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第7話

「…着替えをするときは声をかけるので、部屋の外に出てください。」

ノートに志津は決まり事を書いていく。

「わかった。」

頷く月路に対しても何かあるかを志津が問う。

「俺?俺は…、特にないけど。」

「そうですか?」

「あ、強いて言えば。」

月路が思いついたとばかりに、手のひらを拳でぽんと叩いた。

「何です?」

「敬語。止めようよ。」

どう?と月路は首を傾げてみせる。

「…山吹さんっていくつです?」

「ん?永遠の27歳。」

「年上の方にため口って慣れないんですよね…。」

月路のブラックジョークを受け流して志津は、うーん、と口元に手を当て首を捻った。

「志津ちゃんは何歳なの?」

「23歳ですけど。」

さらりと自身の年齢を口に出来る若さを誇っていた。

「じゃあ、年上の言うことを聞きなさい。」

「そう来たか。」

「あとさ、名前で呼んでよ。山吹さん、じゃなくてさ。」

月路の瞳に映る自分と目が合った。

「…月路?」

「うん、そう。」

「月路。」

「何?志津ちゃん。」

月路の瞳が優しく細められる。淡い目色に酔ってしまいそうだ。

「慣れないけど頑張りま…、頑張る。」

「是非、頑張って欲しいな。」

二人で決めていく約束は、いたずらを考えているようで楽しかった。志津は決まり事をまとめた紙をノートから破り、冷蔵庫の扉に貼った。

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