表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/81

汐音の月


汐音を聴いていた

潮の轟き

深い深い海の底から

響いてくる


遠い水平線から

湾のなかを

波が流れていく

それを見送った後は


一艘の小舟に乗って

沖合に向かって

漕ぎ出していきたい


その先には静かな

星ばかりの空があるといい



真っ暗な空にきらめいているのは

数えきれない星だろう


そんな海の上でサンドイッチを頬張って

ごろんと寝転べたらなおいい

ただちゃぷちゃぷと波に揺られながら

無心に空を眺めていたい


真夜中に向かうとき

北斗七星は回り

東の空からは

遅い月が昇って


世界が替わり

静かな夜になる


月の光が波に揺れると

銀世界が広がる


丘の方では

秋の草花がさらさらと

野原に揺れている


それは

記憶の奥深くに刻まれている

どこかで見た景色と

もしかしたら同じかもしれない



汐音を聴きながら

目を閉じて

月の光の下で眠りたい


そうして

夜明けの空を染めていく

朝の光とともに

目を覚そう










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