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探偵は誰だ?

 

 おしゃれなカフェの奥の席にて少し赤がさしたブロンドの髪をなびかせる女神

その女神は凛々しさと美貌を兼ね備えていた。

強く美しい女神とお茶を同席する俺。

字面だけなら羨ましい限りである。


アテナ様は明らかに品定めをする目で俺をジロジロみてくる。

視線に遠慮がない、正直辛い。

視線の行方に俺は困り、仕方なくアテナ様を見返すとバッチリ視線が合う。


微笑まれる


微笑みに愛想笑いをかえす俺

正直どう対応したらいいのか分からない

考えても仕方ない


要件を聞こう


「それで私に何のようなのでしょうか?」


「あなた何者?」


質問の意図がわからない。


「私はただの一般人です。むしろポセイドンさんからどうお聞きしているのですか?」


逆に質問する

「そうね、悪いけど、さらに逆にきくわ?あなた私のこと、どう聞いてるのかしら?」


聞いてなどいない、ただポセイドンさんの話に出てきたことがある程度だ、どういえば納得してもらえるだろうか


「すいません、出来れば先にポセイドンさんとの関係を伝えてくれれば助かります」


腹の読みあいなど俺にはできないし、する必要もない俺は申し訳なさそうに聞くことにした


「ポセイドンから紹介されたわ」


「ポセイドンさんからの紹介ですか、それは仕事への依頼でしょうか?」


「仕事の依頼?なるほど、ええ、そうなるわね、仕事の依頼よ知恵を借りたいの」


「知恵ですか」


「ええ、そうよ。あなたになら、いい知恵を借りれると、あのポセイドンから推されたの。期待していいのかしら?」


俺は考える。

ポセイドンさんは初めての仕事を予約してくれた方であり初めて仕事の紹介をしてくれた紹介者ということになる。もしかして、とても面倒見がいい人、神なのだろうか少し見直すことにするが、よく考えなくても少し雲行きが怪しい。


「ポセイドンさんから、どう言われたのか詳しくはわかりませんが少し誤解があります。知恵を貸すと言いますが私は相談事を聞く仕事をしているだけで謙遜ではなく本当に知恵と言うほどではないです。本当に私でいいんですか?」


「別にあなたでなくてもいいわ、知恵を貸してくれる人であれば?」


「なるほど、話の内容によっては紹介という事ですね。ただ私はそんなに紹介できる人物をしりません。話を聞きますが力にならないかもしれませんよ?」


「ポセイドンがどんな形であれ、あなたを最初に頼ったのなら問題ないわ」


「では、この場で仕事の依頼ということでいいんですね?」


「ええ、いいわ楽しみだわ」


ポセイドンさんと同じ事をおっしゃる。実は似たモノ同士なのだろうか


「分かりました。仕事である以上もし納得していただけたら報酬もいただきますよ?」


「報酬いいわ、何を望むの?」


俺は考える報酬っていつも神様がくれていたものだしアテナ様は地上にいるからお金を持ってるだろうけど今更お金を請求するのも何か違う気がする


「報酬はアテナさんが思う代価でいいです。参考に他の神様からは小さな加護をもらってます」


「では気に入らなければ無しよ」


「ええ、結構です」


「では始めます。」


俺は軽く咳払いをする。

どうもアテナさんに押されてる場の空気を入れ替える為。名乗りをする


「改めて私の名前は安井と言います。キャリアコンサルタントをしております。アテナさんに説明をちゃんとしてたかわかりませんが色んな人の悩みを聞く仕事と言えばいいでしょうか。分かりやすく言えば、その悩みにアドバイスしております。まずは本日伺われた要件、私に話したかったことをお聞きしてもいいですか?」


