ポセイドンその後
沈黙
今は俺が沈黙しポセイドンさんが顧みる時間だ
ポセイドンさんはシンプルな人だ。いや神だ。
この際どっちでもいい。
力が絶対
ルールは守ると言うもの
この二つがあるため悩みがないと言うより悩まない。
自分のルールで生きてる
問題あれば力で解決すればいいとシンプルに考えてる
つまり悩まないと言うのが今回の悩み相談の本質だ
ではどうするかという
どうしようもない
ポセイドンさん本人が決めることだ
だが力ではどうしようないこと
集団の力
ルールよっては勝てない
これらがポセイドンさんの何かを変えるきっかけにことになるのが大事だ
弱いものは悩むし悩みは尽きない、だけど悩みの解決によっては人々から怖さと敬い意外の感情を得ることがあり、それによって力を見せつけず負けた。ルールにのっとって
これは俺が事実をただ突きつけてもダメな事だ
本人が悩みがないのが悩みと言った以上何かしら思う事あるのだろう。
悩まない、それは成長とは無縁、変化とは一番遠い事だ。
人も神も悩まないシンプルに考え生きる事は一番楽だと思うしそんな生き方できる人は、もれなく強くて羨ましいと思う。だけどポセイドンさんが本当は変わらないことを悩んでるのかもしれない。それはどうかは分からないが俺の仕事はポセイドンさんが自分を顧みる瞬間を与えることまでだと思う。
即決即断のポセイドンさんにしては沈黙している。
もしくは俺の返事を待っていたかもしれないが俺は自分から言葉を、発しなかった。
「安井よ、どこまで考えて話していた?」
ポセイドンさんの沈黙の後の言葉は予想外の確認であった
「いえ、なにも考えてませんでした」
「そうか俺は何かうまいこと丸め込まれた様な、まるで最初からこうなる様に話していたのかと驚いた」
「驚いたとは、どう言うことでしょうか」
ポセイドンさんは俺を鋭くみる。お互い座っているとはいえ大きな筋肉の大男が上より見下ろす感じで鋭く睨まれると怖いです。俺は内心ビックとする。なんのことかわからない
「フン気のせいか、だがゼウスやハーデスがお前を頼ったのが、なんとなく分かった気がした」
「はあ、私は分からないですが」
本当に分からない、なにが分かったのか教えてほしいくださいという気持ちである。
「安井よ、勘違いするな俺はお前を今回読んだのはハーデスが何か企む事があれば、それを止める為に呼んだ。だが力を頼みに生きてきた。それを変える気もない。だが今後ゼウスのように強さ故に、民の様に弱者故に悩みを持つのも馬鹿にはしないようにしよう」
「いいことだと思います」
悩みを持つのが普通だと言わないが悩んでる人を馬鹿にするのは良くないと俺も思う
「安井よ俺は負けるのが嫌いだ。認めることもない」
負けを認めないんですね羨ましい性格であると思う。俺もそんな気概を少し分けてほしいくらいだ
「会話に勝ち負けなどないが安井よ俺はしてやられた気がした」
「そんな私は相談を聞いただけですよ」
「その通りだ俺の気の迷いだ。何故かそんな気持ちになったから言ったまでだ気にするな」
「分かりました。気にしません」
ポセイドンさんは常に予想外のことばかり言ってくる、もしかして俺が思ってる以上に深く考えて賢い方なのだろうか‥‥それはないな考えすぎだな
「ある程度疑いも晴れた。俺も何かが掴めそうだ安井今回の依頼は充分だ、返してやろう、報酬も後で加護をやろう」
「ありがとうございます」
俺は胸を撫で下ろす。最初はどうなるかと思ったが無事終わる事ができそうだ。
安井が去った後ポセイドンは考える
