間違えて学んだキャリアコンサルタントG級 知らない間に神様に頼られます

第１章 前日譚 資格取得編

高嶺のデート数式

今日は高嶺さんと実際に会ってロールプレイング練習の日である

正直俺は楽しみにしていた。

練習という名目であるので羽目を外す気もないし真面目にする。

だが高嶺さんと直接会って練習するのだ

できれば年上の男性は頼りになると言われたいという下心ぐらいはある。

だが、その気持ちぐらいは誰でも持つものである

むしろ誰かに尊敬されたい褒められたいという気持ちで仕事がはかどるなら素晴らしいことだと思う

いま自分に言い訳したが

同じ練習や仕事をするなら尊敬できる異性とできるのを楽しみにしていいだろう

４０になったといっても高齢化の日本では若手である

つまりヤングマン！

ながながとなったが結論としては緊張している

いつも電話だけで実際に会うのは初めての女性との待ち合わせ

服装を再度確認する

服装は悩んだ末、普段つけているスーツにした。

髪も昨日切った。髭も爪も確認。

清潔感を意識した。

これは本番の練習だから、別に高嶺さんにあうから特別気を付けているわけではない。

人と会う仕事をこれからしていくかもしれないので清潔感が大事である。

時計を見る

まだ待ち合わせまで３０分ほどある

どうしよう、どこで時間をつぶそうか

待ち合わせ場所だが高嶺さんと会うのに際して俺は彼女に悪いので向こうの近くの最寄り駅にと提案したのだが、結局俺の家の近くの大きな駅で会うことになった。

彼女が俺の家近くにいく用事があるというのでついでですということで押し切られた。

俺も男性が女性の近くの駅をおすのも問題かと考え素直に好意に甘んじた。代わりに近くの貸会議室を借りるのとご飯をおごることで話に折り合いをつかせた。

周りをみて時間をつぶせるところがないか探しているとき後ろから女性に声をかけられる。

早いですね

俺は後ろを振り返る

そこには美少女がいた

誰？

あら、安井さん今日は楽しそうね

俺は少女の顔を見る年は１８ぐらいだろうか

太陽の日差しとかさなり肌が輝いてるみたいだ

嬉しそうに話しかけてる笑顔も眩しい

どう迷いは晴れたかしら？

戸惑う俺に話しかけてくるが

思い当たらない

迷ってる、俺が？何のことだ、突然のことで返答に困る。

今日の服装のことだろうか

思いつかない

安井という名前をしっているということは会社絡みの娘さん？

あら、わからないの。この前あったばかりでしょう？

混乱する。

わるいが俺の生活に美少女と会う時間などなかった。ロリ女神様は別だあれは少女ではない

あれば流石にどこかに覚えてる。忘れない。

すいません。どこでお会いしたでしょうか？

やだ。まだわからないの平良よ。この前一緒にロールプレイングした仲でしょ

ううううんんｎ

俺が知っている平良さんは美人だが確か俺より失礼だが年配に見えたが・・

もしかして

平良さんの娘さんでしょうか？

あら、意外とお上手なのね・・ごめんなさい夫を待たせているの。今から大事な試合がありまして

では、さようなら

俺は狐に化かされたような顔で少女を見送る

平良さん本人？夫？どういうことだ、パソコンで画像を変える？いや、ドッキリだろうか

安井さん

また後ろから声をかけられ慌てて振り返る

今度こそ高嶺さんであった

安井さん、知り合いに、かわいい子がおられるのですね？

えっ？

少し不機嫌な声だぞ

待ち合わせしておいて違う女性、しかも若い子と話してたから気分を害したのだろうか

いえ、先ほどの子は知り合いというか、しっている人の娘さんというか

なんか言い訳じみてきたぞ。というか平良さんなら高嶺さんは知らないのだろうか？個別ロープレだから。知らないのかもしれない。

そうなんですね。とてもかわいい女性と話されていたので驚きました実は安井さんは私が思っているよりモテモテなのかと。失礼ですね。年上の男性に意外とモテルのですかなんて？

