第266話 合同結婚式(4)
「アイシャ、シルフィ、サーシャ、悪いんだけど僕はこのまま王宮に行ってくるよ」
お嫁さん達にどう告げて僕は部屋を一人飛び出した。
そして誰もいない部屋に飛び込んで【固有魔法・時空】を使用して王宮へと移動する。
……はて、王宮に急いできた物の、肝心のシーラはどこにいる?
こんなときはミーティアさんを呼んでみよう。
そう考えて僕は部屋の呼び鈴を鳴らしたのだ。
透き通った呼び鈴の音が部屋中に響き渡った。
……すると、しばらくしてノックの音が聞こえる。
相変わらず、早いなあ。
「ミーティアさん、こんにちは」
僕がそう声を掛けるとドアを開けて「失礼します」とメイド服に身を包んだミーティアさんが部屋に入ってきた。
「……あら?今日はマイン様だけですか?」
「ええ、急いでまして、シーラ……いえシーラ姫はどちらにおいでですか?」
「シーラ様ですか?」
ハテと人差し指を口元に当てて首を傾げるミーティアさん。
「ええ、お義兄さんが国賓として王宮でもてなしているって……」
僕がそう言うとミーティアさんは「あぁ……」と手を叩いてこう言った。
「ローラシアのご一行様ですね、ご案内致しますわ」
ご一行様?どういう事?
僕が尋ねるとミーティアさんは
「……何でも国の方で大事件が起こってご家族で我が国に逃げてきたみたいですよ?」
フェンリル様が言っていた国王様の粛正の事だろうか……。
「そんなわけで、お隣の部屋でローラシア王家の方々をかくまっております」
王家!!??しかも隣?
思わず大声を上げてしまった。
「えーっと、訪問させて頂いても?」
「あ、いえ、陛下からなんぴとたるとも自分が同伴でなければ部屋に通すなといわれておりまして……」
「では、国王様にお伝え頂けませんか?」
僕がそうお願いするとミーティアさんは一礼をして部屋を飛び出していった。
手持ち無沙汰にしばらく待っているとドアが開いてファーレン様がやってきたんだ。
「マイン、ローラシア王家に何用だ?」
「……えっとうちのクランハウスでお義兄さん達と結婚式の日取りの打ち合わせをしているんですが、シーラ姫の予定も確認したくて」
「ふむ、マイン。シーラ姫との結婚だがな必要無くなりそうだが、どうする?お前が決めろ」
えっ?どういう事なんだろう。
シヴァ様にローラシア王が粛正されてしまい。後継者が必要で僕とシーラが結婚してその子供を後継者にって言う話だった筈だ
それにローラシアの王族がオーガスタに来ている事と言い、わからない事が多すぎるよ。
まず状況の確認が最優先だね
いつも拙作をお読みただきありがとうございます。
日々の更新が滞っておりまして誠に申し訳有りません。
活動報告の報告の方で第三回人気投票を行っております。
是非投票お願い致します。
投票数が少ない場合、ノーコンテスト(企画無効)と致します。
以下宣伝です。
-----
『カット&ペーストでこの世界を生きていく』コミカライズ
原作:咲夜
漫画:加藤コウキ様
キャラクター原案:PiNe様
水曜日はまったりダッシュエックスコミックス様にて
http://seiga.nicovideo.jp/manga/official/dashcomic/
5/30から連載開始しております。毎週水曜更新との事です。
-----
加藤先生がとても頑張って頂いておりまして原作者の私から見ても続きが気になる出来映えです。
よろしければ是非こちらも読んで頂ければと思います。
本日、第3話が公開の予定です。
ツイッター@Sakuya_Liveの方でまた続報は逐次アナウンス致します。
こちらの方も覗いて頂ければと思います。




