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第29話 姫騎士シルフィード・オーガスタ

オーク・キングとオーク・ジェネラルの死体を収納にしまい込み、僕等はルーカスの町へと無事に帰還した。

帰路の中、スキルの事を聞かれるんじゃないかと気が気でならなかったけど、結局、聞かれる事は無かった。


ひょっとして気が付かれていない?


ううん、幾ら何でもそんな事は無いよね……あれだけ派手に魔法を使ったし、トゥワリングだって見られてる訳だし。


逆に何も聞かれない方が却って不気味である。

僕の方から話を振ればやぶ蛇だしね、何とも気まずいなあ……。


アイシャさんと女騎士さんは、まずはオークに捕まっていた女性・エイミさんをギルドに連れて行くらしい。

まずは、ギルド長にオークの集落の事を報告しなければならないとの事。


ああ、オーク・キングを僕が倒した事をギルド長が知ったら、またスキルの事を聞かれるんだろうか……。

と言うか、この二人から色々聞くんだろうなあ。


憂鬱だ……いっそ他の町へ逃げてしまおうかな。


だけど、お父さんとお母さんが遺してくれた家を捨てていく訳にはいかないし……。


憂鬱な気持ちのまま、町に到着してしまう。

どうやら僕が余りにもひどい顔をしていたからだろう。


顔なじみの門番さんが僕を見て心配そうな顔をしていた。



「さて、ギルドでの用事が済んだら、君の家に伺おうと思う。悪いが外出をしないで待っていて欲しい」


別れ際、女騎士さんが僕にそう告げる。


きた、きた、きちゃいましたーーー!わざわざ外出をしないように念まで押してきましたよっ!?

逃げ道を塞がれた僕は力なく「……はい」と頷き返すしか選択肢は無かった。


僕達のやり取りを見ていたアイシャさんが悲しそうな表情をしていたのが、少しだけ気になる。

気のせいなのだろうか……?




神経をすり減らしながらも何とか無事に家に辿り着いた僕は井戸水をゴクゴクと飲み干し、やっと一息付く事が出来た。


さて、大量にオークを倒したけれど、レベルとかどうなったかな……?



名前:マイン

LV:61

種族:ヒューム

性別:男

年齢:15歳

職業:狩人


【スキル】

鑑定・全LV3 (69/300)

カット&ペースト (91/200)

獲得経験十倍 (-/-)

王の威圧 (0/50)

リアライズ (50/200)


短剣・極LV4 (65/300)

格闘・極Lv4 (19/300)

双剣・極LV3 (8/200)

両手斧・極 (0/50)

片手剣 (0/50)

両手剣 (0/50)

片手斧 (0/50)


身体強化・小LV3(149/200)

身体強化・大LV2(79/200)

腕力強化・極LV2(17/200)

脚力強化・小LV3(36/200)

視力強化・中LV2(3/200)


指弾Lv3(1/150)

俊足(小) LV2 (93/100)

豪腕LV3(130/200)

豪腕・極LV2 (60/200)

鉄壁LV3(99/200)

扇動 (0/50)

気配遮断・中LV3(186/200)

気配察知・中LV2(191/200)

ストレングスライズ (32/50)

フィジックスライズ (18/50)

ディフェンスライズ (18/50)

アンビータブル (0/50)

ミティゲイト (18/50)

絶対回避 (10/50)

魔術の極みLV2 (4/200)


魔法・火 (0/50)

魔法・水 (0/50)

魔法・風 (12/50)

魔法・回復小 (36/50)

魔法・回復大 (0/50)

範囲魔法・火極大LV2 (154/200)

範囲魔法・風極大LV2 (123/200)

範囲魔法・水極大LV2 (21/200)

範囲魔法・土極大LV2 (21/200)

体力吸収・大(0/50)

固有魔法・時空(0/50)


補助魔法・速度低下LV2 (69/200)

補助魔法・防御低下LV2 (2/200)

補助魔法・睡眠 (1/50)

補助魔法・徐々回復小(体力)LV2 (58/200)

補助魔法・徐々回復大(体力)LV2 (58/200)


火属性・耐性 (49/50)

水属性・耐性 (0/50)

風属性・耐性 (0/50)

土属性・耐性 (0/50)

光属性・耐性 (0/50)

闇属性・耐性 (0/50)


プロバビリティー (0/50)

料理 (19/50)

裁縫 (0/50)

礼儀作法 (0/50)

交渉術 (2/50)

錬金術 (6/50)

清掃 (11/50)

テイム (0/50)

木工 (0/50)


武技:サクセスィブショット (0/200)

武技:連撃 (0/200)

武技:シャークグロウ (100/200)

武技:シャープネス・ソード (0/200)



うわぁ……。自分で言うのも何だけど引いちゃうよ、なんだコレ。


レベル61って、これ僕が今まで鑑定したレベルの中で最高値だよ……一番高かった人より二倍位高い……。

【獲得経験十倍】のせいだと思うけど、冗談抜きで人には言えないぞ、これは……。


と、取り敢えず忘れよう。うん、忘れて(現実逃避)しまおう。


ああ、そうだそうだ!うん、オークの解体をしなきゃね!!


我が家はお父さんが狩人だった事から庭に大きな解体小屋を持っている。

何でもお父さんがこの家を建てる時に獲物を運んだり解体するのに便利だからと言う事で一緒に作ったらしいんだ。


今回みたいに大量のオークを捌くのに持ってこいの場所である。

お父さんに感謝だ!


オークだけならともかく、ジェネラルやキングなんて人目に晒そうものならパニックが起こりかねないもんね。

けど、肉屋のおじさんと錬金術屋のお兄さん……、ジェネラルとキングなんて買ってくれるのかなあ?

