表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/18

レベル3

 あれから一週間がたった。

 ダンジョンも大きくなり、二階建てになった。

 ラビリミンの数もいつの間にか増えていて、今では三匹が暮らしている。



 ダンジョン名:名無しのダンジョン

 レベル:3

 経験値:0

 属性:冥

 冒険ログ:まだありません

 状態:健康を維持しています。



 『ラビスコープ』で情報を読み取ると、まずまずであることが知れた。

 あれからネットで調べてみたのだが、どうやら『冥』属性というのは、かなり珍しいようだ。


 ダンジョンを形成するラビリミンが超自然の存在であるため、属性が何をもって確定するかは、まだよくわかってない。

 だが通常、属性は自然界であれば周りの環境が、育成下であれば持ち主の影響を強く受ける。


 主な属性は火・水・土・風。これに加えて、やや珍しい光と闇と雷。

 さらにそれらを組み合わせた、多重属性ダンジョンが存在する。


 冥というのは、歴史上に存在を確認されているが、ほとんど記録に残っていない幻の属性という話だ。


 スマホで『冥』と言う字を調べてみる。


①くらい。光がない。「晦冥(カイメイ)」「冥冥」

②道理にくらい。おろか。「頑冥ガンメイ

③あの世。死者の行く世界。「冥土」「冥福」

④目に見えない神仏のはたらき。「冥加」「冥利」


「うーん……? 社畜でブラック企業勤めの俺の精神を反映して、くらい、光がない属性になったのか……? それとも、俺が愚かだから……? ゲーッ、それは絶対に嫌だぞ!」


 それに、レベルが1に下がっているのも気になるな……。

 あの日、ゴミ捨て場でラビスコープで読み取った情報は、確かレベル22で属性は水だったはずだ。冒険ログも読み取り不能だが、残っていたような気がする。

 となれば、順当に考えるなら。

 一度このミニチュア・ダンジョンスプラウトがあの世、つまりは死んで『冥府』に行って、帰ってきたから冥ダンジョンとなったのだろうか……?


「ま、なんでもいっか!」


 俺は一生懸命にダンジョンの拡張に励むラビリミンたちを見ながら、そう口に出す。

 なんでもいい。生きててくれただけで、俺は嬉しい。

 夢だったミニチュア・ダンジョンが目の前にあるのだ。


 なにはともあれ、まずはダンジョンに名前をつけなくてはならない。

 なんにでも名前は必要だろう。とりあえず、希望を込めて。

 俺はラビスコープの名前欄に、


『サービス残業お断りダンジョン』


 と入力した。

ブクマ評価、ありがとうございます!

とても嬉しいです。めちゃくちゃ励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