いえいえ、実際モテないですし先ほども声かけられててんぱってました

俺は先ほどの口を開けてあんぐりして混乱していた顔真似をする

高嶺さんは腹を抱えて笑い出す

安井さん笑いもいけるんですね。じゃあ私をみたらどうなるんですか？

高嶺さんの姿を落ち着いて見てみる。

長めの落ち着いた色のスカートに薄手のデニムのジャケットを合わしていた。

普段着という感じだが、ほめたほうがいいのだろうか？

てっきり彼女もビジネス姿かと考えたんだが、いや相談者やからなら問題ないし、何より休日に遠方から、わざわざビジネス姿で来ると考える方がおかしいか。さて、高嶺さんの返しである。

浮かれた気分で返していいのだろうか？

いやデートではないし下手に褒めたらセクハラになるかもしれない。こういう経験すくない俺は悩んで奇行をしてしまう。

俺は見猿の真似をする。猿が目を手で覆い隠す真似だ

見れないということですか。失礼ですよ

違いますよ。ありがたくて見れないです

どういうことですか。やはり先ほどの笑いのセンスがあるというのは訂正します。

どうやら俺は返答を間違えたみたいだ。恥ずかしい考えすぎるとだめだな。

俺は謝り。素直に、お似合いの服装ですねと褒めることで許しくれた。

素直にほめるが正解みたいだ。

男性も女性も会えば素直にほめる大人の基本なのだが難しい。

そこから会議室に移る

初めて使用する部屋だがネットの写真通り落ち着いた内装と最低限の設備が、ついていた。相談時は場の設定は大切だとポセイドンさんやハーデスさんの時にみにしみて分かったいたので場所の設定は上手いこといったみたいだ。ここなら落ち着いて練習できそうだ。

それから一通り二人で15分ずつしていく

高嶺さんとスムーズに行う。　

やはり直接対面で行う方がやりやすい。

せっかく来て貰った高嶺さんに上手く行うことができた。

何とか恥をかかずにすみそうだ

安井さん良かったら次のロープレは

なりきりではなくて自分の本当の役で30分ずつしませんか？

本当の役とは、どう言うことでしょうか？

今の所ロープレする時自分達の設定を決めて演じてるでしょう。

本当に練習するなら真に迫った方がいいでしょう。

つまり設定なしで自分の役で自分の悩みを相談するのはどうかと思って

確かに一理あると思う。

どうしても役は役で突っ込まれていくと綻びが出る。

本当に自分のことの悩みなら感情も出しやすい

いい考えですね。

しかし悩みというのが今すぐというのは思いつかない

いきなりでは難しいかもしれませんね

プライベートなことになるので無理にとは、言いません。良かったら私が先に相談役をしますので、その後に安井さんも良かったらお願いします

分かりました。

高嶺さんに気を使わせてしまった様だ

少し休憩を挟んでから練習を再会する

では始めましょうか

俺は軽くコホンと咳払いする

少し緊張する

素の自分でやるというのは初めてである

高嶺さんですね

今回はどんな悩みで相談に来られたのですか？

はい実は将来の人生設計を悩んでます

将来の人生設計で悩まれてるのですね

どの様な人生設計か聞かせて貰ってよろしいでしょうか？

はい。私は高嶺家の長女として生まれ兄が一人、父、母、共に健康で家族仲も良いです。現在は私は実家暮らしで仕事も環境も良く働けています。　

なるほど家族仲も良く。仕事にも不満がないのですね。大変羨ましいことだと思います。

俺は相槌を途中入れる。高嶺さんのプライベートは実は初めて知った。

はい。私は家族や会社の方にも感謝しています。

将来仕事のことを考えて資格の勉強もしています。

このまま自分は変わらず前を進んでいくと考えていました。

高嶺さんがそこで言葉を止めて俺を見る　

考えていましたですか。どうその先を、考えられてるのですか？

俺の方から言葉を催促してみる

はい、仕事を頑張り、家族と仲良く暮らしていき勤めている会社を発展させ自分もそこで成長と出世をしていく。時間が流れ親が高齢になって働けなくても私のお金で面倒を見るつもりで考えていました。その後親が亡くなった時は少し都会から離れた、景色が綺麗な老人ホームを探して入居しようと漠然と、人生計画をしていました。

