときにミスリルの鉱石を少し入れたからね〜。ルイカ、今回はちょっと切れ味が落ちてるだけだから研げば大丈夫そうよ。明日には終わるから明日また来てちょうだい」


「頼みますよ。じゃあ、また明日来ますね」




「いやー暑かったなぁ」


「耐熱魔法で軽減されて居たでしょう?」


「いや、なんかさ、あそこまで『炎』って感じだと感覚的に暑く感じるっていうか」


「分からなくも無いですね。ところでキリトさん、魔法学校の案は出たのですか?」


「ん〜。まぁ、大体イメージはついた」


「それなら良いですが。あ、忘れてましたが、明日からは私がキリトさんの修行の相手をしますよ」


「はい!?いやいやいや!大丈夫だって。いや本当に。セルシアも個人修行で良いって言ってたし」


「いえ、キリトさんが覚えたのは初歩の初歩。実戦では使えませんよ?」


「いや、俺にはこの相棒(レールガン)があるから大丈夫だ!」


「なんですか?それは」


「電気の力で金属の玉を打ち出す装置だ。強いぞぉ」


「そうですか。じゃあ明日の6時に行くので起きててくださいね」


「拒否権なし!?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はぁ。今日は疲れた〜」


しばらく泊まる宿についた。

俺の異世界での生活はまだ始まったばかりだ。

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