悩める神
初めての投稿です。誤字脱字など多くありますが後で訂正していきます
天界
白い空間の部屋
どこかの黄門様のような長い髭を蓄えた男性が長い机の1番奥に座っていた。
そこから長い机の両端に様々な男性と女性が席についている。
皆口を閉ざし会議が始まるのを緊張しならが待つ。
厳粛なる空気が重苦しく流れるなか奥に座る髭の男性が頷くと側に立つ男性が声を発する
「……では皆の者よ代-----回神はかり会議を始める」
そこから会議は始まる、
会議の議題は色々あるが最も重要なのが世界の創生である。
数多にある世界を様々な神が管理している。
それらの神は世界の調整を任され、日夜運営されている。
目的は可能性を見出す事である。
だが誰もが目的がわかるが、可能性を見出すの本当の意味が分からず、その意味が分からないまま創生と調整を繰り返していた。なにかをつかむため。
だが大抵の神はやり過ぎたりして世界の芽をつみ。その世界を消すことを繰り返す。
では、やり過ぎな事をしない神はいいかというと、見守るといえば言葉は良いが実際は何もせず結果停滞し不毛な世界になっていた。
結果その世界を消す事になっていた。
そしてその失敗を誰も認めれず、その世界での生きる者が悪い為と考えて原因の深掘りもせず同じような試行錯誤を繰り返す事で終わる。
その他にも様々な意見がでるも分かったことは何も進展してないということだった。
会議は終わる
皆から父と呼ばれた男性は深いため息をこぼすのであった。
「世界は複雑になりすぎた。子供たちに世界を任せるも世界の可能性と調整の相反する目的に儂自身も子供たちも伸びなやんでいる」
一人独白をはく父と皆から呼ばれた男性。
世界の可能性を見つける。
これは世界とすべての神の産みのもと混沌から生まれたとされる始まりの神、カオスから代々神を統べ るものとなるものに引き継がれていく事業である。
長い髭を携えて男性。会議の場にて皆から父としたわれた男性。
現在の天界にて最高神ゼウス
ゼウスが自らの父を倒し神の王の座に就いたとき引き継いだのである。
それの答えは誰にもわからない。
だが、世界創生から引き継がれる事業である。
分からないからと辞めることは決してできない。
一ゼウスは嫁の名を呼ぶのであった。
「ダーリンどうしたの?」
呼ばれることを待っていた妻は即座に現れる。
「ヘラよ、慰めてくれ」
先ほどの厳つい表情と違い、気の抜けた顔をするゼウス
「ああ~可哀そうなダーリン!慰めてあげるわ」
ヨシヨシと立派な髭を蓄えたゼウスの頭をなでる紫髪の美貌の女神
いつも会議の後は疲れた顔をしたゼウスがヘラに甘えるのが常であった。
ヘラはそんな疲れた顔をするゼウスが自分に甘えてくれるのが好きであった。
「このままではまたハーデス達兄弟にまた嫌味を言われてしまう」
世界創生の仕事は神のトップに立つ最高神ゼウスの仕事である。
最高神の職務であるのだが数多き自分の子供たちに管理を任せている。
本来であればゼウス本人がすべきだが、いずれは誰かが最高神につくため教育を兼ねて任せていた。
ゼウスは先代の最高神クロノスから訳あって創生の仕方を習った訳ではなかった。
それもまた子供達に任せる理由の一つであった。
子供達が切磋琢磨してくれれば素晴らしい世界ができるであろうと考えていた。
残念ながら教育の為といいながら女性との逢瀬をするため世界各地へ飛ぶゼウスの姿を見られている。
それらのゼウスの行動にたいしてゼウスの数多き兄弟神などが反発というほどではないが嫌味な一言を述べるのは当然であった。
「可哀そうなゼウス!」
愛しい顔でゼウスの頭をなでるヘラ。
ソファーに二人座り膝枕でゼウスをなでるヘラ。そんなヘラは急に顔を上げると大げさに手を打つ
「そうよダーリン!誰かに相談しましょう」
「ヘラよ相談といっても儂にも威厳がある、昔ヤンチャしすぎたせいで話を聞いてくれる相談相手がいないのじゃあ、今更ハーデス達に頭をさげて意見を聴くなど出来んし、ましてや子供たちや配下の者にも……」
顔を振るゼウス
そんなゼウスに気にせずへらは続ける。
「なら、まったく関係ない神ではなく人間に聞いたらいいのよ」
「人などに世界のことを聞くなど!神の行いが人に理解できようわけがない」
ゼウスは苛立を覚えた。
ヘラが自分の為にアドバイスしてくれようとしてるのはわかるが世界誕生より受け継ぐ偉大な事業をほかの神ではなく、創造物である人に聞いたらいいと言われたからだ。
「そう!人などに神の事など分からないと皆が考えてるわ当然ね。けど今一番成功している人の世界は社会がとても複雑になっている。我々の世界とそこは変わらないわ、いえ一部の世界では神の混沌に匹敵していることはダーリンも知ってるでしょ」
ヘラはゼウスがイラつくのはわかったうえで発言した。
ゼウスの目がヘラをみる
「一番大事なのは秘密だわ」
主神であるゼウスが相談を誰かにしたら必ずどこかで漏れる。それは自然と色んな憶測を呼ぶことになる
ゼウスはヘラの言葉に思案顔になる。
ヘラは続ける
「だ・け・ど・人間に相談なら下界視察の形で話を聞いたとしても他の神にも漏れないわ。だって神の悩みを人間なんかにするなんて誰も考えない逆に悩みを救うために叡智を与えていると考えるわ」
ヘラのいうことに一理あると考えるゼウス
「どんな人間に聞けばいいかの?」
ものは試しと考えるゼウス
人の歴史には確かに賢者と呼ばれて神に祝福された人物は確かに複数いた。
現在ゼウスがみている世界は確かに混沌としている答えを知る機会というより誰かに話を聞いてもらうことを目的ならば悪くない考えだと。いつもヘラにぼやくくらいでほかの誰かに聞いてもらう事はなかった。
「実は今ね私は人を集めて神様向けのアドバイザーを集めようかと思ってるの」
ゼウスはヘラの言葉に驚く
「我々神が人間などにアドバイスなど普通耳など傾けまいし逆にそんな人の存在で神に意見をしようなどと考えているならば神を敬いを忘れた傲慢さは許し難いが」
相談相手に王が道化を呼ぶのと王が賢者に意見を伺うとでは話が違う。
ゼウスは人など道化とあうレベルで考えていたので王の戯れなればこそ道化に話すのはアリだと考えたのだが人が神の位置に立つという傲慢は許せないのである。
ヘラは笑う。
ゼウスの考えなど理解しているからだ。
「でしょうね。だからお互いが神と人だとわからないように夢の中で会うの、人は夢の中だと思うから自由に話せるし、神もお告げの形で相談できる」
起き上がり少し腕を組むゼウス
その腕を絡み取るヘラ
「一度、うちの研修生達と試してみて、勿論ダーリンがその子を助ける事になると思うけど」
ネッと笑い腕をまわすヘラに勝てないゼウスであった。
その後抱きつくヘラは小さくガッツポーズをとる。
そんなヘラにゼウスは気付かないのであった。