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日誌13


アポロンさんの世界とアルテミスさんの世界の勝負の時が近づいてきた。


場所はアポロンさんの世界


アポロンさんの民には

創造主たるアポロンの半身である女神が創生した世界の民がくると世界中にお告げがおりた。

その民は遠き地に住まう夜の世界たる月の民。

月の民は美しい女性のみが住まう国だと告げられる。

此度の饗宴は両創造神が双子たる縁により両世界によって競演となる大会を行う。

親善であるが創造主であり太陽を司る神であるアポロンが告げる


”太陽の民よ。鍛えた武を見せつける時がきた。普段以上の力を出し月の民にわが世界の威光を示せ”



アポロンさんの世界も停滞が続いていた。

色んな競技の記録は伸び悩み。

新しいタレントは排出されずらくなっていた。

芸術も見方や批評が派閥化して新しい奇抜な芸術性、異端が認められず新しいアイデアが出なくなっていた。

神の存在すら疑われ初めていた。

今回のお告げは世界中の国王や巫女に告げられ

同じ時期に世界に神からの下知が発せられたと広布される。


その衝撃と後に来る熱狂は世界を震撼させるのに時間などかからなかった。


月の民と競演たる饗宴が行われることとあいなった。




◇◇◇◇◇◇




同じくアルテミスさんの世界にても


夜の世界の乙女たち皆に告げられる。


創造主たる女神が月の世界に舞い降りる。


”我が愛する乙女たちよ。聞きなさい。私には生まれたときに半身たる神がいます。半身たるものは女神と対たるは男神。違う世界には男という不浄で不潔で未熟たる生物がいます。その未熟たる世界に完璧なる世界たる我が愛する乙女たちの力を見せつけるときがきました。見せつけておあげなさい”


その時、唄の答えがわかるでしょう

 

乙女に告げられる。

まずは戸惑いが先にきた。

唄を歌うのは創造主たる月の女神に捧げていた。

だが答えが返ってきたことなど一度もないからだ


唄の内容は前半は感謝の歌詞

それは子供を授かることからへの感謝。森の恵みの感謝。川の恵みの感謝。狩猟で得られる獣の恵みの感謝と続く

だが後半は願いというより問いかけのような歌詞となる。

それは獣にはオスとメスがあり番いがいる。

そしてそれが交わり子を授かる。

獣だけでなく虫や魚。植物すらそうだ

我々乙女は特別です。創造主の寵愛を受けていると感謝を捧げる。

だが欲してもいいでしょうか。

万物にある生物への半身を恋焦がれはだめでしょうか?


