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第22話 オークの集落(1)

冒険者ギルドを除名になった翌日、僕はオークを求めて町の裏手にある森に来ていた。


稼ぐ為、と言うのもあるけれどゴブリンのように色々な名前を持ったヤツがいるかもしれないと思ったからだ。


ライルとの一戦は良い教訓となった。

不意を突いたとは言え、格上相手にもスキルさえ有用に使えば勝つ事が出来るという証明にもなった。


これから僕が生きていくうえで、やはりスキルは有るだけ有った方がいいという結論に至ったのだ。

そんなわけで僕のスキルはこんな感じだ。



名前:マイン

LV:9

種族:ヒューム

性別:男

年齢:15歳

職業:狩人見習い


【スキル】

鑑定・全LV2 (36/200)

カット&ペースト (23/200)

獲得経験十倍 (-/-)


短剣・極LV2 (3/100)

格闘・極Lv4 (1/200)

片手剣 (0/50)

両手剣 (0/50)

片手斧 (0/50)


身体強化・小 (48/50)

脚力強化・小 (35/50)

視力強化・中 (16/50)


指弾Lv3(1/150)

俊足(小) (41/50)

豪腕 (25/50)

鉄壁 (28/50)

扇動 (0/50)

気配遮断・中 (6/50)


魔法・火 (0/50)

魔法・水 (0/50)

魔法・風 (12/50)

魔法・回復小 (36/50)


補助魔法・速度低下 (2/50)

補助魔法・睡眠 (1/50)

補助魔法・徐々回復小(体力) (29/50)


火属性・耐性 (0/50)

水属性・耐性 (0/50)

風属性・耐性 (0/50)

土属性・耐性 (0/50)

光属性・耐性 (0/50)

闇属性・耐性 (0/50)


料理 (1/50)

裁縫 (0/50)

礼儀作法 (0/50)

交渉術 (2/50)

錬金術 (6/50)

清掃 (0/50)

テイム (0/50)

木工 (0/50)


武技:サクセスィブショット (0/200)



【獲得経験十倍】を取ってからオークと戦うのは初めてだからね、凄く楽しみでもあるんだ。


そんな事を考えつつ、薬草を見つけ、収集したり羊を倒しながら、いつもよりも更に奥へ奥へと進んでいく。


そして急な勾配を抜けた先で木々が無くなり、急に見晴らしが良くなった場所を発見した。


その眼前に広がった光景は……。


「何て事だ……、オークの集落がこんな所に……」


僕が見つけたのはなんとオークの集落だった。

一体、何匹いるんだろう……?


というか、もっと早くこの可能性に気が付くべきだったんだ。

そもそも、この森にオークが居るなんて話はそれ程過去にあった訳では無かった。

けど、この前オークを倒した時は、たまたま迷い込んだんだろうと軽く考えていた。


初めての戦闘、初めての勝利、そう言った物から生まれた歓喜の感情が”おかしい”という疑問の感情を覆い隠してしまっていた。


オークがここに住み着き、集落を作ったからこそ、あんな場所でオークに出会ったんだ。


ダメだ、これは……僕一人でどうにか出来る訳がない。

どう考えてもギルドに報告する案件だよ、これはっ!


撤退をする事を心に決めながら【視力強化・中】で集落の中を偵察する。


「ざっと見た感じ40匹位なのかな……ん?」


大雑把に数を数えていくと、集落の中に何故か人間の姿を見かけた。


”ドクンッ!”僕の心臓が大きく高鳴る。


あ、あれは……人間の女性だっ!


オークの集落に人間の女性……それが意味する事は当然、僕だって分かってる。


ダメだ、時間が無い!今からギルドに行っても彼女は助からない……僕が……僕がやるしかない。


僕は覚悟を決めた。

そう決めたら行動は迅速に行わなければ!群れから離れているヤツを必死に探す。


見つけたっ!三匹纏まっているけど三匹なら、何とかなる!



名前:オーク・アサシン

LV:10

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

双剣・極


【アビリティ】

なし



名前:オーク・ウォリアー

LV:11

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

ストレンクスライズ


【アビリティ】

咆哮



名前:ハイオーク・マジシャン

LV:13

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

範囲魔法・火極大


【アビリティ】

なし



名前が違うオークだ、やっぱり居たんだ!しかもハイオークなんてヤツまでいる!!

予想通り、どいつも有用そうなスキルを持っている。


これならやれるかもしれない。


すぐにスキルを全部奪い、自分自身に掛けれるだけの自己強化を行い短剣を両手に持つ。

奪ったばかりの【双剣・極】のおかげだ。


背後から【気配遮断・中】を使い一気に近づき、厄介そうなハイオークの心臓目がけて短剣を突き刺す。

そのまま斜めに袈裟斬りにして、続けざまに隣に居たアサシンの喉笛を目がけて短剣を突き刺す。


即死には至らなかったようだが、致命傷のようで力なく膝をつく。


ここでやっと奇襲された事に気が付いたウォリアーが僕の身長程の石斧を振り下ろしてくる。


だが、残念だったね!もう遅いっ!!!!!