そうですか素晴らしい人生設計だと思いますが何か不満な事があるのですか？

私これでも昔から異性にも同性にも好かれる方だと思います

異性にも同性にも好かれる方なんですね。高嶺さんの魅力が伝わっているという事でしょう

ありがとうございます

ですが私の人生設計には私しかいません

パートナーが存在してません

確かに、そうである

本来であれば結婚して子供を産んで孫の顔を老後に見たいという一般的な話ではなく仕事に生きるという人生設計の様に思える。　ただ多様性の時代誰もそれを否定も肯定もできない

迷われてるのですか？

これは誰の声なのだろう

はい、これでいいのかと

どおいう選択肢を考えられてるのですか？

はい。人生を共にするパートナーをつくって

一緒に歩む人生も悪くないかと最近考えています

高嶺さんは好かれる方だと言われてましたがモテるという事ですね。今まではそんな方はいなかったのですか？

これは、かなりプライベートな質問だ。

しかしこんな相談では聞かないと仕方ない

今まで、男性の、かたと付き合うこともありましたが長続きはしませんでした。別に男性に問題があった訳ではないです。ただ付き合うということから逃げていたんだと思います

若い時は、そんなこともあると思います。

では、心変わりが最近あったという訳でしょうか？

はい。好意を感じる相手ができました。

そして考える様になりました。誰かと一緒に生きるのも悪くないかと

うんん！

何だ、この淡い感じは学生時代に友人の恋バナを聞いた様な、むず痒いような感じは。これはロープレだよな。何故こんな話の方向性に俺は聞いてもいいのか

しかし高嶺さんの様な素晴らしい女性が好意も持つ男性羨ましい

良いですね。その男性とは交際されてるのですか？

いえまだです。

そうですかまだ交際されてないんですね。では、どういう関係なのですか？

友達だと思います。共通の友人がいまして。

普段はその友人の会話などで盛り上がっています

なるほど共通の友人がいるのですね。

それで、その男性と交際して人生設計を見直したいのが今回の悩みという相談なのでしょうか？

高嶺さんは顔を赤くして頷く

ええ！そこ顔赤くなるの

本格的に、何とも言えない気持ちになる

ロープレだよね。うう若いっていいな。　

というか完全に恋愛相談だよ。これ

相談相手間違えてるよ。おじさんだよ。こっち

困った次の言葉が出ない

・・・

少し相談内容がズレてるかもしれないですが

大丈夫でしょうか？

高嶺さんが上目ずかいで尋ねてくる。

勿論断れない。どこまでが練習なのだろうか

構いませんよ。人生設計に関わる話ですからね

相手の男性のことお聞きします。

今までの男性と、その方はどう違うのでしょうか？

はい。私も考えました。

正直容姿は個人の好き嫌いがありますが一般的にそこまで高いとは思えません。失礼ながら甲斐性も私よりないと思います。性格も頼りになるとか、そんな男性的なところもないと思います

話を聞いてると、あまり良いところがない様ですが、どこに好意があるのですか？

ただ気になったからが私の考えた答えです。

なるほど気になったからという理由なのですね。つまり興味がある男性なのでしょうか？

はい、興味がある男性です。

その興味ある男性が、もし高嶺さんに付き合いたいと言えば付き合うのですか？

はい！

高嶺さんは俺の目を強く捉えてはっきりと答える

俺は、つい目を逸らしてしまう

では高嶺さんからは告白されないのですか？

私にも、女性として夢と言いますか

こんな30にもなってはずかしのですが

好きな男性に告白されて恋愛を始めたいの。

笑われますか？

いえ、笑いませんよ。

時代は多様性ですが個人の希望は大事だと思います

そうですよね！大事ですよね。

では、どうしたらいいか考えてみますか？

はい。私告白をまってるんです。

相手の事を知りたいのです

あつい目線を感じる。

これは困る。おじさんは勘違いしてしまいそうだ。終わったら注意してあげよう。　

さてどうしようかと考えてると

携帯のベルが鳴る

ロープレが終わる

高嶺さんは顔を真っ赤にしながら五分休憩しましょう。と断り部屋を出ていく

ゲシ！

痛い！

頭に蹴られた様な痛みを感じる。

何だ一体！