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第279話 牢獄の迷宮(ダンジョン)(5)

ニーズ・ヘッグの許可を得た僕達は次の層へと歩を進めた。


しばらく歩くとさきほどまでの層とは違って狭い通路となっていた。

その通路の行き止まりにまたもや竜人の気配を感じる。それも1つじゃ、無い。2つだ。


-------------

名前:ラトール・スカイゼッター


LV:39


種族:竜人族


性別:♂



【スキル】


両手斧・聖

武技:ゼット・サイクロン

竜言語


【アビリティ】


なし


-----------------------------------------

-------------

名前:ラトール・グランゼッター


LV:75


種族:竜人族


性別:♂



【スキル】


両手剣・聖

武技:レゾリューション

竜言語


【アビリティ】


なし


-----------------------------------------

「みんな気をつけて竜人だよ。今度は2体いる」

「ふん。今度こそ私の出番だな」

僕が注意を促すとピロースがもう待ちきれないとアルマス・スワードを構えてそう宣言する。


「うん、次はピロースとアイシャにお願いしようかな?」


2対2ならアイシャも盾役がいるので戦いやすいだろう。


ピロースは僕達の中では一番のパワーファイターだ。両手武器が相手でも打ち負ける事は無いだろう。


「ピロースはアイシャを守りつつ戦ってね」


「ああ、わかっている。アイシャには指一本ふれさせない」



アイシャとピロースが通路を進んで行くと両手斧の戦士がずいっと前に進んできた。


「なんだ、お前達が相手なのか 知ってるぞ!ヒューム族は空を飛べないだろう」


嫌らしく笑う、両手斧の戦士に続き、両手剣の戦士が


「知ってるのかお前ら、上空からの攻撃の方が有利に戦えると言う事を……そして俺達竜人族は空を飛べる!

 これがどういう事かわかるな?ふひひ」



そんな二人に目もくれずに無言でピロースはアルマス・スワードを中段に構える。


「能書きはいいから掛かってこい」


ピロースの態度を挑発と受け取ったのか、斧の戦士スカイゼッターはピロースめがけて猛然と駆けてくる

勿論、両手斧を大きく振りかぶってだ。


単純な話、片手剣と両手斧では繰り出す一撃の重さが全く違う。


普通なら斧の一撃を受けた時点でピロースの負けだろう。


一般的に両手武器というのはその重量や長さの為に武器を連続で振るうための間隔が長くなる。その長さは隙となるのだが、代わりに一撃の重さが片手武器に比べて相当強い。

両手斧は一撃の重さこそ全武器中でトップクラスだが、間隔は極めて遅い。

ピロースが振るう片手剣というと間隔はそこそこ早いが一撃の重さはそれほどでも無い。という武器だ。


……だが、ピロースには闇落ちして得た強力な力がある。

いままで彼女が使っていた細身剣ではままならないだろうが、今彼女の手にはアルマス・スワードが握られている。


ライナス・スワードと互角に打ち合った剣だ。きっと耐えきってくれるだろう。


「旦那様、ピロースは相当不利だぞ」


シルフィが心配げに僕に話しかけてきた。


確かに、ピロースは不利だ。体格差、武器の攻撃力の差、空からの攻撃、アイシャを守りながら戦うと言う点もある。

スカイゼッターが飛び上がり空中を舞うと同時にアイシャの放った弓が幾条も放たれた。


「武技:アーチング・メテオ」

アイシャの持つシャイニング・シューティングスターの専用武技だ。

アイシャが放った弓は天井辺りでその勢いを止めて蒼白く燃えさかる巨大な炎の球となった。

そそして、その球が弾け飛び、無数の光の矢となって宙を舞っていたスカイゼッターに向かって降り注いだ。

その矢の数は数え切れない程圧倒的だった。そのほとんどの矢をその体に受けて

スカイゼッターは弱々しく地面へと墜落したのだった。

そこにピロースが走り込み、スカイゼッターの首を切り落とした。

スカイゼッターが持っていた斧をピロースが持ち上げて、僕の所に持ってきた。


「残りはお前だけだ」


剣先をグランゼッターに向けてピロースが挑発する。


一方アイシャはさきほどのシルフィのように壁に向かって突進して空中へと駆け上がった。


「さっき、あなたたちが言ってたわよね?空中の居る方が有利だって」

弓をグランゼッターに向けてそう挑発しながら一射する。

武技では無いがアイシャの【弓術・聖】で放たれた矢だ。命中すればただでは済むまい。

グランゼッターは「舐めるなあああっ」と大きく吠えながら両手剣を振るってアイシャの放った矢を打ち落とした。


その隙にピロースがグランゼッターの懐に潜り込む。


「どうした、竜人。さっきまでの威勢は?」

だが、矢を打ち落とした両手剣の反動を利用してピロースの背中めがけてグランゼッターが両手剣を振り下ろした。


ピロースが斬られると思った刹那、再び、アイシャが放った矢がグランゼッターの腕に命中し、両手剣の軌道は大きく横にずれた。


その隙にピロースが体を反転させながら大きくアルマス・スワードを振るった。


その剣戟でグランゼッターの体は真っ二つに裂け、ドサっと地面に倒れ伏せた。


「ふう、アイシャすまない。助かった」


結果をみればアイシャを守るどころかアイシャが主導で倒してしまった。

さすが聖弓のアイシャだ。


ピロースはよっこいしょと立ち上がって、グランゼッターの持っていた両手剣も僕の所にもってくる。



いつも拙作をお読みただきありがとうございます。


更新が不定期になっており誠に申し訳有りません。


病気以後の文章の修正作業ですが地道に開始しました。

予想していたよりも早く修正作業出来そうです。


コレに伴い、本編の更新もゆっくり進めて参ります。


いよいよ牢獄の迷宮(ダンジョン)編スタートです。

アイシャの実家も遂に登場する予定です。


以下宣伝です。

-----

『カット&ペーストでこの世界を生きていく』コミカライズ

原作:咲夜

漫画:加藤コウキ様

キャラクター原案:PiNe様

水曜日はまったりダッシュエックスコミックス様にて

http://seiga.nicovideo.jp/manga/official/dashcomic/

5/30から連載開始しております。毎週水曜更新との事です。

現在第7話までお読みいただけます。


----------


また9月10日に書籍版3巻が発売が決定しました。

アマゾンの予約はすでに始まっております。

是非、お手にとって頂ければと思います。

皆さんの応援が続けば[次]が見えて参ります。


今後とも何卒、変わらぬご支援宜しくお願い致します。


-----


ツイッター@Sakuya_Liveの方でまた続報は逐次アナウンス致します。

こちらの方も覗いて頂ければと思います。


本編の方ですが今後は新展開を交え元々のプロットの展開を書いていきます。


更新はのんびりと行いますのでお待ち下さい。




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