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第90話 続・すごいスキルを持ってました

今、僕らは以前、僕が数百匹のスライムと戦った森へとやってきている。

一番の目的は【獲得経験十倍】のスキルだ。


だけど【獲得経験十倍】は経験上、今日一つでも確保出来れば上出来だろうね。

僕が手に入れた時、一体どれだけ倒したやら……それを考えれば、まあ大変だろうね。


なので他に有用なスキルがあればそれを確保して、婚約者二人とわっふるに貼り付ける方が今日の主目的とも言えるのかな。


この森には、強い魔物はいないのは一度来ているから分かってる。

油断大敵なのは当然だけど、戦力的に考えればどう考えても苦戦は無いと思う。


どちらかと言えば感覚的には家族でピクニックのような感じである。


「武技:サクセスィブショットっ!」


アイシャがゴブリン目がけて、昨晩貼り付けた武技を解き放つ。


一射しただけの矢。

しかし、弓から放たれた瞬間、更に武技の効果で作成された矢が連続して放たれていく。


標的となったゴブリンは大量の矢によって文字通り蜂の巣となり地面に為す術もなく倒れる。


「……ふう、凄いですね。

 弓兵は乱戦が苦手なのですが、この武技があれば随分楽になると思います」


アイシャがそう言うと、今度はその向こうで戦っていたシルフィが武技を使っているのが見えた。


「武技:シャープネス・ソードォ!」


まるで、そこに何も無かった……それ程の切れ味でゴブリンが真っ二つになってしまう。

彼女は武技だけでは無く”力の迷宮(ダンジョン)”で手に入れたライナス・スワードを振るっている。


正直、ゴブリン程度ではその力を計る事は出来ない。

それ程の過剰な力を見せつけている。


「うん、素晴らしい剣に、凄まじい武技……身に余る光栄という奴だな。

 だが、なまじ強すぎる力故、ゴブリン程度では参考にはならないな……」


やはり、シルフィも同じ事を考えていたみたいだ。


まあ、仕方ないよね。

元々ゴブリンという魔物は大して強い魔物では無いのだから。


ちなみに此処までで、魔物達から奪えたスキルはこんな感じだ。


【魔法・回復小】

【気配遮断・中】

【気配遮断・小】

【魔法・火】

【魔法・土】

【鉄壁】

【扇動】

【身体強化・小】


当然と言えば当然なんだけど、前回僕が来たときに得る事が出来たスキルばかりだ。


「……それでマイン君、どう?スキルは集まってるのかな?」


「うん、前に僕が此処に来た時に取れたスキルと同じ奴がちゃんと取れてるよ」


「しかし、昨晩聞いた時には実感も薄かったが……

 こうしてゴブリンとはいえ、魔物相手に使っていると本当にその力を実感するな」


二人とも二つ名を持つほどの戦士だ。

元々、戦闘力は突出していた筈だけど、新たに加わったスキルの力はそれでも相当衝撃的だったのだろう。


さて、そろそろ本命のスライム狩りに移ろうか。


前回スライムが大量にいた水辺に移動してみると……そこには……。

予想通りに池の周囲を埋めつくさんばかりのスライムが居た。


「あー、やっぱり居るね……前回も思ったけど多すぎないかな?コレ」


僕が呟くとアイシャが引きつった表情で頷いている。


「……なんでこんなに居るの?明らかにおかしいよ……」


うん、やっぱりおかしいらしい。

元ギルドの受付嬢が言うのだ、このスライムの異常発生は何かしらの要因があると思っていいだろう。


まあ、何はともあれ……今はあの大量スライムの中から”スライム・エクスペリエンス”を探さなきゃ……。


……アイツ見た目が他のと変わらないからパッと見では分からないんだよね……。


「……あの中に多分、目的のスキルを持ってるスライムが居ると思うんだよね……。

 鑑定が無いと何とも出来ないからさ、二人はわっふるを連れて適当に他の魔物でも狩ってきてくれるかな?

 終わったら念話でわっふるに声をかけるよ」


流石にスライム・エクスペリエンスを見つけるまで此処で見てるだけなんて辛いだろう。

前回の感覚だと一時間ならまだしも、三時間とか四時間とか掛かる可能性だってあるもんね。


それに手伝うにしても鑑定する必要があるのだから倒しても良いか判断出来ないだろうしね。

この場合、やっぱり僕が一人でやるのがベストだろう。


アイシャもシルフィも自分達のスキルの為だから残ると強弁したのだが……。

最終的にはわっふるの「おれ、ひまなのやだなー」の一言で大人しく狩りにいく事になった。


ナイスだ、わっふる!



