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第271話 合同結婚式(6)

全員に【神獣の契約】が授けられたのを確認し、僕らはクランハウスの会議室へと移動した。


結婚式の打ち合わせと僕のスキルの事を明するために……。


「では、結婚式は6月の下旬とする」


お義兄さんの宣言で日取りは確定した。

招待状については明日にでもオーガスタから特使が派遣される事となった。


日取りが決まった事を国王様に報告すると解散となり、男女で別れる事となった。



「……とうとう結婚かあ」


腕組みをして目をつぶり呟くお義兄さん。ルイス様は落ち着かない様子でうろうろと部屋の中を歩き回っている。


義兄(マイン)は随分落ち着いているな?」


ルイス様がそう声を掛けてくる。


「……二度目ですし」


「そうだったな」

「兄上は次は子供を期待されるな」


「子供と言えば……マインのところはどうなのだ?」


「……今の所、予定はないですね」


「最初の子は是非ともシルフィに頼むぞ」


……そんな事言っても子供は授かり物だしね。

今はお相手が三人もいるんだし、どうしてもシルフィにと言われても困ってしまう。

女性陣はその頃、別室でシルフィとアイシャを質問攻めしていたのだった。


「アイシャさん。食事を作るのってやっぱり大変なんですか?」


ルカ姫の問いにアイシャが答えを返した。


「うちはマイン君も手伝ってくれるからそれほどでは無いわよ」


「はぁ……私に料理なんて出来るかしら?」


ルカの独り言とため息にサーシャとスターシャが相づちを打つ。


「シルフィード様はどうされてるのだ?」


「……わ、私は目下、修行中の身だ」


「姫様は筋がいいのですぐに美味しいご飯が作れますよ」


「……あ、アイシャにそう言って貰えるのは嬉しいのだが……まだまだ修行が必要だ」


「やっぱり料理くらいは出来ないといけないのね…… スターシオンは出来るの?」


「ええ、一人暮らしが長かったですし……師匠からも手ほどきをうけておりましたから」


……そうするとアルト家の食事はスターシオンに任せっきりになるのね。


「し、師匠ってマイン君のお母さまですよね?」


「ええ、そうです」


「いいなあ、マイン君のご両親の事を知ってるなんて……羨ましいわ」


「何言ってるんです。今やアイシャさんはマイン君の家族じゃないの。うらやましがる事なんて全然ないわよ」


僕達が話題も尽きて解散したあとも女性達はきゃっきゃと楽しそうに話し込んでいた。


「お前達、そろそろ王宮に戻るぞ」


お義兄さんがそう言い放つと静かになりルカ様が立ち上がり、ルイス殿下の隣にさっと駆けていった。

次はスターシャリオン様とシオン姉ちゃんがお義兄さんの後ろへと静かに移動する。


「わ、私は……?」


シーラだけ、あたふたとしてその場に居残った。



結婚するわけでは無いから僕の家に連れて行くのもどうかと思うし、王宮に戻ったら父親と顔を合わせづらいだろう。


「マイン君、シ-ラ様だけど、パーティも組む事だしうちに来て貰わない?」


アイシャがそう言ってシーラの横に立つ。


するとサーシャとシルフィも同じようにシーラの側に歩いて行った。


「……良いのだろうか?」


シーラは不安げな様子で僕を見つめてくる。


「シーラ姫が良ければ、どうぞ」


そう言うとぱっと笑顔を浮かべ立ち上がった。


「それでは義弟(マイン)よ、頼む」


お義兄さんに促され僕は【固有魔法・時空】を使用する。

神獣の契約を受けた皆の前なので【固有魔法・時空】の使用も厭わないですむ。


王宮に向かう組は次々に黒い渦へと飛び込んでいった。


お義兄さん達を見送った後、フェンリル様を神霊の森へと送り届けてから

僕は家族に声を掛けた。


「……さて、僕らも家に帰ろうか」


クランハウスから僕の家までは徒歩1分だ。

僕が部屋を出ると、わっふるを先頭に現在家に住んでいる三人……つまりアイシャとシルフィ、サーシャが家に向かって歩き始めた。


僕はシーラに声を掛けて二人でゆっくりと家に向かったんだ。


「マイン殿、これで私もパーティに入れて貰えるのだろうか」


「ええ、勿論です」



「近いうちに牢獄の迷宮(ダンジョン)に向かうつもりですので、そこからご一緒しましょう」


「牢獄の迷宮(ダンジョン)!?なんだ、それは聞いた事が無いぞ」


うん、そりゃあ聞いた事は無いだろうね僕だってヨルムンガンド様に聞かなきゃ知らなかったし……。

簡単にシーラに牢獄の迷宮(ダンジョン)の説明をしながら僕らも自宅へと歩き始めた。


「竜種のスキルを手にするとか、とんでも無いな……」


家に到着し、シーラがポツリと呟いた。


「実際にはわっふるに貼り付ける事になるだろうね」

そりゃ、そうだろう。僕の口からドラゴンブレスとか吐き出しているのを想像出来ないし。


かくして結婚式が終わり次第、僕達は牢獄の迷宮(ダンジョン)に挑む事になったんだ。


……そこからは一気に話が進んでいった。


お義兄さんから日程を聞いた国王様はすぐに早馬を手配し、オオセとリッツに招待状を手配した。

また、大神殿に式の予定を予約し、あっという間に式の前日となったんだ。

いつも拙作をお読みただきありがとうございます。


更新が不定期になっており誠に申し訳有りません。


病気以後の文章についてご指摘、修正を希望される方が

依然多いようです。

現状では更新と修正両方を行う力が私にありません。

どちらか一方だけとなりますので、当分更新を控える事にしました。

本日の更新をもちまして、更新については当分見合わせます。

申し訳ありません。

修正が終わった話については基本ツイッターで行います。

活動報告でも余裕があれば行いますが、基本ツイッターだとお考え下さい。


以下宣伝です。

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『カット&ペーストでこの世界を生きていく』コミカライズ

原作:咲夜

漫画:加藤コウキ様

キャラクター原案:PiNe様

水曜日はまったりダッシュエックスコミックス様にて

http://seiga.nicovideo.jp/manga/official/dashcomic/

5/30から連載開始しております。毎週水曜更新との事です。

現在第6話までお読みいただけます。


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また9月10日に書籍版3巻が発売が決定しました。

アマゾンの予約はすでに始まっております。

是非、お手にとって頂ければと思います。

皆さんの応援が続けば次が見えて参ります。


今後とも何卒、宜しくお願い致します。


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ツイッター@Sakuya_Liveの方でまた続報は逐次アナウンス致します。

こちらの方も覗いて頂ければと思います。


本編の方ですが今後は新展開を交え元々のプロットの展開を書いていきます。

更新はのんびりと行いますのでお待ち下さい。




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