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第192話 国王様への報告(王子の結婚)【再々々掲】

ちゅん介を手当した後で王宮の自室に戻り設置されている呼び鈴でいつものメイドさんを呼び出した。

国王様への依頼の報告の為だ。


「……マイン様、ようこそいらっしゃいました」

5分ほど待つといつものメイドさんが姿を現した。

「国王様に依頼達成の報告に来たんだけど、国王様に取り次いでもらえるかな?」

僕がそう言うとメイドさんはにっこりと笑顔を浮かべて返事を返してくれた。

「ご依頼の報告の件でしたらは今姫様が行っておりますわ……」

そうか、シルフィも一緒に今来ていたんだった……。僕がわっふるに連れられてちゅん介のところに寄り道をしたから

先に行動をしてくれていたんだね……流石シルフィだ。

「僕からも報告したい事があるから、是非取り次いで欲しいのだけど……」

「わかりました。姫様がお話をしている部屋へご案内いたします。」

メイドさんに連れられて到着した部屋には国王様とシルフィだけではなくお義兄さんも居た。

なるほど、お義兄さんも一緒にシルフィから報告を聞いているんだね。


「おおっ、マインか良く来たな!おおよその報告は今シルフィから聞いたぞ。よくやってくれたお前達は私の期待以上の成果を出してくれた。ありがとう」

「まず従魔の輪廻(テイマーズリング)の件だが、クランの認定を取り消す事にした。どちらにせよ代表のテイルズが死んだというなら存続は無理だろう」

「テイルズの遺体を運んで来てくれのだろう??……後で受け取り丁重葬ろう。きっと、テイルズの家族も喜ぶ事だろう。

あと今回お前達が退けたという魔人……ザナドゥとか言ったか?こやつがオオセ大国を滅ぼした張本人のようだ。

あとロゼリエという女の魔人についてだがこやつはお前にとっても私にとっても因縁の相手となる。

お前の父ダインを殺したのがその女魔人だ。詳しい話はまた今度してやろう……。気になるだろうが、しばらく待っていてくれ。」

「さて、アルトとシルフィの二人には退屈な話になると思うが、マイン為に現在の世界情勢を少しばかり話しておこうと思う」

「今魔人国による侵略戦争が我が国の周辺国で起こっている」

侵略を受けているのは我が国の南方に隣接している【オオセ大国】【リッツ王国】【ローラシア王国】の三国だ。残念ながらオオセ大国は健闘もむなしく先日敗戦し滅亡してしまった。

……それで我が国はと言うと立地的に恵まれているからなのか直接的な侵略行為は受けてはいない。しかし我が国は直接の武力介入こそないが迷宮(ダンジョン)を設置されたりと間接的な攻撃を受けている。

おそらく迷宮(ダンジョン)を前線基地として本格的に我が国にも攻めてくる気なのであろう……」

「そしてマインよ、他国から我が国がなんと呼ばれているか知っているか?」

「……ごめんなさい、知りません」

「“英雄の国”だ」「我が国は他国と比べ、英雄と呼ばれる人間が多く存在している。


まず、私[英雄王ファーレーン、姫騎士シルフィード、聖女スターシオン、聖弓のアイシャ……」」


 

「マイン、そんな顔をするな、それになスターシオンはお前にも縁がある人物だぞ」

「え?……僕に関係がある?全くわからないよ?」

「スターシオンは聖女の二つ名で呼ばれている冒険者だ……この聖女という二つ名だが……実はスターシオンは二代目の聖女なのだよ」

「初代聖女はお前の母……ユキノの事だ。スターシオンはお前の母に弟子入りをして聖女の称号を受け継いだのだ!」

「ああ、聞いた事のある名前だと思ったら……シオン姉ちゃんの事か?小さい頃よく遊んで貰ったっけ……」

「なんだって!?スターシオンが旦那様の母上のユキノ様の弟子だって?父上、そんな話は私も聞いていないぞ!」

シルフィが国王様の言葉を聞いてそう口に出す」


すると控えめにドアをたたく音が聞こえてくる。

「誰だ?」

国王様がドアに向かってそう声をかける

「……失礼します。スターシオンです」

「おおっスターシオンか、待っていたぞ、入ってくれ。わざわざ来て貰ってすまなかったな」

国王様が扉に向けて声をあげた。

すると、ゆったりとしたローブを身にまとった見覚えのある美しい女性が入室してきた。


ああ、間違い無い……シオン姉ちゃんだ。小さい頃、うちによく来ていたシオン姉ちゃんに間違いが無い。


ドアを開けて入室してきたのは先ほどまで話題に登っていたシオン姉ちゃんだった。

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