……さて、二人と一匹を見送った後、僕はスライムの小山をじっと見つめる。


レベルは前回に比べれば相当上がってはいるが、安全の為【鉄壁LV3】【身体強化・小LV4】を事前にかけてからスライムの小山へと吶喊する。


スキルは使えば使う程、熟練度が上がるんだ。

その修行だと思って頑張ろう。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



……スライムを倒し続ける事、二時間。

僕の目の前にようやくヤツは現れた。



名前:スライム・エクスペリエンス

LV:1

種族:スライム族

性別:無し


【スキル】

獲得経験十倍


【アビリティ】

なし



すかさず、スキルを切り取り、小石に取り付ける。



……そして更に一時間。

シルフィ達も帰ってきた所で更にもう一匹のスライム・エクスペリエンスを発見。


「ふぅ、後一匹かぁ」


戻ってきたアイシャとシルフィ、わっふるに転がりまくっているスライムオイルを収納して貰う。

たったそれだけで随分周りが広く感じる事から大分スライムの数が減っている事が分かった。


僕が少し気を抜いていると、突然わっふるが大きな声で吠える。


『わっふっ!!!まいん、なんかいるぞー!!』


え?


わっふるが吠えた”方向”を鑑定してみると……。



名前:スライム・ハーミット

LV:2

種族:スライム族

性別:無し


【スキル】

隠蔽


【アビリティ】

気配遮断・全



!!!!!!



なんだ、これ!!!?

姿が見えないけど、スライムがいるぞ!?



取りあえず、見失う前にスキルを奪っておこう。

……すると、目の前に真っ黒なスライムがいきなり出現した。


そうかスキルかアビリティかどちらか分からないけど、その能力で姿が見えなかったのか。


わっふる、お手柄だよ!

流石の索敵能力だ!


取りあえず、このスライムには、もう用事は無いので、さくっと倒しておく。


新たなスキルを意外な形で入手した僕はすごくテンションが上がった。

先程までの疲れも忘れ、ひたすらスライム狩りを続ける事、更に一時間半。


わっふるが欠伸をし始めた頃、最後のスライム・エクスペリエンスも発見する事が出来た。


そして、その後にわっふるの力を借りてもう一匹、スライム・ハーミットを倒す事に成功した。

時間はすごく掛かったけど、大収穫だったんじゃないかな?


うん、今回はわっふるに感謝!だね!




名前:マイン


【スキル】

隠蔽 new!




名前:アイシャ・ローレル


【スキル】

獲得経験十倍 new!

気配遮断・中 new!

気配遮断・小 new!

魔法・火 new!

魔法・土 new!

鉄壁 new!

扇動 new!

身体強化・小 new!

火属性・耐性 new!

水属性・耐性 new!

風属性・耐性 new!

土属性・耐性 new!

光属性・耐性 new!

闇属性・耐性 new!



名前:シルフィード・オーガスタ


【スキル】

獲得経験十倍 new!

魔法・回復小 new!

気配遮断・中 new!

気配遮断・小 new!

魔法・火 new!

魔法・土 new!

鉄壁 new!

扇動 new!

身体強化・小 new!

火属性・耐性 new!

水属性・耐性 new!

風属性・耐性 new!

土属性・耐性 new!

光属性・耐性 new!

闇属性・耐性 new!



名前:わっふる

LV:31

種族:神獣

性別:♂

状態:テイム中 (マイン)


【スキル】

隠蔽 new!

獲得経験十倍 new!

魔法・回復小 new!

気配遮断・中 new!

気配遮断・小 new!

魔法・火 new!

魔法・土 new!

鉄壁 new!

扇動 new!

身体強化・小 new!

火属性・耐性 new!

水属性・耐性 new!

風属性・耐性 new!

土属性・耐性 new!

光属性・耐性 new!

闇属性・耐性 new!


【アビリティ】

気配遮断・全 new!

何時もお読み頂きありがとうございました。

今後とも宜しくお願いします。


【改稿】


2016/12/16 

・スライムの数に対する言い回しを修正。

・耐性スキルをアイシャ・シルフィ・わっふるに追加。

・わっふるの台詞の「」→『』に修正。

2016/12/17

・武技の名称を修正。

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