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ヒエン達を連れ帰って一時間。ヒエン達は一斉に目を覚ました。看病してたアカリとヤガミを含めて家中が一気にうるさくなった。


「メディカ!修行どうだった?」

「上手くいった。」

「私達の修行はどうなったのかしら…」

「カンナカムイは根性があるって褒めてたよ。また来いってさ。」


気のせいかヒエン達の顔色が悪くなった。


「その後どうなったの?」

「カグラと模擬戦をした。」

「どうだった?クールに勝ったか?」

「いや、負けた。」

「「「「えぇ!?」」」」

「何驚いてんの?7歳の子供が600歳の奴に負けても不思議じゃないんじゃ?」

「…俺達が一緒に戦ってたら勝ってたか?」


これはどう答えるのか悩むな…


「今回は警戒されたくないし切り札を全部出さずにわざと負けたんだ。でもヒエン達がいなかったから全力でやっても負けていたのかもね。」

「わざと負けたの?」

「ミカエルの裁き、根性、超回復、時空操作、境界移動は向こうもまだ知らない。だから次会った時は秘密にしておいてね。」

「「「「わかった。」」」」


まだ肝心な時に気絶していた事に落ち込んでいるな。


「それよりも晩御飯できたんだ。皆で食べよ?」

「「「「うん!」」」」


皆で食卓に着いて食べ始める。さて、まだ7歳だと言われたが私の人生の成長期は残り5年と言っていいだろう。せめて16歳位の身長が欲しい。使う薬の効力を計算しないと変化がでか過ぎてなんか飲んだのかと気付かれてしまう。そして身長気にしてたのかなんてばれてしまったら色々とプライドに関わる問題になる。そんな事態も阻止せねば。


「メディカ…どうしたの?食事があまり進んでないよ?」


ヤガミに勘付かれた。


「もしかして負けたのが悔しかったの?」

「いや、違う。」

「そうだよね…落ち込んでいたらそんないつもより多く食べないよね?じゃあ…あ、もしかして自分の身長で困ってたり?」

「…」


こいつを殴ったらただの図星からの逆ギレだ、だから落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け…気配遮断、印象操作、魔法…どれを使えばこの怒りをばれずに済む…


「ヤガミ失礼だよー!メディカ様は女性だよ?身長よりも胸だよ!」


おい、アカリ、7歳から何故胸について悩まなければならないんだ?


「そうか、メディカはそんな事を悩んでいたんだ。」

「そうだよ!ヤガミはもっと女心を理解しないと!」


悪かったな女心という物が全然なくて。


「身長にしろ胸にしろしっかり食べれば大きくなるから大丈夫だよ。メディカは凄く頑張っているから心配しないで。」

「メディカ様ファイトー!」

「…」


誰かに負けるよりもこいつらコンビと会話している方がガチでムカつくんだけど…これで二人共私の事を尊敬しているのがさらに質が悪い。本当に煽ってるんじゃないんだよな?煽っていたとしたらボコボコにしてやれるのに…