俺は悩まずいきてきた。それは自分に役割をかしたからだ。役割それは二番目の地位である。神界におけるナンバー2それは自分しだいで世界の調和が崩れることがあるというもの。それゆえにルールを自分に課す。それは力の誇示と世界の枠組みをまもるというものである。ポセイドンは生まれる瞬間父に飲まれた。ゼウスに救出後、神々の大戦を経て今の秩序がある。ポセイドンは学んだ力がすべてだと、力が秩序を守るのだと、そして自分の役割は恐れられても力の誇示、それと今のゼウスがトップで行われてる秩序を守ること。この2つがポセイドンのルールである。それ以外は些事悩むことではなかった。
今回安井を呼んだのも本当に悩みがないことで悩んでるわけでなく、ハーデスやゼウスの話相手になったという人に興味が先立ち無理難題をいってみた。普段ポセイドンの行動をいさめる仲間や部下はいた。そんないさめる言葉は当然耳を貸さなかった。ポセイドンからしたそのようなこと些事だったからだ。ポセイドン自身は嫌われていい、力をもって暴虐とおもわれるほうがいいからだ。そうすればゼウスの立場は盤石になるからだ。安井と接してみてわかったのは智謀をもって和を乱す輩ではないこと。ハーデスは内気で真面目だが騙されやすいことを知っていた。今回の結婚騒動もハーデスを惑わせ、ゼウスとの不和をまき散らす悪意を感じポセイドンみずからうごいたのだった。
ポセイドンは少し自分の行動を今回顧みることで些事としていた自分の暴虐を考える。
そして些事としていた今までの動きや流れを思い出してみる。
かえるきも変わるきもない、悩む気もない。
だが伝えるのもいいかと。
他人の話など聞く気も今後ないのだから
先ほどの人なら考えていいかもしれんが
ただ些事とした流れにいくばくの違和感を感じた。今でなら些事として見返ることはなかったことだがポセイドンはそれに考えがいたると動きだす。動か出せばポセイドンは早かった。
その後ポセイドンは部下や仲間を集め宴会を催す。
突然の大勢を集めた宴。皆何かしらの意図があるのかと訝しむがポセイドンと同じく皆単純なものが多く宴はそんな考えを吹き飛ばし盛り上がる。 そんな盛り上がる宴会の場にてポセイドンはゼウスやハーデス含む兄弟神の世界を守っていくと伝える。それは一部の者に衝撃を与える、ポセイドンはゼウスの立場を狙っていると思ったからだ。もちろん酒が進んだ場である本気にはとらないものもいた。だがポセイドンは今まで世界に関わることは一切口にしなかった。それを酒の勢いとはいえ口にしたことは神界にひそやかに話がまわることになる。
それ以上の衝撃が後日走る。ポイントがアテナに書簡をおくり今までの行いを詫びたという噂が走る。
勿論噂でありポセイドンもアテナもそのようなこと事実として認めないのであったが、だが噂はひそやかにひろまる。そしてそれに一人の人間が関わっているた同じく噂がながれたのであった。
◇◇◇◇
俺は相談を終えて気づくとロビーに戻っていた。
俺は深いため息をはく。
ヨシ!疲れたしお風呂に入って岩盤浴しよう!
気分をかえるぞ。報酬はなんだろうか楽しみだ。今日は奮発して昼は高い御膳定食にしよう。自分にご褒美を考える。
カウンターにチケットを渡す。浴室コーナーに入ろうとするとスタッフが駆け寄ってくる。
数字がかいてあるチケットを渡される。今回は10周年記念でチケットに番号があり番号が当たると豪華賞品が当たると説明があった。結果は夜にはでるとのことだった。スーツ姿でロビーにいたため業者の方と勘違いして渡し忘れたらしい
一日ゆっくり湯につかった俺は帰りにチケットナンバーを確認すると特賞が当たっていた。
なんと一年間タダ日曜限定だが無料になるパスカードとマッサージ10回分のチケットだ。ありがたい。ポセイドンさんの、報酬だろう、これは嬉しい苦労した甲斐があった。なんて実用的な報酬だポセイドンは気が利くと感謝をささげる。
実は特賞は安井が独自の運であてており、実際はポセイドンは泳げない安井に水でおぼれない加護を与えていた。普通泳げない安井は海やプールに行かないので、あまり有り難くなくその恩恵に気づがないのだが
どこまでもすれ違う人と神であった。