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春の予感
二月の終わり
窓を開けると外は輝いて
空には春の雲
風は軽くなって
風船のよう
木々は若葉を伸ばして
花は咲き
芽吹いていく
春の予感
新しい鐘が鳴り響く
遠くの山から
梅林へ
風に、薫る
甘酸っぱい独特の香りがして
遠い昔に通っていた町の
春の風を思い出した
その年最初の風が輝いた日に
冬のコートを仕舞って
春物を出したこと
新しい気分になれる
新品を持って出かけたこと
風が春を連れてきた
世界の色が変わっていく
白く輝く季節へ
久しく会っていない友から
LINEの通知が届いた
三月には会えるらしい
気がついたら
そんな季節になっていた




