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冬の道に
冬の午後は木枯らしに
椿の紅が凛と咲く
乾いた空には風の道があって
天気は晴れ
寒さは北西の遠くから
雪とともに野に来て、去って
どこにいくのか
誰も知らない
二月の空はアイスブルー
凍てついた風は
木々を氷の彫刻に変えて
朝の道を透明にする
晴れた青空の夢を見る
空の高くに川原があるなら
空の魚はきらきら輝いて
輪郭が少し透けている
秋に渡っていく鳥を追って
道なき野を歩いた
冬に雪原となった
原野は青く太陽光は眩しい
天高く、神宿る山のふもとでは
寒波が来る日の夕方から晴れて
遠く、まっすぐに西に向かう道に
夕陽が落ちていく
そんな茜色の道を
歩いていく
夕陽を追いかけて




