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ゆうがた
ある夏の日に
大きな木の下で
昆虫探していた幼い手に
影ひとつ
木陰に風が流れて
空が現れて、隠れて
めぐる季節は秋を呼ぶ
夏の雲、俄雨
蝉の鳴くのが聞こえて
木々の緑に吸い込まれて
そんなものを眺めているうちに
夕方になった後は
母の呼ぶ声が聞こえて
お家に帰ろう
うん
帰る
振り返ると
夕方が呼んでいる
ぼくも、お家に帰るね
そう言って別れたのは
どこの子だったのか
遠くから雷鳴が聞こえて
ひとしきり降って、終わる
さっき別れたのは
夏だったかもしれない
ある夏の日に
大きな木の下で
昆虫探していた幼い手に
影ひとつ
木陰に風が流れて
空が現れて、隠れて
めぐる季節は秋を呼ぶ
夏の雲、俄雨
蝉の鳴くのが聞こえて
木々の緑に吸い込まれて
そんなものを眺めているうちに
夕方になった後は
母の呼ぶ声が聞こえて
お家に帰ろう
うん
帰る
振り返ると
夕方が呼んでいる
ぼくも、お家に帰るね
そう言って別れたのは
どこの子だったのか
遠くから雷鳴が聞こえて
ひとしきり降って、終わる
さっき別れたのは
夏だったかもしれない