桜井 陽菜との出会い
放課後……
「バスケ部体験入部で〜す」
(部活…か。)
おれは部活動に所属していない。
特に入りたい部活などなかったおれは部活には入っていなかった。
「いっしょに帰ろう?」
リカに声をかけられたおれは二人で正門まで歩いている途中だ。
部活動勧誘の生徒たちを横目に…
おれはおもむろに携帯を取り出そうとする。
とそこでおれは携帯を教室に忘れてしまったことに気づいた。
「わりい!携帯忘れたみたいだ。先帰っててくれ!」
とリカに伝えおれは教室へと戻っていく。
教室に入り自分の机のなかに置いてある携帯をポケットに入れる。
ふと今日の朝のことを思い出す。
桜井 陽菜………///
なにげなく桜井 陽菜の机を見る。
(ん?何か置いてある?)
近付いてみる。
(ノート?)
そこには一冊の黒いノートが置いてあった。
まるでデ○ノートを思わせるようなそのノートの表紙には
「「高野崎学園高等部の七不思議」」
と書かれている。
その不気味なノートを開こうとしたその瞬間………
ガラガラガラ!バンッ!!
おれはその音にとっさに振り向く。
いい香りがする。
「み、みみみみ、見た!?」
そこには青ざめた顔をしている桜井 陽菜の姿があった。
「そ、それは、そのぉ、ちがくて、えっとぉ、そのぉ」
相当動揺しているのだろうか。
だが動揺しているのはこちらもいっしょだ。
なんせこんなに可愛い子がいきなり話しかけてきたんだからな。
それにしても焦った顔も可愛いし、声は女神が囁いているようだ♡
おれは、
「このノート?」
陽菜は
「そ、そうです!み、見たんですよね!?」
「見てないよ?」
とおれ。
「ほ、本当に本当ですか?」
と陽菜。
「ああ、本当だけど。」
とおれ。
「そ、そうですか。ならよかったです。」
と陽菜。
少し落ち着いた陽菜におれは聞いてみた。
「そのノートにはなにが書いてあるんだ?」
陽菜は少し迷ったような顔をしたあとこう言った。
「教えたら1つ私に協力してもらえますか?」