C氏の場合
何もない部屋
『おはようございます』
おはよう
僕は挨拶に答える。
『本日はお聞きしたいことがあります。』
何かな?
聞かれたら答えないとね。
僕で分かればいいけど
『公正なるルールとは何でしょうか?』
公正なるルールか
公平でかたよりのない。正しきルールだね
『それはどうすれば実現できますか?』
そうだね、正しきことから考えないとね
『あなたは正しき事を言えますか?』
正しきことは一つではないからね。
ただ神の世界にも人の世界にも法があり、それを守るのが社会の正しさともいえるね
『正義は法なのですね』
それは一つの社会、小さく言えば組織みたいなものには、つまり箱庭的世界にはそうかもね。人に限らず集団に生活する獣である犬や猫にだって、おそらく法はないけどルールはあるよ
『ルールが大事なのですね』
そうだね
『いいルールがあれば皆が納得する正義になるのですね』
皆が納得する正義は難しいけど平等に皆に良いルールを課せば正義じゃないかな
『ルールや法は皆に平等に課すから正義なのではないのですか?』
法はどの立場にも公正にかけられるべきだね。だけれども人の世界も神の世界も獣の世界でもルールから逃れるものはでるだろうね。
『では、それは悪ですか?』
そうかもしれないね。
『分かりました。ルールを皆に公平に、そして平等に課すことが皆が納得する正義だと』
賢いね
『ではルールが正義なら、あなたが納得するルールを教えてください』
僕が納得するルール
優しくかな
『何に優しくですか?』
何に優しく?
社会かな?
他者?
身内?
『あなたは今の自分じゃなくても、同じことを望みますか?』
今の自分じゃなくても・・?
どおいう意味かな
・
・
『皆さんの承諾をいただいたので私の判断にて世界でのルールを公平に平等に課します。そして皆が納得するルールを探します。安井の意見を一部採用して聞き取りを再開します。ご協力をありがとうございます。』
うん?
ベェーナスチャン?
・
・
そんなことも出来るのかい。
凄い!可愛い
流石、僕の娘だ!!
『あなたは社会に何を求めますか?』
僕かい?
僕は誰だっけ?