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秋野に
青かった茅が枯れて
茅野を月が照らす
日没後の宵の時間に
人の少ない林道を歩いていると
秋の虫の涼しい音が木立の奥から聞こえてきて
空には下弦の月
雲は宇宙に浮かぶ島のよう
広い空はいい
果てしない透明
夜の前の夜空の下は、時々、澄んでいる
川に、枯れ葉が流れ
澱みに溜まるのを見ると
秋を知り、過ぎていく一年を思う
そうして
こころの奥にある
見たこともない山里の暮らしが思い浮かんできて
ああいう風に生きてみたいと
憧れは秋の姿をしていた
青かった茅が枯れて
茅野を月が照らす
日没後の宵の時間に
人の少ない林道を歩いていると
秋の虫の涼しい音が木立の奥から聞こえてきて
空には下弦の月
雲は宇宙に浮かぶ島のよう
広い空はいい
果てしない透明
夜の前の夜空の下は、時々、澄んでいる
川に、枯れ葉が流れ
澱みに溜まるのを見ると
秋を知り、過ぎていく一年を思う
そうして
こころの奥にある
見たこともない山里の暮らしが思い浮かんできて
ああいう風に生きてみたいと
憧れは秋の姿をしていた