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第288話 王都での石像討伐戦(3)

結界で大量のアーマード・オークとゴブリンを凌いでいたA級パーティ"舞い上がる風"だったが

パーティリーダーのバレッドが突然の乱心を見せ、治療師ヒーラーを刺し殺した事で結界が消失して

魔物の渦に呑み込まれていった。


このままじゃいけないっ!

余計な犠牲者が出てしまう。


余りに魔物の数が多い、1匹ずつ始末してるんじゃ間に合わないか。


範囲魔法で一気に殲滅……いや、ダメだ。僕が極大魔法を使える事は見せる訳にはいかない。

『おにいさま~クゥがやっつけましょうか?』


僕が困ってるのをみて、クゥがそんな提案をしてくる。


『え?ありがたいけど、どうやって倒すの?』


僕がそう尋ねるとクゥは嬉しそうに尻尾を上下にビタンビタンと動かして嬉しそうに答えを返してきた。


『【フレア】を使います~』


バハムートから【カット】した範囲殲滅スキルだ。

一体どれほどの威力があるのか判らない。

ここは魔物はいるが、王都の中だ。

不用意に破壊力のある攻撃は出来ない。

撃ち出す方向を気をつければ大丈夫かな?


南西方向なら被害はないだろう。


僕は頭の中で王都の地形と王都周辺の地形を思い浮かべる。


……うん、【フレア】の威力にもよるけどいけそうだ。


ただ、南西に撃ち込むにはぐるっと回り込む必要がある。

『みんな、聞いてくれる?クゥに【フレア】を使って貰おうと思うんだ。南西方向に撃てば被害も無いだろうから

『ま、待ってくれ、旦那様!そのスキルはこの前のドラゴンの王のスキルでは無いのか?』


『うん、そうだよ、バハムートのスキルだね』


『そんなの使って王都は大丈夫なのか?』


『撃ってみないと正確には分からないけど、南西方向には家屋は建ってないし、王都を抜けた先には砂漠しか無いはずだよ』


僕がそう言うとシルフィが使用について反対し始めた。


彼女の立場からすれば、当然だと思うけど……このままだと多勢に無勢で"舞い上がる風"は全滅しちゃう。


『マイン君、"舞い上がる風"が心配なのよね?』


アイシャが僕らのやり取りを見て割り込んで来た。


『うん、そうなんだよ……僕の範囲魔法を見せるわけにもいかないし、まとまった相手を一気に殲滅するなら良い方法だと

思うんだけど……』


僕がそう言うと


『私がやってみましょうか?』


アイシャがそう言って弓を僕達に見せてきた。


「え?アイシャが? 頼めるかな?」


アイシャの弓は始まりの弓から進化を遂げたシャイニング・シューティングスターだ。


この弓には専用の武技【アーチング・メテオ】がある。

この武技は多数相手に有効な武技だ。

恐らく、これの事をアイシャは言ってるのだろう。


「……ええ、やってみるわ」


アイシャはそう言って弓をギリギリと引き絞る。

この弓は矢を装填しなくても魔力で構成された矢が生成されて飛んでいく。


従って矢が切れたりする事は考えなくても良い。

勿論、威力も並の弓とは比べものにならないのだが、矢の心配が要らないと言うだけで弓術師にとっては是非とも

手に入れたい一品であろう。


僕の持つテンペストエッジもそうだけど最弱の始まりの武器がこれほどの武器に成長するなんて誰も思いつかなかっただろう。


そんな事を考えてるウチにアイシャは【アーチング・メテオ】を解き放った。


「これでも喰らいなさい【アーチング・メテオ】」


気合一閃、アイシャのシャイニング・シューティングスターから無数の光の矢が空高く撃ち出されていった。


そして5秒ほど経つと、まるで雨のように光の矢がアーマード・オークやアーマード・ゴブリンの密集している場所へと

降り注いだ。


複数の矢といっても一つ一つが武技の必殺の一撃である。

次々と魔物達は絶命していった。


「……ふう、すごいやアイシャ」


僕がその威力と結果を見て喜んでいるとシルフィから声が掛かった。


「……旦那様、喜んでいる暇は無いぞ」


……確かに、シルフィの言う通りだ。石像から生まれた魔物はアイシャのおかげで一掃出来たが

問題はまだある。

……そう、バレッドさんだ。彼の戦闘力はなかなか侮れない。



それに今は結果的に魔物となってはいるが、元々人間である。

そんな彼からスキルを【カット】するわけにはいけない。

すなわち、今の彼はスキルを使い放題で暴れているという事だ。

殺してしまうわけにもいかない、どうやって無力化するかだ。


「マイン君、魔法で寝かせてしまったらどう?」

いつも拙作をお読みただきありがとうございます。


更新が不定期になっており誠に申し訳有りません。



以下宣伝です。


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『カット&ペーストでこの世界を生きていく』コミカライズ

原作:咲夜

漫画:加藤コウキ様

キャラクター原案:PiNe様


去る9月19日に集英社ヤングジャンプコミックスから第1巻

が発売となっております。


おかげさまで大好評となっているようで、二度にわたる重刷されたとの事です。


なお、コミックス版は若干原作と違っている展開がございます。

また巻末のオマケページにはヒヨルドとライルの後日談が4コマで掲載されています。


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また10月10日原作書籍版3巻がツギクル様から発売されました。




また、3巻からイラストレイター様が変更となります。




皆さんの応援が続けば更なる[次]が見えて参ります。


今後とも何卒、変わらぬご支援、応援のほど宜しくお願い致します。


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ツイッター@Sakuya_Liveの方でまた続報は逐次アナウンス致します。

こちらの方も覗いて頂ければと思います。


本編の方ですが今後は新展開を交え元々のプロット通りの展開を書いていきます。


更新はのんびりと行いますのでお待ち下さい。


「小説家になろう」様に実装されました新機能があります。


読者様が誤字をその場で修正出来る機能です。

各話の一番最後に誤字報告というリンクがありますので

よろしければ使ってみて下さい。なおこの機能は作者側で有効にしていないと使えませんので

カット&ペースト以外では使えないタイトルもあるかもしれません。


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