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呉へ

何て濃い3泊4日だったのでしょうか。

本当にあっという間でした。


「昴」

「何?」

「紗和ちゃんと楽しく過ごせたか?」

「うん!」

「めっちゃスッキリした顔しとるもんな!」

「…そ、そう!?」


もしかして、米田くんには昨晩の事が筒抜けだったのでは…!?

と、かなり焦りました。


「色々あったけど、久し振りに会えて良かったな。」

「うん。心からそう思うよ。」


内心、紗和さんと何があったのか詳しく聞かれるのではのはと思っていたのですが、

気付いていないのか…

それとも、敢えて何も聞かないでいてくれているのか…。


「(米田くんの事やから、多分後者やな。)」


「米田くん、ありがとう。」

「あんなに沢山迷惑掛けたのに、

俺にお礼を言ってもらえる資格なんてないわ…。」

「そんな事ないよ!

米田くんのおかげで帰省出来たし、紗和さんにも会えたし!」

「お、おう…!」


米田くんはちょっと照れてしまったのか、

窓の外を眺めていました。



呉に着きました。


「「ただいま帰還しました。」」

「おかえり。楽しかったか?」


高橋軍曹が迎えてくれました。


「…って、聞くまでもないか。

2人共良い顔をしてる。」

「とても充実した休日となりました!」

「そうか。良かった。

長谷川と松本にも報告してやれ。

2人共病院にいる。」

「「はい!」」



「昴、浩二、おかえり。」

「おかえりなさい!!」

「ただいま!!」


長谷川くんと松本さんにも、帰宅した事を伝えに行きました。

彼らにはこの帰省中に何があったかを、

詳しく報告しました。


「……お見合い…。」

「浩二くん、紗和ちゃん大丈夫やった?」


どうやら松本さんも、お見合いの件は知っていた様です。


「ああ。何とか帰ってもらったわ。」

「付き纏われたりせぇへんかな…。」

「そこが心配になるよね…。」

「おばちゃんが責任をもってどうにかするって。んで、どうにもならんかったら、

最終手段を使う。」

「最終手段?」

「うん、僕の実家に避難してもらうねん。」


早速明日、実家に事情を書いた手紙を出すことにします。


「そう…。田中さん、どうか紗和ちゃんをよろしくお願いします。」

「勿論。何があっても守るよ。」


最終手段を使わないといけない事態にならないのが1番ですが…。

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