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SS: ポチと私(セリス視点)
「ポチちゃん、お手!」
「わふっ」
私が手を出すと、ポチちゃんはちょこんと前足を乗せてくれました。
その肉球の感触に、私は思わず頬を緩めてしまいます。
「ん〜っ、可愛いです! なんてお利口さんなんでしょう!」
「わふ〜ん」
私はポチちゃんを抱きしめて、そのふわふわの毛並みに顔を埋めます。
温かくて、少し日向の匂いがします。
ユウ様が作った「ドローン」というものらしいですが、私には普通のわんちゃんにしか見えません。
「でも、戦う時はあんなに強くて……頼りになりますね」
先日の地下水道での戦い。
ポチちゃんは私の前に立ち、汚水や魔物の攻撃を全て防いでくれました。
その背中は、どんな騎士様よりも大きく、頼もしく見えました。
「これからも、私とユウ様を守ってくださいね」
「わんっ!」
ポチちゃんは元気よく答えてくれました。
……ただ、たまに私が抱きしめすぎると、目が赤く点滅して「ピピピ」と音がするのは何故でしょうか?
ユウ様に聞いたら「オーバーヒートかな?」と笑っていましたが。
「まあ、いいです。ポチちゃん、次は『おかわり』ですよ!」
「わふっ」
今日もポチちゃんは、私の最高の癒やしです。