斧が僕に落ちてくる前に【気配遮断・中】を再度使い、ヤツの後ろに回り込む。

そして右手の短剣で心臓に短剣を突き立て、左手の短剣で首筋にも短剣を突き刺した。


そのまま短剣を手放し、まだ息が残っていたアサシンの鳩尾に全力で拳を叩き込む。


この間、約40秒程。

周りに気が付かれた様子は無い。


三体とも絶命してるのを確認して、割れた拳に【魔法・回復小】を掛けながら、オークの死体を収納袋に入れておく。

死体が見つかれば、当然残りの連中が騒ぎ出す事になると思ったからだ。


錬金術屋のお兄さんに本当に感謝だ。


再び【気配遮断・中】を使い、物陰に隠れる。


ハイオークを殺した瞬間に気が付いたが急激に体が軽くなっている。

恐らくレベルアップをしたのだろう。


この調子でいければ何とかなるかもしれない。


そんな事を考えながら、様子を探ると五体の群れを見つけた。

周りに他の個体は居ないようだ。


都合よく五体が固まっており、周りから見通しが悪い場所にいる事からさっき奪った【範囲魔法・火極大】を使う事に決める。


その前に……


名前:ハイオーク・マジシャン

LV:12

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

範囲魔法・風極大


【アビリティ】

なし


名前:ハイオーク・プリースト

LV:12

種族:魔族

性別:♀


【スキル】

魔法・回復大


【アビリティ】

咆哮


名前:ハイオーク・グラップラー

LV:14

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

武技:連撃


【アビリティ】

咆哮


名前:オーク

LV:6

種族:魔族

性別:♂


【スキル】

豪腕


【アビリティ】

咆哮


名前:オーク

LV:6

種族:魔族

性別:♀


【スキル】

豪腕


【アビリティ】

咆哮



スキルを全て奪い取り、不要なスキルとアビリティは地面に貼り付ける。

そのまま自己強化を行い【範囲魔法・火極大】を集まっているオークのど真ん中に叩き込む。


凄まじい轟音をまき散らしながら炎魔法が着弾。

オーク達は燃える火焔の中で暴れている。


暴れるオーク目がけて更に奪ったばかりの【範囲魔法・風極大】を放つ。


風を受けた影響なのか、オークを包んでいた炎は更に巨大化し、そこに止めの風の刃がオークを切り刻んでいった。


炎が小さくなった頃には、焼け死んだ五体のオークの死体が残った。


僕は【火属性・耐性】を使ってから素早くオークの死体を収納にしまうと【気配遮断・中】を使い、その場から離れる。


「不味いかも……流石に気が付かれたっぽいなあ」


取り敢えずこれで八体のオークは倒した。

残りは恐らく30体前後だろう。


……さあ、これからが正念場だ。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「ギルド長~、本当に良かったんですかぁ?」


受付嬢のメアリーが気怠げにギルド長に話しかけている。


「……何がだ?」


「分かってるクセにぃ~、アイシャさんが専属担当してた新人さんの事よぉ~、理由は聞いたから分かってるけどギルドの本質からしたら不味いんじゃないですかぁ~?」


ちらっと私の方を見て、メアリーがギルド長を責める。


そうなのだ、ギルド長の職務を優先させた考え方ならば、今回の対応は決して間違ってはいないと言える。

だが”ギルド”として考えた場合、事情は少し変わってくる。


そもそもギルド員同士の殺し合いを禁じている理由はギルドの戦力を落とさない為というお題目がある。

貴重な人的資源をつまらない理由で失わないようにするための規則なのだ。


ギルドはその性格上、どうしても強い戦力を保有しなければならない。

そう言った意味では有望株な新人の存在というのは喉から手が出る程、欲しいのである。


C級ランカーの中でも上位に位置する者を倒す事が出来る新人、本来なら大歓迎すべき人材なのである。


そんな人材を自ら放り出したのである。


メアリーがギルド長に言っているのはそう言う事だ。


「俺が決めた事だ、文句を言うな!」


一晩経ち、多少は冷静になったのかもしれないギルド長もメアリーの言いたい事は分かってはいるのだろう。

それ故、キレ気味にメアリーに返事を返す。


そんなギルド内の様子を見ながらも私は気分が全く晴れる事は無かった。

頭に中にあるのは、昨夜のマイン君が見せた色々な表情の事だった。


”驚き”から始まり”歓喜””困惑””決意””感謝”で終わる。


彼にも言いたい事はあっただろう。

いや、無いわけがない。


……けど、最後に彼が見せた笑顔には純粋な感謝の気持ちしか感じる事は出来なかった。


やはり、あの時もっと強く反対すべきだった。

私は後悔の念で押しつぶされそうになっていた……、そうそんな時だった。


彼女が現れたのは!その時、私は彼女との出会いが自分とマイン君の運命を大きく変える事になるとは思いも寄らなかったのだ。


徐々ではありますが日に日に読んで頂いている方が増えているようで非常に嬉しく思っています。


元々の予定では、マイン君がギルドを去る事は無かったのですが気が付いたらこんな形になってしまいました。


今は準備期間なので対モンスターが中心ですが、今後巨大な力を持った敵が彼の前に立ちふさがる予定です。


お約束の展開といえば展開なのですが、自分の力量でどこまで描いていけるのか分かりませんが、皆様に楽しんで頂けるよう頑張ります。


また、今後の執筆の参考になります、宜しければ簡単でも構いませんので感想など頂けますと嬉しく思います。


それでは今後とも宜しくお願い致します。



【改稿】


2016/12/10 

・オークの群れの数を修正(四体→五体)


2016/12/17

・武技の名称を修正。


【改稿】


2016/12/24

・コブリン→ゴブリンに修正。

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