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追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


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第012話: ポチとホタル

ギルドでの登録を終え、僕たちはキャンピングカーに戻ってきた。

明日のクエストに備えて、準備をしておく必要がある。


「さて、二人とも。これからの活動のために、新しい仲間を紹介するよ」


僕がそう言うと、セリスとルナがキョトンとした顔を見合わせた。


「仲間……ですか? また誰か拾ってきたのですか?」

「いや、そうじゃなくて。……ナビ、起動してくれ」


『承知しました。自律支援ユニット、展開します』


ナビの声と共に、リビングの床の一部がスライドし、そこから二つの物体が現れた。

一つは、手のひらサイズの銀色の球体。

もう一つは――。


「わんっ!」

「きゃああっ! わんちゃんです!」


元気な鳴き声と共に飛び出してきたのは、茶色い毛並みの柴犬だった。

つぶらな瞳に、くるりと巻いた尻尾。どこからどう見ても可愛い小型犬だ。


「か、可愛い……! この子、どうしたんですかユウ様!?」

「僕のスキルで作った警備用ドローンだよ。名前は『ポチ』だ」

「ポチ……! なんて愛らしいお名前……!」


セリスが目を輝かせてポチを抱き上げる。

ポチは嬉しそうに尻尾を振り、セリスの頬をペロペロと舐めた。


「こらこら、ポチ。セリス様を困らせちゃダメだぞ」

「ふふっ、くすぐったいです〜」


完全に懐いている。

まあ、ナビがセリスの好みを分析して設計したんだろうけど。


「おいユウ、そっちの玉っころは何だ?」


ルナが指差したのは、空中にふわふわと浮いている銀色の球体だ。


「こっちは偵察用ドローンの『ホタル』。暗い場所を照らしたり、地図を作ったりしてくれるんだ」

「へぇ、便利そうだな。……で、その犬っころは何ができるんだ? ただの愛玩動物じゃないだろ?」


さすがルナ、鋭い。

僕はニヤリと笑った。


「ポチ、デモンストレーションだ。『防御モード』」


僕が命じると、ポチの雰囲気が一変した。

「わふっ!」と短く吠え、セリスの前に飛び出すと同時に、その体が金属的な光沢を帯びる。

毛並みの下から超合金の装甲が展開され、一瞬にして無骨な戦闘マシーン(といっても見た目は犬のままだが)へと変貌したのだ。


「うおっ!? なんだ今の!」

「ポチは僕たちの盾になってくれるんだ。物理攻撃も魔法も防ぐし、口から衝撃波も出せるよ」

「マジかよ……。見た目に騙されるところだったぜ」


ルナが呆れたように呟く。

ポチは再び「わんっ」と鳴いて、元の可愛い柴犬に戻った。


「すごいですね、ポチちゃん! 強くて可愛いなんて最強です!」

「わふ〜ん」


セリスに撫でられて、ポチはだらしなく腹を見せている。

……まあ、普段はただの犬として扱っていいだろう。


「それと、これ。二人にも渡しておくよ」


僕は用意していた指輪型の端末『ゲスト・キー』をルナに渡した。

セリスには既に渡していたが、ルナの分も追加で作ったのだ。


「これを着けていれば、僕の『家』と同じ結界が守ってくれる。離れていても通信ができるし、緊急時には僕がすぐに駆けつけられるから」

「……ふーん。まあ、貰っといてやるよ」


ルナは素っ気なく受け取ったが、すぐに指にはめて嬉しそうに眺めている。

ツンデレだな、本当に。


「これで準備は万端だね。明日のクエスト、頑張ろうか」

「はい! ポチちゃんと一緒なら百人力です!」

「おう、稼がせてもらうぜ!」


頼もしい仲間とペットが増え、僕たちの旅はますます賑やかになりそうだ。


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