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第255話 魔王カイエン VS 召喚勇者達

ローラシア王国に突如として出現した災害級の魔物”オーク・キング”は

禁断の秘法である勇者召喚にて異世界日本から召喚されし勇者達の活躍により

見事駆逐されたのだった。

だが……それが良くなかった。魔王カイエンを直接王国内に呼び込む事となってしまったのだ。



        ◆◇◆◇◆


「カイエン様、本当に本当に御身自ら戦線に出られるのですか?」

「くどいぞ、ロゼリエよ。何度も言わすな、儂自らローラシアを滅ぼしてきてくれるわ」

「……はぁ、どうやら止めても無駄なようですね、しかし、くれぐれもお気をつけ下さい」

「オーク・キングをも、かの勇者共は倒す力があるのですから……」

「オーク・キングごときと儂を同じにするでない。儂が不在の間はお前に魔王軍は任すぞ」



        ◆◇◆◇◆



「なんだ、騒がしいぞ。何があった?」

ざわつく場内を不審に思い儂は側近に声をかけたのだ。

「はっジョージ様、申し訳有りません。実は領内に新たな魔王軍が攻め入って参りました」


新たな魔王軍だと?オーク・キングをも退けた我が軍をおびやかす者など最早おらぬだろうに……


「勇者達を向かわせて早々にこの騒ぎを収めよ」


儂がそう命じて、イスに座っているとオズワルト団長が血相を変えて部屋へと飛びこんできた。

「国王様、た、大変ですぞ」

「ふう、新たな魔王軍が領内に入ったという事であろう?先ほど報告を聞き、勇者を向かわせるように指示を出した」

「……そうですか、では、その魔王軍にどうやら魔王カイエン自ら先陣を切っているのはご存じで?」

「ふあ?魔王自らだとぉ!!?」

「ええ、魔王(あやつ)の操る剣は大変強力で、かの勇者の持つ聖剣に匹敵するかと思われます」


「……だが、これは好機(チャンス)でもあろう?ここで倒せばこの鬱陶しい戦いも終わるのだ」

「勇者達を総動員してでもカイエンを討つぞ、ヤツの居所が分からないよりも余程良い、必ずカイエンをここで討つのだ」



        ◆◇◆◇◆


「今度は、何だ!?魔王が相手だと!!あのおっさん目ェ~、人ごとだと思って言いたい放題だな」

「……で、大和君、どうするの?相手は魔王だよ、流石に勝てないと思うわ」


千尋が心配するのも無理も無い。魔王と言えばゲームで言えばラスボスだ。

そんなのをいくら聖剣があったって俺達戦闘の経験も少ない素人に勝ち目があるわけ無い。

訓練なりを詰んで挑むというならばともかく、経験といえば先のオーク・キングとやらの戦闘しかないのだ。


……う~むいっそ、逃げちまうか……?

ハーレムは惜しいが、命と引き換えにするほどの物でもねえ。

千尋と二人で逃げると言うのもアリかもしれんな。

そうすれば、ハーレムは無理でも千尋だけでも物にする事が出来るやもしれん。

「なぁ、千尋。俺と一緒に逃げねえか?」

「え!?逃げるって……一体何処によ?」

「そうだなあ。姫様が嫁いだと言うオーガスタ王国なんてどうだ?」

「何でも英雄とやらがいっぱいいる国らしいからな。ここに逃げ込めばこの国よりはマシじゃねえか?」

「……なるほど、それもいいかもしれないわね」

「……けどツテも無いのにそんなうまく行く物かしら?」

「姫様にも面識無いのよ、私達」

「マリーヌさんに仲立してもらえないかな?」

「はぁ?大和君、あんたバカなの?マリーヌさんが何でこの国捨てて出て行こうとしてる私達に協力してくれるのよ?」

「そんなもん、聞いてみなきゃわかんないだろ!それにマリーヌさんだって、あの|おっさん(国王)」には辟易してるだろう?

「それは……確かに、一理あるわね。可能性が無い訳じゃないかあもね。けど……慎重に話すのよ。一歩間違えたら外出すら禁じられるわよ」

「あぁ、判ってるよ」


俺と千尋がそんな相談をしていると突然、高橋弘哉が血相を変えて部屋に飛び込んで来た。


「た、大変だっ!魔王と大下の奴が戦闘に入った」


な、なんだって、孝の奴がなんだって戦うんだ?

あいつのスキルは【死者絶対蘇生】しか持ってないんだから、戦えるわきゃねえのに……あいつが死んだらもう死者蘇生出来なくなる。

それだけは絶対避けなければ……。

「やばいじゃねーか、弘哉」

「ああ、大下だけは絶対ぇ、死なせちゃならん、赤城っ!俺達で救いに行くぞ!越谷にも声をかけてるからな」

……なんてこった。

最悪の事態だ。

確かに弘哉が言うように孝だけは死なせちゃいけない。

ちっ、結局魔王様と勝負する事になんのか


        ◆◇◆◇◆

「……あぁ、何でこんな事に」

大下孝は涙声で呟いた。


目の前には邪悪な笑みを浮かべたおっさん(恐らく魔王)が巨大な剣を構えてこちらを見ている。


俺の後ろにはお下げ髪のちびっ子が体をプルプルと震わせながら魔王に何か叫びまくっている。


はぁ、こんな事なら見捨てて逃げておくんだった。

何故、戦闘能力が無い俺がこんな事になってるかというとだな。


このちびっ子が魔人(まさか魔王とはおもわねーよ)に襲われていたのを見てつい声をかけちまったからなんだな。

ご丁寧のこのちびっ子ときたら

「おい!魔人のおっさん、もうお前もおしまいだ。この方は我が国の守護神、勇者タカシ様だ!」

なんて言いやがったもんだから魔王のやつ、妙にやる気になりやがった。

死んだら痛いんだろーなあ、あ、俺死んだらまずいじゃん。

自分で自分に死者蘇生出来ないもんなあ、どうにかならんもんかなあ?

一度試しに今自分に先に【死者蘇生】を掛けてみるか。

……ん?なんだ。頭の上に天使のわっかみたいなのが現れたぞ。ひょっとしてこれで生き返るのか?


いつも拙作をお読みただきありがとうございます。


また、日々の更新が先に活動報告でお知らせしておりますように

左足の強烈な痛みのため滞っており申し訳有りません。

痛み止めを飲むなど対策はしておりますが依然として、痛みは続いておりますが徐々に和らいできました。

痛みが引き次第、再び更新を安定化したく思っておりますので、しばらくご迷惑をおかけしますが

何卒ご容赦の程お願い致します。次回更新日は確定次第、ツイッターか活動報告にてお伝えします。

また、活動報告とツイッターで今後の状況はお伝えして参ります。

それからコミカ関連の情報も間もなく少しずつ出てくると思います。

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