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一つの影

 

 安井を見つめる一つの影


 安井を知らないところから見定める


「なによ、ほんと頼りなさそうな男ね

 ゼウスちゃんの何か秘密でもと思ったのに」


 じっと見る影

 安井の後ろ姿を後方上空から見つめて

「髪が薄くなってるわね」

 安井の頭頂部をみて呟く。


 更に見つめる影

 少しトボトボあるく安井

「少し猫背ぎみで覇気を感じない」

 仕事帰りの疲れた安井の背中をみて呟く。


 更に追跡する影

 スーパーで半額シールの惣菜を探す安井

「安いものばかり選んで甲斐性もない」

 いつものスーパーで割引シールを優先的に購入する安井に呟く。


 更に追跡する影

 レジで若い女性と話す時目線が合わせれない安井

「女性と話す時緊張してるわね女性経験もないのかしらキモいわ」

普段はおばちゃんがレジ打ちなのだが今日は若いバイトの子がしており戸惑いがちな安井の背中に呟く。


 更に追跡する影

 安アパートの階段を登る安井

「階段2階ぐらい登って息切れしてるじゃない、なんて頼りないのかしら」

運動不足と加齢の影響で、いつもの階段でも荷物をもって上ると息切れする安井に呟く。


 更に追跡する影

 部屋でテレビを見ながら半額弁当といつもの酒を楽しむ安井

「スーパーで安くなった弁当食べて安いお酒飲んで何て安い人生なの」

「あら名前も安井ね!私結構笑いのセンスあるわね」

 影は一人で笑う

まさか背中で笑われていることに当然安井はきずかない。


 更に観察する

「本を読んでるわね。なんの本かしら‥‥フロイト夢診断‥‥はあ夢にでも縋ってるのかしら。なんて情けない男」

 影は離れていく。

「なんかゼウスちゃんがコソコソしている気がしたのに気のせいだったのかしら」

 安井はゼウスと夢の後ボンヤリと神様と話した記憶からフロイトやユング深層意識に興味を持ち時間をみて勉強し始めていた。

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