アテナさんに改めて説明して思う。

俺はいつから神様の悩み相談を受ける仕事になってるのかとキャリアという言葉が虚しく感じる。

いつも急な無理難題を聞いてるうちに、この仕事が俺の定職になりつつある。今更であるが自分のキャリアを考えてしまう。俺みたいな悩みかたをする人がいるのだろうか


「話ね。んっ、悩み?悩み相談!つまり、ポセイドンが悩み相談したの!?安井に!」


アテナさんは驚きを露わにする

本当にポセイドンさんは正しく俺を紹介したのだろうか、やはりポセイドンさんとは、どこまでも話が噛み合わない様だ。悪い人でないが、いや神様だけど苦手だな


「そうです。私がハーデスさんの悩み相談をしていると知り訪ねられて相談されにきました」


実際は勘違いして攫われて強引に話をされたのだが、ややこしくなるから言わないでおこう


「ポセイドンの悩み興味あるわ‼」


アテナさんがテーブルから顔をずずっーと近づけてくる。

ドギマギするが無視する。

これは仕事中だ。気を引き締める


「内容は教えれません。守秘義務がありますので」


「安井。ええ~ポセイドンの方の肩を持つの?私達同じポセイドンからの被害者だと思ってたのに」


「肩を持つではなく仕事です。アテナさん話を戻してください」


「仕事になってから安井つれないわね。さっきまで私に顔を赤くしてたのに、話し方まで様からさんになってるし私の魅力に飽きたの?」


「アテナさん」


俺はアテナさんを、やや冷たい眼差しでみる


「フン、冗談よ。私につれない態度の男性なんて珍しいから意地悪しただけよ。それとポセイドンの悩みなんて想像できないし傲慢なポセイドンと安井とのの距離感が気になったから許して」


アテナさんは片目をつむりウィンクをする


「あなた、やはり興味深いかも」


「‥‥話を続けてください。それとも相談をおやめになりますか?」


「照れたわね安井」


他の神様は皆話を聞かないがアテナ様はアテナ様でやりずらい

アテナさんは両手を上にあげる


「分かったわ話をするわ。相談というより知恵を借りたいの。どうしたらいいのか分からないからよ。やるべき事はわかってる。それは悩んでない。、ただ手段が分からないの?」


なるほど。やりたい事がわかってるなら悩みではないし。知恵を借りたいというのは。そおいうことか理解した。


「分かりました。では、質問を変えます。何をどうしたいのですか?」


「その前に安井、混沌の種子ってわかる?」


「いえ、存じません。聞いたこともありません」


「それを知っている人物に心当たりは?」


俺は、ゼウスさん、ヘスティアさん、ハーデスさん、ポセイドンさんとの会話を思い返すが心当たりがない。学校で学んだ記憶もない。なら高嶺さんも知らないだろう。

俺は首を横に振り分からないと伝える


「そうよね人が知るわけないわね。ならポセイドンに誰かを紹介したかしら?」


「いえ、しておりません。それにポセイドンさんは制約があり、海かそれに連なる泉でしか人と会えないとおっしゃてたので私には該当者は浮かびません」


「それは本当?私に隠し事してない?」


俺は黙って首を振る。下手に会話に付き合うとペースを崩される。


「フーン。安井との会話に秘密があるということね。いいわ、このまま続けましょう」


俺は考える、俺は未熟で無知だのは分かっている。もしかして有名な言葉なのだろうか

少し断りをいれて携帯でワードを検索する

出てこない。

単語で考える

混沌、物事が入りまじるという意味

種子 植物の種

植物の話だろうか?ハーデスさんと花の話をしたがあったが冥府の花と関係あるのだろうか

冥府なら、そんな物騒な名前の花ならありそうだが推測の域を出ないか

知ってそうな人物を考えるがわからない


「申し訳ないです、やはり心当たりがないです」


今度はアテナさんが首をふる


「ポセイドンとは、そんな話は?」


「はい先日ポセイドンさんの世界に呼ばれて話ましたが、そんな話は一切しませんでした」


「いいわ、分からないなら話を変えるわ、組織に裏切り者。もしくはその関係者がいるとして、どう見つけたらいいかしら?」


スパイものだろうか

これはキャリアコンサルタントの枠ではない様なポセイドンさんは一体どんな紹介をされたんだ

外部依頼するにしても探偵の領域である

探偵なんて思い当たらない

ふと探偵姿のヘスティア様を思い浮かべる

ありか?

やはり、ないな。

だが神の世界の話だし同じ女神である。

意外とありかもしれない。



誤字脱字が多い中読んでいただきありがとうございます。

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