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コーヒー
大学生、依親と千梅の日常
実にかったるい、朝の大学。
ガタン、と、隣から聞こえた音にとっさに顔をあげる。
本当だったら無視するところだが、さっきまでうとうとしていたため、たいして大きくもない音に素直に反応を返してしまった。
「何、朝から寝てんだよ」
「朝だから寝るんでしょ」
私の隣に座ったやつは、ただでさえ眠気にイライラしている私を、更に苛立たせる。
「どうせネットかゲームだろ」
「……勉強だって」
「ふーん」
こいつ、絶対信じてないな。ゼミの準備に時間かかったんだよ。本当にもう終わらないかと思って、半泣き状態で夜を徹して頑張ったんだ。それをこいつは・・・
「ん」
そっけない声と共に、缶コーヒーが差し出された。
・・・こいつは。