それはある意味安井の考えたように、ありもしない片割れを求める歌詞があった。

それを求めて一部、知性ある獣にそれを求める個体もでる。

逆に我々は世界の理から外れた選べれた存在だとして自然と一体化を追求して精霊となる個体がでる。

なぜそうなるかはアルテミスにも分からなかつた。

ただ自らの心の一部がそれを求めているから毎回そうなるのではと考えると怖くなり思考を止めて

やり直していた。


乙女は最初は戸惑いこそ強かったが女神が実際に降臨してくれたことに感謝した。

次に女神に期待されたことに気持ちが奮い立った。

乙女たちは腕を競い合うことはあるが気持ちが高揚して高ぶることなどあまりなかった

その強い気持ちとコミュニティが感じる一体感を皆強く感じはじめていた

国という概念がない世界にて違う世界。それも見たこともない男。

創造主たるアルテミス様が不浄で不潔で未熟たる生物という未熟な存在と皆と一丸となって戦い

力を見せつけていきなさいといわれたのである。

その衝撃。

未知との会合。心が躍るという感情を初めて種としてあじわったのではないかとすら思われた。

今まで答えることなき神からのお告げである

これは決して負けられない。

それは夜の世界始まっていらいの種すべてを巻き込んだ祭りの始まりであった。




◇◇◇◇◇◇




月の民はとても美しいと噂が流れ。噂の夜の世界に住まう美しき乙女たちを見ようと様々な国から人が集まりだした。

アルテミスさんの世界の大会開催の街の住民は普段10万程度この世界からみれば巨大な都市になる。

なのに大会を見るために100万を超える民が集まり混乱を極めた。町の外にひとが溢れ。混沌としていた。

各地の王、豪商、権力者から犯罪者や浮浪者が大挙して押し寄せてきたのであるから当然である。

それにみかねてアポロンさん側では対応を人だけでは無理と判断した。

アポロンさんが神の力で都市の周りに即席の街を作り各地で映像が見れるように空に映像を映し出した。

普段はそんな介入はできないらしいが今回は色々と大目に見てもらっているらしい


「普段ルールとうるさいアポロンが頑張るわね」とアルテミスさんが一言いっていたらしいが同じくアルテミスさんの世界でも大会の映像が見れるようになっているらしい。




さて競技内容である。


大きく分けて3つの分野となる。


陸上競技種目


武術


芸術


となる。


陸上競技には100M走などの速さを競うもの。

マラソンなどの長距離を走るもの

やり投げなど

お互いの肉体を競い合う競技である


武術は

基本武の舞などをきそいあう。

弓の腕をきそいあう

馬術もここに含まれる


芸術

こちらは絵や彫像の作成などがある。


ただ一番今回の大会で一番評価が高いと決められたのは

演劇である


これはアポロン側からの提案であった。


お互いの肉体競技では男性の方である僕のほうが優勢だよ

姉さんの乙女たちを馬鹿にしているわけでも侮っているわけないけど

ーー姉さん自慢の乙女達は美しく舞も綺麗なんだろう。

だったら最終日に行う演劇に大会の得点を大きく配分してはどうかな。

勿論姉さんが自信ないなら断ってくれてもいいよ。僕の世界芸術分野も進んでいるからね。

あと同じ女性であれば他所から応援も頼んでいいよ。どーせ僕が全部勝つからね。

 と挑発され乗ってしまったのである。


だがアルテミスは後悔する。

乙女たちの舞は美しい。アルテミスすら見とれるぐらい光加減で違う色となる月が3つある世界での夜の舞それは幻想的な光景であり、見るものを魅了する。

だがそれは舞台装置がそろっている条件もあるし乙女の世界には舞があるが演劇というものが育ってなかった。

色々アルテミスなりに勝負の勝算を計算していたが、やはり少し不利であるのは事実であった。

応援も少し頭をよぎるがすぐ頭を振る。

やはり最後の演劇にかかっている。

だが人々を魅了する物語。

そして演じる演技力


今から乙女に神みずから指導するというのはどうだろうか?

やはり難しいと結論がでる。

アルテミス自身、芸能などに興味がなく付け焼刃で本場のアポロンにかけるはずはないと理解していた。

だけど負けたくない。

その思いは強く日々なっていた。

乙女は美しい。だけど大会に負けて

一部力は強いが芸術も理解できないようでは理想の乙女に遠いのではないか。姉さん。

などとアポロンに言われるかもしれないと想像するだけで我慢がならなかった。


神界にて苦悩するアルテミス

アルテミスの住まう邸宅を訪れる神が現れた。


「久しぶりね。アルテミス」


「アテナじゃない。急にどうしたの。言ってくれたら宴の準備でもしたのに」


「突然すまない。先ほど面白い話を小耳に挟んだので寄らせてもらったんだ」


「面白い話って何かしら。でもいいわ。中で話しましょう」

突然の訪問に驚くアルテミスであったが内心いいタイミングだと思った。

アルテミスは正直付き合いのある神が少なくしかも。男神との接触を嫌うため。普段話せる女神は数が少ない。その数少ない女神であるアテナが来てくれたのだ。アテナは戦いを司る武術にたけた神である。

今回の悩みに相談するのに丁度よいと考えたのだ。


「実は連れがもう一人いるのだがいいかな?」


「あら、いいわよ。どこに待たせてるのかしら」

アルテミスはアテナの配下の者だとおもい庭のゲートに目をまわすが姿は見えなかった。


「ここだよ。僕は」

声はアテナの下から聞こえた。


「女神ヘスティア!申し訳ございませんきずきませんでした」


「いいよ。どうしてもアテナの横にいると僕をみんな見えなくなるみたいだね」

すこしむくれる幼女のような体系をしているヘスティアに戸惑うアルテミス


「ヘスティアは何故僕呼びなのでしょうか?」

部屋に二人を先導するさなか小声でアテナに問いかけると「少し事情があってね」と返答が返ってきた。


「珍しいこともあるもんだね。三大処女神が一つの部屋にそろい踏みたあねぇ」

ヘスティアが芝居ぽっくしゃべる。


「そうですね。三柱そろうのはいつぶりでしょうか?」

アテナもヘスティアに合わせて問いかける


「フフフ。ほんといつぶりでしょうか。会えて嬉しいです。ヘスティア。アテナ」

アルテミスは珍しく心から笑っていた。”処女神” 神の世界でも色眼鏡で見られる立場である。

だが同じ処女神どうしアルテミスは心を許していた。


「アルテミス面白いというのは君が普段から鼻もちならない男たちの鼻をもぐため立ち上がったそうじゃないか」


「あら、どこで聞いたのかしたら」

身内の争いである。そんなに話がまわっていると思ってなかった


「アポロンが吹聴していたよ。女に男の力を見せつける大会をするんだと」


「アポロンがそんなこと言うなんて」

アルテミスは少し裏切られた気持ちになった。弟はそんな軽薄な発言は私以外にするとは思ってなかったからだ。


「少し天狗になってるかもしれないな。その話をきいて女性代表として妾にも力を貸させてもらえないかと思い尋ねさせてもらったんだ」


「僕もこんな小さい体で非力かもしれないけど同じ女性。同じ数少ない処女神として何か力になれないかとアテナと相談して一緒に来させてもらったんだ」


「ヘスティア、アテナ、ありがとう。本当にうれしいわ」

涙ぐむアルテミス。まさか自分の為におなじ処女神が立ち上がってくれたことに感激していた。


「なら協力してもらいたいことがあるの」


三柱の女神がうなずきあう。


しかしアテナとヘスティアのうなずきあいにはアルテミスと違う色合いがあることに弟の裏切りと女神の結束に感激したアルテミスではきずきようもなかった。





すぐに分かったと思いますがヘスティアさんとアテナさんは安井の依頼でアルテミスさんと接触してます。

アテナさんは色々あって高嶺さんの芸能プロダクションに現在所属してます。

2人とも芝居は下手なので高嶺の指導でヘスティアさんは一人称がぼく、ちなみにアテナさんは妾です。

2人とも仕事の依頼できてますが今回の依頼内容に共感して自らの意思で来ています。

派遣料金は今回株式会社神の右手が支払いますが

会社は派遣料金はアポロンさんにつけてます。

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