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光の季節に
梅雨が明けて
晴れた朝の光が
あかるい色して
降ってくる
背伸びして
手のひらで受けてみる
確かな日差しを感じて
温かい
雨上がりの枝や葉からは
光の雫がきらきら輝いてみえる
立ちこめる草の匂い
雨に潤った土の色
花のある風景
気心の知れた集まりのように
花壇ではちいさな声で
花たちがささやいているよ
今日も暑くなる予感
出かけようか
どこに行こうか
どこかに、いいところを探して
ほんとうはね
何でもできるし
何になってもいいんだよ
なりたいものに
なればいいよ
空からの天使の声は
子どもの姿のまま
青い、青い空のように
笑いながら飛んでいく
風になって、生きよう




