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32-2カナ

この学校は強さの階級制があるEクラスは肩身狭く暮らしている子が大半だしSクラスは弱い者虐めや派閥争いなどがある。ただ何処にだってイレギュラーという物は存在する。メディカだ。


メディカは7歳とは思えない美貌で種族や老若男女関係なく全ての者を魅了し、落ち着いた雰囲気は神秘的でみんなの怪我や病気を治す姿はまさに女神そのものだった。がり勉の印象はないのにテストの成績は一度も満点を逃さない。先生含めた学園の七割が彼女の親衛隊でメディカに害をなそうとしている奴は例え国の王子であろうと数の暴力によって成敗される。だからCクラスの子がSクラスに無事に行ける子はメディカくらいだ。


Sクラスの人は良くも悪くも特別な人達の集まりだ。竜人、鬼、吸血鬼、エルフ以外の種族のステータスは平均100を超えるのが稀である。中でもエルフはMPと魔力は高いけど防御力は人間以上に脆い場合が多い。よって竜人、鬼、吸血鬼が基本的に最強の種族と見做されてる。Sクラスの人達はほとんどその三つの種族で固められている。クラスの平均のステータスが1000を超えている。正常な判断力を持ってる一般生徒はまず近づかないだろう。


Sクラスで特にやばい生徒が四人いる。テラー、キラー、アルト、ゼラ。威光四天王と呼ばれている。


テラーさん獣人ではメディカの妹分らしい、スキルはないがステータスが平均6000超えているらしい。私の獣人の友達のステータスが平均80なのに一体この差は何なんだろう。


キラーさんは魔人だ。魔人は人間と魔族の間に生まれる。人間と魔族の間にそもそも恋愛感情が芽生えるのも稀で更に生まれるまで生き残る可能性が極めて低い種族だ。そこまでして生まれた魔人は大抵人間や魔族より弱い。遺伝子同士が合わなくてそもそも身体機能に問題が起きて酷い場合一生病院暮らしや生まれてすぐに死ぬ場合が多い。そんな種族で四天王入りなんてかなりレアなケースだ。そして入学当初四天王の中でも最も暴れ回ったのもキラーさん。幼馴染のメディカが見つからないからとイライラした彼は入学式の日に校内の派閥を一人で全部質問という名の暴力で叩きのめし、それでも見付からないから二日目以降授業も聴かずに机に突っ伏してメディカが会いに行くまで不貞寝していたそうだ。


アルトさんは学園内最強の竜人だ。Sクラス闘技大会で竜に変身した時はSクラス以外の人は理性を保てる人がいなかった。観衆席にいた私達は逃げたり泣いたり笑いだしたりぼうっとしたり気絶したりで大変だった。本当に同じ年のとは思えない…そんな彼が次の瞬間観衆の中で唯一正気を保っていたメディカと目が合った。メディカが笑い返したら彼は人間の姿に戻って顔を真っ赤にして倒れてしまった。本当に強いらしいけど結局皆にはその強さがわからなかった。


ゼラ様はこの国の王子様だ。誰にでも優しくて四天王の中で一番人気が高い。一時期メディカに害をなそうとしているのかと思ってメディカの親衛隊と共に誤解をしていた時があったがテラーさんが誤解を解いてくれた。王子様の様な優しい人がメディカの敵に回るような事しないよね。


そんなある日メディカは理事長の呼び付けという理由で四天王の男性三人を全員呼び出した。本当に強い子を集めるなら4人全員呼び出すのが自然なのに。親衛隊は後をこっそり追うのかどうか悩んでいたらキラーさんと王子様に止められた。しかし親衛隊はそんなんで引き下がらない。翌日親衛隊はアルトさんを取り込み情報を聞き出した。理事長の開いた特別授業を終わらせた後メディカの手料理を食べて幸せだったとの事。それを聞いた親衛隊員は次に特別授業を受けるため全員四天王の座を狙いだした。


メディカは呼び出した3人の中で誰が一番好きなんだろう…それとも7歳はまだ恋愛には早いかな…何てセンリツとこっそり話していたら違和感に気付いた。もう授業の時間なのにメディカが来ない。クラスの皆が一斉に入って来た先生を囲み聞き質したが先生もメディカの行方が分からずクラスどころが学校中が大騒ぎ。結局理事長と王子様が「メディカは数日間用事が出来たらしい。」と説明してくれるまで騒ぎは収まらなかった…いや、正確的には一時的に。


「おい、聞いたか?昨日来た謎のエルフって王子だった上に本当にメディカの兄だったらしいぜ?」

「は?嘘だろ?何処からそんな情報取り寄せて来たんだ?」

「Sクラスの先輩が王子が寝ている間にここ数日間の記憶を覗いたらしい。事実や時間も合ってて信憑性がかなりあるって!」

「その用事とやらもっと詳しく聞き出す必要があるんじゃないか?」


などという会話があちこちで広まり、王子様はあっという間に囲まれた…が隣にいたキラーさんがアルトさんと王子様を連れて瞬間移動で逃げた。


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