引越し
2024/03/25 17:39
投稿してすぐですが、訂正しました。
1943年、3月頃。
私は再び昇進し、伍長となりました。
高橋軍曹も、曹長へと昇進しました。
「田中、少し相談があるんやけど、良いか?」
「はい。」
高橋曹長に呼び出されました。
「田中、今お前、確かあの部屋を1人で使っとったよな?」
「…はい…。」
白川くんと2人で使っていた部屋で、
私は今、1人で生活をしています。
「同居人が亡くなってから、ずっと1人です…。」
「白川上等兵の事やな。
彼の事は上から聞いている。
ミッドウェー海戦で立派に戦ったパイロットだと。」
「それで、部屋がどうされたんですか?」
「あぁ、そうそう。
新しい兵士が増えるに当たって、部屋が少し足りなくなるねん。
それでな…、お前の部屋に米田と長谷川を
移動させたいんやけど…。」
「!!」
学生の頃、私は米田くんと長谷川くんと白川くんと同じ部屋で2年間を過ごしました。
4人で門限まで色んな事を語ったり、
教官に怒られない様な遊びを考えたり…。
「部屋の移動の話を上としてたんやけど、
3人は呉に配属される前からの仲らしいから、
一緒にするのはどうかと提案したんや。
どうやろうか?」
「是非!!」
またあの頃みたいに過ごせる事が、
心から嬉しかったです。
「(白川くん…。)」
彼がいれば…。2人で喜べたのですが…。
「(また後で、白川くんのお墓参りに行こうかな。)」
「快諾ありがとうなぁ。田中。
米田と長谷川にも話を通しておく。」
「はっ!」
◇
高橋曹長曰く、2人も快諾してくれたとの事でした。
「早速、部屋の掃除をせんとやなぁ…。」
「何や??やらしい本でもあるんか?」
「なっ!?違いますよ!!
恋人が送ってくれた絵を沢山飾ってるから、片付けようと思っただけです!!」
「あー。確かにお前の部屋、絵が沢山あったなぁ。俺も絵が好きで、ちょっとだけ海外行ってた事あるねん。」
紗和さんと話しが合いそうだなぁ。
「引越しは何時になりますか?」
「明日にでも準備を始めて欲しいんやが…。」
「分かりました。」
◇
2人共荷物が少ないので、引越しはあっという間に終わりました。
「学生時代の頃を思い出すわぁ…。」
「あぁ。そうだな。」
「荷物少ないから、荷解きも早よ終わりそうや。」
米田くんと長谷川くんの視線が、
机の上の写真に移動しました。
呉に行く前に、4人で撮った写真。
「稔。見てるか?」
米田くんが話し掛けます。
「俺らな、また同じ部屋で暮らす事になってん。」
「学生の頃を思い出すやろ?
毎日訓練がきつかったが、あの頃は楽しかったな。」
長谷川くんも、白川くんに話し掛けます。
「昴が教官にしばかれる度、
俺と稔が昴の手当をしに行ってたな。」
「そんな事もあったね。」
「そんな昴やけど、何と伍長になったんやで!!」
「おめでとう!昴。」
「ありがとう。」
こうしていると、本当に学生の頃に戻ったみたいです。