買ってくれなかったら、食べる……かな?けど、僕だけで全部食べるのは絶対無理だもんなあ。


まあ、考えていても仕方ないや、取り敢えず数の多いオークとハイオークを解体していこうかな。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



10体ほど、解体を済ませると玄関から声が聞こえてきた。

ああ、とうとう来てしまった……。


現実逃避の時間が終わってしまった事に落胆を覚えながら、玄関へと向かう僕。


扉を開けると予想通り、女騎士さんと……あれ?アイシャさんもいる。

ギルドのお仕事は大丈夫なんだろうか?


「すまないな、時間を取ってしまって」


「……いえ、大丈夫です。汚い所ですが、取り敢えず中へどうぞ」


僕のスキルの話なんて人目がある所で話せるわけがない。

本来は女騎士さんやアイシャさんのような綺麗な女性を入れるような家では無いのだけど、そこは我慢してもらおう。


まあ、元々整理整頓をしていたが【掃除】のスキルのおかげもあってか最近では以前にも増して綺麗になっている自信はあるのだけどね。


居間に二人を案内し、お茶を用意し座っている二人に出す。


「粗茶ですが……」


二人はありがとうと一言述べてお茶を飲み始める。


ああ、なんかドキドキするよ……一体、何しにきたの?


「……さてと、まずは自己紹介をしよう。自分では割と有名だと思っていたが君の様子を見る限り、私の事を知らないようだからな」


ん?誰だろう?有名人??……う~ん、全く知らないや。


「私の名前はシルフィード・オーガスタ、この国の第一王女だ。姫騎士等という大袈裟な二つ名も頂いているがな」


げっ!?お、王女様っ!!!!やばいよ!?王女様を知らなかったなんて不敬罪だっけ?そんなやつで捕まっちゃう??

僕がビクっとしたのに気が付いたのか、王女様は微笑みを浮かべて軽く手を振る。


「何を考えたのか大体分かるが、気にしなくていい。そもそも君は私の命の恩人だぞ?恩人に名前を知らなかった事位で文句を言ったりはしない」


ふぅ、助かった……。

こんな事で捕まっちゃったら流石にお馬鹿すぎるよ……。


「知らなかった事とは言え、すみませんでした」


文句は言わないと言われても、王族や貴族の言葉をそのまま真に受ける訳にはいかない。

そもそも、僕等平民は彼らから見れば、まともな会話をする相手ではないのだから。


「いや、本当によしてくれ、君にそんなかしこまった態度を取られるのは困る」


「……わかりました。それで僕にお話があるとの事ですが……」


本当は避けたい話題なんだけど、相手が王族ならば下手に逃げたりしたら不味いよね。

それこそ、捕まっちゃうよ……。


「うん、その事だが……どこから話すか……、そうだな先ず少し王族の話からしようか」


王女様はそう言って、王族が持っているスキルについて話し始めた。

王様、王妃様もそうだが、三人いる王子も二人いる王女も全てが他人と比べて秀でたスキル、最良に近い組み合わせでスキルを神様から授かっているそうだ。


普通なら、家族揃って良スキルで相性の良いスキルを持つ事など、ほぼ無い。

だが、これは事実なんだそうだ。


「ちなみに私は【片手剣・極】【身体強化・大】の組み合わせで授かった」


へえ、確かに凄い組み合わせだ。

レベル次第だろうけど、王女様ならオーク・ジェネラルとも戦えたかもしれないな。



シルフィード・オーガスタ

種族:ヒューム

LV:27

性別:女

年齢:19歳

職業:オーガスタ王国第一王女


【スキル】

片手剣・極

身体強化・大

気品



確かに言われた通りのスキルを持ってる。

レベルも27だね、流石だよね、ジェネラルとも何とか戦えそうかな?


僕が王女様を鑑定していると、王女様がにやりと笑う。

なんだろ、この笑顔……アイシャさんもそうだけど美人はどんな顔になっても美人だよね。

だけど、なんか今の王女様の笑顔は……なんて言うんだろう、してやったりという顔だったような気がするな。


「さて、話の続きだ。王族が何故、揃って良スキルを授かっているのか分かるか?」


ん?スキルって神様から授かる訳だから理由なんて偶然じゃないのかな?

それか王族だけ贔屓して神様がこっそりいいスキルを渡しているか。


国を良くしていかないといけないから、神様が贔屓するのは分かるよね。

きっと、そう言う事なのかな?


「何か思いついたみたいだな、言ってみてくれ」


「王族は国を正しく良くしていかないといけないから神様が意図的に良いスキルを授けているんじゃないでしょうか」


「ふむ、解釈としては面白いし、主旨自体は間違ってはいないが……違うな」


うん?主旨は合っている?けど答えが違うって何だろう??


「実はな、良スキルを持った者同士から生まれた子供は同じ系統の良いスキルを授かる確率が非常に高いんだ」




……え?どういう事?


何時もお読み頂きありがとうございました。

感想、評価頂けますと励みとなります。


主人公が手に入れたスキルに【テイム】がこっそりと紛れ込んでいるのを皆さん気が付かれておりますでしょうか。

ご想像通り、これから何かを従魔にしようと思って紛れ込ませたのですがどんな種族を仲間にするのかを悩んでいます。


宜しければ皆様のお知恵をお貸し下さい。


ちなみにスライムと戦った時にテイムしちゃおうか非常に悩んだのですが、話に幅を加えるにはまだ早いと思い、見送りました。

なお、人化させる予定はありません。


良い案があれば感想になど書き込んで頂けますと助かります。


宜しくお願いします。



【改稿】


2016/12/17

・武技の名称を修正。

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