「一応他人には言わないでね。」

「はい、もちろんです。」

「アカリも他人に言わないって約束する!」

「それはそうと、王国軍の訓練はどう?」

「最初は慣れてなかったけど、段々慣れてきました。」

「実戦演習は?」


負けまくったら笑ってやる。


「今の所は負けていませんが…皆とても強いですよ?」

「ふーん…」


王国軍は根本的に鍛え直す必要があると見た。後でゼラにテレパシーで連絡して至急ヤガミをボコボコにできる訓練にランクアップしてもらわなければ。


「メディカ様メディカ様!アカリも頑張ったんだよ!褒めてください!」

「え?あぁ…凄いね、アカリ。」

「わーい!メディカ様に褒められた!」

「よかったね。アカリ。」

「偶には俺達の事を褒めてくれてもいいんだぜ?」


シデンが会話に参加した。仕方ない、鑑定して修行の結果を調べてみよう。



名称:シデン

種族:精霊

年齢:7歳

状態異常:なし

HP:100000/100000

MP:1000000/1000000

攻撃力:700000

魔力:3000000

防御力:1000000

素早さ:4000000

魔法:雷属性、精霊魔法

スキル:エルフとの共鳴、鑑定、落雷、雷吸収、速度倍化、雷化

称号:雷の精霊、神の試練の達成者



名称:ヒエン

種族:精霊

年齢:7歳

状態異常:なし

HP:100000/100000

MP:1000000/1000000

攻撃力:700000

魔力:3000000

防御力:1000000

素早さ:4000000

魔法:火属性、精霊魔法

スキル:エルフとの共鳴、鑑定、エクスプローション、火吸収、温度操作、火化

称号:火の精霊、神の試練の達成者



名称:アクア

種族:精霊

年齢:7歳

状態異常:なし

HP:100000/100000

MP:1000000/1000000

攻撃力:700000

魔力:3000000

防御力:1000000

素早さ:4000000

魔法:水属性、精霊魔法

スキル:エルフとの共鳴、鑑定、浄化、水吸収、液体操作、水化

称号:水の精霊、神の試練の達成者



名称:シナモン

種族:精霊

年齢:7歳

状態異常:なし

HP:100000/100000

MP:1000000/1000000

攻撃力:700000

魔力:3000000

防御力:1000000

素早さ:4000000

魔法:風属性、精霊魔法

スキル:エルフとの共鳴、鑑定、圧力操作、風吸収、物質分解、風化

称号:風の精霊、神の試練の達成者



「…凄く強くなったね皆…」

「メディカ…いつから俺達のステータス確認してないんだ?メディカが成長すれば俺達だって成長するんだぞ?」

「え?…そうなの?」

「それがエルフと精霊の繋がりだ。」

「そうだったんだ…」

「そんな事よりさ!メディカ!偶には俺達の事を褒めてくれてもいいんだぜ?」

「うん…皆頑張ったね。」


皆嬉しそうに笑った。うん…もう少し仲間として皆の成長にも目を向けるべきだよね…皆の事を考えてきたつもりだったけどもっとちゃんと見ていてあげるべきだったかな。


「そろそろ旅の準備しないと。」

「なぁ、メディカ。」

「何?」

「ずっと気になってたんだけど、そのミカエルの裁きってなに?」

「罪深いと思った人を対象に自分の望む裁きを与えるスキルだよ。強力だけど私にはあまり役に立たないスキルだね。」

「なぜだ?」

「今迄他人を罪深いと思った事がないから。」

「ふーん。今回の旅行は何処へ行くんだ?」

「ヒエン達が決めていいよ。はっきり言ってもうモンスター狩りは全部異次元からこれを使って世界各地向かってに攻撃する事ができるから。」


名称:観測石


詳細:メディカが月の目の構造を参考に改造した魔石。周りの景色に溶け込む力の媒体。月の目同様人の脳内に植え付ける事が可能。



「これを世界中にばらまけばいつでもどこでも好きな所に移動したり攻撃したりする事ができる。さっきの修行場にも三つ程置いて来たよ。」

「じゃあ旅行先は俺達で決めるぞ?いいのか?」

「うん。私は少し散歩してくるよ。」

「わかった。」


世界地図を片手に持ち二時間程観測石をばらまいて回った。異次元にある自分の研究室にばらまいた観測石の映す映像を見て達成感を感じた後、ヒエン達の所へもどる。


「どう?決まった?」

「あぁ!」

「おう!」

「決まりましたわ。」

「アクアここ行きたい!」

「どれどれ…」


国立精霊博物館か…皆もっと自分の事が知りたいのかな?


「じゃあ明日皆で行こうか?」

「提案だ、ヤガミ達も連れて行こうぜ!」

「え?でもヤガミとアカリは軍の訓練があるんじゃ?」

「テレパシーでゼラに休みにして貰えばいいだろ?」

「はぁ…わかったよ。ヤガミとアカリもそれでいい?」

「いいですよ。皆で行った方が楽しいしね。」

「アカリも楽しみ!」

「じゃあゼラに連絡するよ。」


もう夜の10時か...ゼラ寝てるかな?



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