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周りに誰もいなかったはずなのに後ろに突然人の気配がした。
「誰?」
驚きを隠してゆっくりと振り返り同時に鑑定をした。
名称:キラー
種族:魔人
年齢:6歳
状態異常:なし
HP:5000/5000
MP:200/200
攻撃力:3500
魔力:100
防御力:2500
素早さ:3000
魔法:なし
スキル:瞬間移動、絶対切断、鑑定
称号:わんぱく坊主、戦闘狂
普通に強そうな奴が出てきた。
「何だお前!なんで鑑定できない!」
鑑定妨害のスキル憶えておいたので。
「さぁ?それより人の畑に何をしているんですか?」
「まずは俺の質問に答えろ!」
「他人の庭に突然入って来た輩に返す返事はありません。」
「ふざけんな!」
手に持った剣で腕を真っ二つにされた。
「何をする。」
答えろ!っとでも言おうとしたんだろうが一瞬で私の腕が治ったのを見て開いた口が塞がらない状態に陥ってしまったキラーくん。それにしてもそうか…瞬間移動で来たから気付けなかったんだな。ってあれ?つまりこの子の空間把握能力が私の感知範囲より優れてたってこと!?こんなに頑張っている私が戦闘狂もといわんぱく坊主より劣る?
…アリエナイ。
「どういうことだ!なんで腕が一瞬で生えてきた?…なんだ?突然殺気立って?や、やるのか?ってちょ!何をする!やめろー!」
こいつをモルモットとする。
「ねぇ、キラ君はこの三つの薬の内どの薬が飲みたい?」
キラーは両手両足を実験室の金具で捕捉された後にめげずに暴れようとする。
「お前は何で俺の名前を知っている!何で瞬間移動が使えない!」
「それはね、その金具にはスキルを無効化するとても素敵な能力があるからだよ?じゃあまずこの全身に毒が回るとあちこちの穴から血が噴き出て暫く楽しい気分になる薬から行こうか?」
「はぁ?なんだそ…ごぽっ!」
「クスクス…」
「ただい…ま?」
「え?」
「…」
「うわ。」
遊んで帰って来た精霊が殺気立っている私と悲鳴をあげるモルモットに顔を蒼ざめさせながらうろたえている。
「あらすごい!もう三つの薬を飲み切ったのね!魔人の体は丈夫で羨ましいわ!」
「あ…たりま..え…だ。」
まだ強気でいられる事に驚いた。
「今度は解剖ね、生きている魔人の体がどうなってるのか知りたいわ。わんぱくキラ君は何処から解剖されたい?」
「な!まさかお前俺を鑑定したのか?っていうかもう逃がしてくれよ!」
「じゃあここからね。ちょっとだけ痛いの我慢しようね。」
「おい!待て!服を脱がすな!何処を解剖するって待て!そこはやめろ!」
「はいザクザクザクーっと!」
「塗ベアしふぁ@!?」
「凄いねーまだ意識があるんだねー。」
「トオサンカアサンタスケテプリーズ。」
「はい終わり!モルモットの精神が壊れてしまったら研究結果にずれが生じるかもしれないからね。今回はこの辺にしておいてあげるよ。」
治癒魔法で傷を治した後ガチャリと金具を外した瞬間にキラーは瞬間移動で目の前から消えた。