表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/86

日誌8


今回の相談者は二名いる。


正直神様のキャリアコンサルタントを初じめて初の事である。


一人の相談者が基本一時間での予定なので問題ないのだが神様の相談は時間が長くなるケースが多く。

正直日程の日にちが重なるのが避けたいところなのだが困ったことに同じ日を指定されたので時間をずらして受けることになった。


前日問題があがったのは相談者の予定者二名から同時であった。


どちらが先に相談するかで揉めているのである。


俺からすれば、どちらでもいいのだが当人たちには大事らしく双方喧嘩しているとのことであった。


それらを前日に窓口になっている佐藤さんから相談された俺は年長者から先にきてくださいと適当に伝えた。


ーーで今日である。



◇◇◇◇◇◇



「初めまして安井です。よろしくおねがいします」


「よろしく頼むぞ安井」


「よろしくお願いするわ安井」


俺の前に二人座っていた。


月の女神といわれ狩猟を司る女神アルテミスさん


太陽の神といわれ芸術、医学、予言と幅広く司る男神アポロン


「アルテミスなんで君がいるんだ」


「アポロンあなたは弟でしょう。なぜ姉に譲らないの」


「アルテミス! 君が姉さんと思っていたのはお互い子供のころだけだ。あとで母さんが訂正して僕のほうが先だといっていただろう」


「違うは先に生まれたのは私。アポロンあなたは一生私の可愛い弟なのよ」


「アルテミスいいかげんしろ。僕が兄だ!アポロン兄さんと呼んでくれ」


「あなたがアルテミスお姉ちゃんと呼ぶべきよ。小さいころは呼んでくれたじゃない」


まさかの双子でお互いが先に産まれたと張り合っていたとは佐藤さんそういうのは事前に教えてください。

しかし二人揉めてはいるが俺の対面に二人姿勢よく並んで座っているところは育ちがいいのか仲がいいのか悩むところである。


さて二人の外見だがそれも正反対である。

アポロンさんは短い髪だが金髪で癖毛らしく巻き毛になっている。

瞳は金色。声は明るく人に聞き入らせる耳障りが良い声の持ち主である。見た目も引き締まった肉体を持ち人を引き寄せる好青年という感じである。


アルテミスさんは長い綺麗な銀髪できらめくような長髪をしている。

瞳は銀色。声は少し低く感じるが鈴の音のように耳を通り抜けていくような神秘的な声の持ち主である。

見た目は冷たい印象はないが彫刻のような美しさを感じる美女という感じである。


二人はまだ言い合っているので俺から提案することに

「アポロンさんアルテミスさんの兄というなら可愛い妹に先に譲ってみてはいかがでしょうか?」


「安井君も僕が兄と認めるんだな。分かっているじゃないか」

アポロンさんは嬉しそうに屈託なく笑う。自然と人を引き付ける笑顔である。


「安井あなた男だから男の肩を持つのね。許さないわ」

アルテミスさんの声が冷たい。表情も冷たい。なぜ二人とも助け舟を沈めるんだ。


「アルテミスさんは姉さんなんですよね。では先に話されてはどうですか?」


俺はアポロンさんに目で合図をおくる。

ここは引きなさいという意味を込めて

合図を出している俺の顔を見るアルテミスさん


「あなた調子がいいわね」

相談する前から減点をもらったようだ


「分かった最初はアルテミスに譲るよ。しかし条件として僕はここにその間同席させてもらう」

アポロンさんは肩をすぼめるポーズをとると理解を一部示してくれる。話は分かる方のようだ。この場合非常に助かる。


俺はホッとしてアルテミスさんの顔を見る。


「同席って、アポロンあなた、いつになったら姉離れできるの。姉さん心配だわ」

アルテミスさん表情を変えずに冷たい目線を隣のアポロンさんにおくる。


「違う!心配してるのは姉さんではなくて安井のほうだ」

慌ててアポロンさんが否定するが、なぜ俺の心配をしてくれるのだろうか


「ついに姉さんと言ってくれたのね。うれしいわ」

両手を叩くアルテミスさん。


「話をそらさないでくれ。アルテミス、君は過去に男に酷いことをしただろう」


「もう一度姉さんと呼んでくれないかしら」

会話がかみ合わない二人である。よそで話してほしい。


「・・・安井聞いてくれ」

少しトーンを落として顔を近づけるアポロンさん


「アルテミスは危険なんだ」

なにそれ怖い。前のアンゲルスさんのトラウマは勘弁してほしいのだが思わせぶりがひどい


「姉さんよ」

アポロンさんの態度を意に返さないアルテミスさん。


「僕も大人だこの場はアルテミス姉さんと呼ぼう。アルテミス姉さんは大の男嫌いなんだ。しかも人間の男は路傍の石程度にしか思ってない。そんなアルテミスが・・」


アルテミスさんがアポロンさんの会話途中口を挟む 「姉・さ・ん!」


話の腰を折るなあ。アルテミスさんはどおしても姉さん呼びさせたいらしい。強いと思う。


「とりあえずアルテミス姉さんと人間の男性を同じ部屋にいさせるのは危険だから同席させてもらう」


「なんて可愛い弟なの。そんなに姉さんが心配なのね」

先程から無表情にみえるアルテミスさんの肌に赤みがかかり感情が出てくる。

アルテミスさんのブラコンだろうか?

それともアポロンさんはシスコンだろうか?

両方?

仲がいいのか、悪いのか俺には判断がつかない。ただ一つ分かったのは 早くしてほしい。


「違う!ここでアルテミス姉さんが間違えて安井を傷つけたら大変だからだ。安井はゼウス父さんにも認められる人であり、ヘラ様がされている計画の重要人物だぞ。もし怪我させたらアルテミス姉さんだけで済む問題ではなく火の粉は間違いなく僕にも来る。その時どうなると考えているんだ」


えっ?俺って重要人物なのか。

流石に言い過ぎだろう。アルテミスさんの言う通り姉が心配な弟の照れ隠しだろう。

俺以外にも試験の合格者いたし。成績は優秀ではないだろうしな。

照れ隠しでも神様に認められているようだし嬉しい限りである。

だがそろそろ話しを進めたいな。

普通の相談なら1対1が絶対だがお互い引かなさそうだしなぁ

あとアポロンさんがいう姉さんは危険というのは少し怖いし気になる。


「アルテミスさんアポロンさんが姉さんを心配していますし同席でもいいですか?」

とりあえずお互いが了承すれば双子だということだし身内であればいいだろう


「そうね弟が言うように男は汚らわしい存在だし。仕方ないわね」

心なしかアルテミスさんの目線が冷たい


「なら始めようか安井」


「始めましょう安井」


同席と言ってそのまま隣あって始めるのかよ

息ピッタリだね。仲がいいよね。二人とも




補足


アポロン ゼウスと女神レトの間に生まれる。アルテミスとは双子

後に太陽神といわれる。スター性人の高い神


アルテミス アポロンの双子。アポロンの対として月の女神といわれる。

純潔 処女神

池で人間の男性に偶然裸を見られて激怒して、その男性を鹿に変えて狼に襲わして殺害と怖い一面を持つ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