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日誌10


アポロンさんの声がかかる。

アルテミスさんの願いが分かったところで交代の時間が告げられた。

俺は時計を見る。

2人が最初に揉めていた時間分を考慮しても軽く1時間は話し込んでいたようだ。

時間が来て交代になるのは仕方がないが‥‥。

しかしここで交代は俺もモヤモヤするところである。



アルテミスさんを見ると素直にアポロンさんに譲るみたいだ。

アルテミスさんが椅子を隣に移すとアポロンさんが俺の正面に座る。

正直以外である。

もう少し姉の権限だといって延ばすのかと思ったが

延ばされても俺もすぐには返答に困るからタイミングは良かったけど

アルテミスさんは少し俯き加減に座っている。


「アポロンさん良いですか?」

再度確認をとる


「安井アルテミスの話は一度置いてくれ。まずは僕のの話を聞いてくれるかい」


「分かりました。よろしくお願いします」

俺もとりあえず頭をフラットにしよう


「ああ。そうだな時間も差し込んできたし、まずは僕の世界を話そう」

そう言うとアポロンさんはすぐに話し出した。



アポロンさんの世界はアルテミスさんと違い例えるなら昼の世界である。

だが夜もきちんとある。

そこは他の世界と変わらないみたいだ分かりやすくそこは安心する。

特に特徴なのは芸術や芸能と武術を尊ぶ世界とのこと

である。


「僕の世界は煌めいている。皆至高を目指しいろんな大会を主催し誰が一番なのかを競い合ってる

素晴らしい世界だ。こちらにはオリンピックがあり色んなスポーツで世界中が競い合っているよね。

僕の世界でも芸術、芸能、武術と世界中の人を集めた大会がある。

国や地域の争いはこれで優劣を決めていくことで切磋琢磨していく。理想的な世界だろ」

アポロンさんがドヤ顔をしている。


「ええアポロンさんの言うとおり素晴らしく理想的な世界ですね。そんな世界に問題があるのですか?」


「そうだね。少し問題があるとすると女性が軽く見られがちなのだ」


「何故ですか?」


「男性が優位な大会なのだ。武芸の競い合いも芸術も芸能もだ。ある段階まではいいのだが、肉体的に男性が優位になるのは仕方ないのだが結果を重視するあまり男性優位な考えが強い。

僕はそれを直していきたい。

つまり女性の権限を上げていきたいわけだ」


「なら、女性の権限をあげるなら女性の意見や、やり方を参考にしたいと思わないかな?」

アポロンさんが俺にウィンクして視線を横に移す。

視線の先には‥‥。


「そうですね。実際に強い女性達の話。女性が主体の世界。例えるならそんな世界を創生してる女性の話なら参考になるかもしれませんね」


「そうだね。安井の言う通りだ。女性が主体の世界の話はとても参考になると思うんだ。そこで丁度僕も考え始めていたんだ。そこを聞きたいからアルテミスの話に切り替えてもらっていいかな」

俯き目を閉じていたアルテミスさんがハッとなってアポロンさんをみる。


「アルテミスさんアポロンさんがそうおしゃってるので良ければ先程の続きを聞かせてもらってよろしいでしょうか?」


「アポロンやっぱり姉思いなのね」


「違うよ。アルテミスは女性の主体の世界を考えてるから僕の悩みに必要だからだよ」


「ふふ、そういうことにしてあげる。でもお姉さんとつけなさい」


「はい、はい、アルテミスね え さん」


「可愛いわアポロン」

アルテミスさんがアポロンさんの癖毛をワシワシしている。

やっぱり仲がいいみたいだ。

シスコンなのかブラコンなのか判断がつかないけど



「少し休憩入れましょうか?」

俺は提案する。少し疲れたのもあるが次の相談に入る前に考えておきたいことがある


「安井がそうしたいなら私のは構わないわ」

「僕も構わないよ」


「ありがとうございます。少し休憩のため席を立ちます」


俺は会議室3の部屋を出ると下の階にある自販機にコーヒーをかいにいくことにした。

少し思考を纏めるのに1人になりたかった


俺は缶コーヒーを購入して近くの椅子に座る。

こういう時タバコを吸ったら様になるのかもしれないが生憎俺はタバコは吸わない。


気になるワードがある

アポロンさんがいってた 歪 という言葉


そして


これからアルテミスさんと話していく方向性で考えることは二つある

 

一つ目はアルテミスさんの考えというか認識を見直していく会話をしていく方向性


二つは現在のアルテミスさんの夜の世界での乙女達の別の生き方の方向性だ


一つ目ならばアルテミスさんの現在、過去、の話を聞き出してアポロンさんが言う歪な世界を創生するようになった原因を追求していくやり方だ

その原因、もしくは認識が問題あると感じれば話しながら考えを改めていく事で結果的に歪と言われたところを調べていく


もう一つは乙女達はが滅んいくのが問題ならどうしたら良いかを考えていくやり方。

話としては乙女達の消えたいったケースを聞き取り。試したことを聞き取り。どんなやり方があるかを考えていくことになる。だがこれは対処療法に近い為同じ様な世界が滅んで行く可能性は高い。


さて実際のところ進めていくには、できないところが

一つ目はいくつかある

俺がアルテミスさんの認識を改めていくやり方を進めていくのに技能に自信がないこと。

次に時間がかかること

認識を掘り出して会話するのは時間がかかる。

今日長く話したぐらいでは解決しないだろう。

最後にこれが最大の問題なのだが距離感を縮める必要があることである。

これは時間がかかると同じ問題なのだが長い会話を必要とする。つまりアルテミスさんの心の内に多少踏み込んでいく必要があるためアルテミスさんの信頼を勝ち得ないといけない。

部屋には弟のアポロンさんがいるため話し易い状況かも知らないが男性をバイ菌のように考えているアルテミスさんと距離を縮める自信が俺はにはない。

仮にヘスティアさんやアテナさん達がいて僕の意図を汲み込んで話してくれたらやりようもありそうだが現状難しい、ならばアポロンさんのいう歪は今回気にしない方がいい

なら自ずと方向性は二つ目の乙女達になる。

俺はそう決めると会議3の部屋に入る



  ◇◇◇◇


俺は相談を再開する

「アルテミスさんの先程の相談内容として確認しますが 夜の世界の乙女達 でよろしくでしょうか?」


「ええ間違い無いわ」


「わかりました、それで話を進めていきましょう」


考えよう


乙女達が長生きしていくでわなく種としての存続を第一に考えての相談

前提として

男の排除がある

問題としては

ルールが歪んでいる可能性があり。それが種の存続が続かない理由かもしれない

乙女と意思の疎通を通わせる獣の存在

精霊化

今の分かっているのはそれくらいか


普通に考えれば前提の男性排除を除けば解決すると思われるが、それが難しいなら今できることは二つ。


新たな策を考えて乙女達の存続を促すかアルテミスさんの考えを変えて種の存続の定義を改めるかである。


新たな策としてアルテミスさんの願いは乙女の存続であれば現在の子供ができるやり方に問題があるのでわないかということで子供ができるやり方を考え直す。


もう一つは新たな種の進化。つまり乙女と獣の子供ができるのであれば種として存続はいけるのでわないかという考えである。



あとは最後は精霊化というところであろうか

アルテミスさんがどこまでそれを容認もしくは可能性として認めているのが大事である


どちらにしてもアルテミスさんの気持ちを知らないといけない


俺は質問する


アルテミスさん


「乙女の生き方を物語としたら本にした時どんな題名にされますか?」



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