表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/65

第046話: 西の塔の攻防

「よし、正面が騒がしくなってきたね」


王城の裏手、茂みの中でルナがニヤリと笑う。

遠くから爆音と音楽が聞こえてくる。ユウが派手にやってくれているようだ。


「警備の兵士たちが、みんな広場に向かってるよ!」

「チャンスですね。行きましょう」


ララの報告を受け、セリスが頷く。

彼女たちは闇に紛れて城壁に近づいた。


「ホタル、頼むよ」

「ピピピッ!」


ルナの肩に乗ったホタルが、城壁の魔導センサーに向けて不可視の光線を照射する。

センサーが一時的に麻痺した隙に、ルナが鉤縄を投げ、軽々と壁を登っていく。

続いてララが、獣人の身体能力を生かして壁を駆け上がる。

最後にセリスだが……。


「うぅ……高いです……」

「ほら、しっかり捕まって!」


ルナが上からロープを引き上げる。

なんとか全員が城内への侵入に成功した。


目指すは西の塔。

そこには見張りとして、数名の神官兵が残っていた。


「止まれ! 何者だ!」

「ちっ、見つかったか。ララ、やるよ!」

「うん!」


ルナとララが飛び出す。

ルナは短剣で神官兵の武器を弾き、ララは素早い動きで背後に回り込んで蹴りを入れる。

息の合った連携で、瞬く間に制圧してしまった。


「すごい……」

「へへっ、これくらい楽勝だよ!」


塔の階段を駆け上がり、最上階の牢獄へ。

そこには、鉄格子の向こうで怯える王女エリスの姿があった。


「王女殿下!」

「……誰?」


エリスは警戒心を露わにする。

無理もない。味方などいない状況だったのだから。


「私はセリス。かつてこの国で聖女と呼ばれていた者です。……貴女を助けに来ました」

「セリス……? あの、追放された……」


エリスの目が大きく見開かれる。

セリスは鉄格子に手を当て、静かに祈りを捧げた。


「聖なる光よ、閉ざされた道を切り開け――『解錠アンロック』」


カチャリ。

鍵穴が光り、重い扉が開く。

本来なら鍵開けスキルが必要なところだが、聖女の力技(物理的な破壊ではなく、概念的な解放)だ。


「さあ、行きましょう。ユウ様が待っています」

「待って……。私を助けて、どうするつもり? 私は生贄なのよ。ここにいなければ、バルガスは……」

「そんなこと、させません」


セリスはエリスの手を強く握った。


「私がいます。そして、最強の仲間たちがいます。……バルガスの思い通りにはさせません」


その力強い言葉と、温かい手のぬくもり。

エリスの瞳から涙が溢れ出した。


「……ありがとう。信じます、貴女を」


王女の救出に成功。

だが、本当の戦いはこれからだ。

窓の外を見ると、広場の騒ぎが収まりつつあった。

ユウが追い詰められているのか、それとも……。


「急ごう! バルガスが動き出す前に!」


一行は塔を駆け下り、決戦の地である地下祭壇へと向かった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