紗和さんの絵
文章がギチギチに詰まっていて、読みづらいよなぁと思いましたので、今回からこんな感じで行きます。
他の話も徐々に直していこうと思います。
1942年3月。
私達は無事に学校を卒業する事が出来ました。
来月から軍人となり、作戦があれば戦場に行きます。
「まぁ…皆立派になって…」
おかみさんにその事を告げると、
涙ぐんで喜んでくれました。
「これから、お国の為に立派に戦います。」
4人で敬礼をしました。
「もうすぐここを出て行くんやね…。
寂しくなるわぁ。」
「はい。おかみさん、どうかお元気で。」
「まぁ、まだ引越しまで時間あるけどなぁ。」
周りを見渡すと、紗和さんの姿が見当たりません。
「そう言えば紗和さんは?」
おかみさんに尋ねました。
「画材道具を持ってどっか行ったで。」
「紗和ちゃん、絵上手いからなぁ。」
「そうなんよ。東京にも絵の勉強をしに行ったんやけどね。
でもお国の方針で、工場になっちゃったんやけど。」
◇
皆に「出掛ける」と伝え、
私は紗和さんを探しに行きました。
米田くんとおかみさんは何故かにやにやしていた気がしましたが…。
「紗和さんいないなぁ…」
10分程探した時、私はある事に気が付きました。
「もしかして…」
そう。紗和さんの秘密の場所。
もしかしたらあそこに紗和さんがいるのでは
と思い、秘密の場所へ向かいました。
「(いた!)」
おかみさんが言っていた通り、
紗和さんは絵を描いていました。
紗和さんはとっても集中しているのか、
私が近くにいる事に気が付いていません。
「………」
流石、東京で絵の勉強をしに行った人。
本当に上手です。
今だから言える事ですが、戦争が無ければ、
彼女は世界に名を轟かせる画家になれたのではないか。
と思うのです。
「凄いなぁ…」
「うわぁあああ!!!??」
無意識に出た一言ですが、
彼女を酷く驚かせてしまった様です。
「す、昴さん…!!」
「ごめん…。驚かせるつもりは無かったんやけど…。」
「うん…」
「絵、めっちゃ上手やね。」
「あ、ありがとう…!」
隣に座って絵をよく眺めてみると、
手を繋いだ男女がいました。
「この絵の人達って、紗和さんと…僕?」
紗和さんはこくりと頷きます。
「な、何か…随分男前やけど…!」
「昴さんかっこいいもん。」
何故でしょう。顔が熱くなるのを感じます。
「その…ありがとう…。」
◇
「そう言えば、どうしてここに?」
「あぁ、紗和さんを探してたんや。」
「何か用事?」
「用事と言うか…報告したい事があって。
僕、無事に学校を卒業する事が出来たねん。」
「!!」
「来月から、お国の為に軍人として戦う。」
「…そう……」