登場人物一覧(イラスト有り)
このページは登場人物一覧となっています。
初めてこの小説を読む方は、どうぞ次話へ移動していただき、序章からお読みください。お手数をかけますが、よろしくお願い致します。
物語も長くなり、多数の登場人物が出てきたため、この一覧で名前が出てきた人物を列挙したいと思います。
読み進めているうちにわからなくなったなどありましたらご覧頂き、少しでも皆様の読みのお手伝いをできればと思います。なお、主要登場人物以外は章の順番通り載せています。まだ未読の章がありましたら飛ばしてください。よろしくお願い致します。
また麻葉紗綾さまによるイラストも挿入しています。苦手な方はオフにしてください。
□■登場人物一覧■□
【主要登場人物】
◆リディス・ユングリガ
十九歳。金色の肩より少し長めの髪、緑色の瞳の少女。
槍の一種であるショートスピアを召喚物とし、槍術を用いてモンスターを還すことができる還術士。またミスガルム領シュリッセル町を治める貴族の娘。
正義感が強く、真っ直ぐな想いを秘めている。たまに感情のままに見境もなく突っ込む時もある。明るく素直で、自分に足りない知識を得ようと積極的に行動。槍術に関しては人並みより上であり、流れるような動きをしつつ、的確に相手を見極めて還している。
辛くても弱音は吐かずに、目の前にある道をどうにか打破しようとしている。その一途すぎる一生懸命さにより、知らず知らずのうちに、多くの人が慕っている。
◆フリート・シグムンド
二十歳。黒色の少しくせ毛の髪、黒色の瞳の青年。
ミスガルム城の第三騎士団に所属する騎士の一人。剣の一種であるバスタードソードを召喚物とし、モンスターを還す。前線での戦闘は非常に強い。
父親は典型的な文官貴族であり、フリートもその道に行くと思われたが、ある出来事の後、家を飛び出し、見習い騎士期間を経て、騎士となる。
頑固で生真面目、意地っ張りで、言いたいことをはっきり言う。冷静さも兼ね備えているが、ごくたまにそれすら忘れて突っ走ることもある。幼少期に教養などは叩き込まれているため、知識の豊富さは騎士団では上位。時と場合によっては貴族らしい行動を取る時もある。だが一方で乗り物酔いをしやすく、長時間船に乗る時が一番辛い。
◆ロカセナ・ラズニール
二十歳。銀色の柔らかな髪、薄茶色の瞳の青年。
ミスガルム城の第三騎士団に所属する騎士の一人。剣の一種であるサーベルを召喚物とし、自らモンスターを還すよりも、補佐的な動きをする。
優しく、常に微笑んでいる青年。ややたれ目であり、物腰も柔らかい。ただ戦闘中にごくたまに冷徹な部分を見せることもある。女性に接する仕方はフリートより格段に上手であり、城の中では好意を抱いている人も少なくないらしい。
◆メリッグ・グナー
二十五歳。腰にまでかかる紺色の長い髪を中ほどで結っている、深い紫色の瞳の女性。
水晶玉を召喚物とし各地を放浪としている、一族で最も有望視されている予言者。また精霊召喚の使い手でもあり、水の精霊もハイレベルに使いこなす。
先が見えすぎているためか、常に冷めた目で状況を眺めている。意味深な言葉を発し、小馬鹿にする発言もあるが、意外と率先して手を貸してくれることが多い。
◆トル・ヨルズ
二十一歳。ぼさぼさの赤茶色の髪の上にオレンジ色のバンダナで縛っている、濃い赤い色の瞳、褐色の肌の青年。
ムスヘイム領ヘイム町の傭兵に所属している一人。長身と鍛え抜かれた体により、召喚物であるウォーハンマーを振り回している。火の精霊の加護を受けたため、若干ながら火の魔法も使える。
性格は大らかであり、話したがりの楽観主義だが、難しいことを考えるのがとても苦手。教養はほとんど教え込まれていないので、知識分野に関しては厳しい部分がある。
◆ルーズニル・ヴァフス
二十七歳。亜麻色の少し長い髪を一本で結っている、藍色の瞳の眼鏡をかけた、妹思いの青年。
ミーミル村出身でミスガルム城に出入りする、魔宝珠に関する研究者。“博識の武道者”と呼ばれるほどの武道の使い手であり、風の精霊も自在に召喚する、かなりの実力者。
穏やかな表情を浮かべており、常に周りの状況を見て、理論的に物事を見抜いている。非常に豊富な知識を持ち合わせていることから、周囲から頼られることもしばしばある。
◆ミディラシール・ミスガルム・ディオーン
十九歳。金色の長い髪を巻いており、緑色の瞳を持つ女性。
ミスガルム城の姫であり、フリート曰く、世が世なら、剣を持って戦場に飛び出すほどの行動力と統率力を持ち合わせている。的確な判断力や、美しい笑顔には定評があり、多くの人たちから慕われている。
土の精霊と水の精霊の二種類の精霊を使いこなす実力者。広範囲の戦闘では実力を大いに発揮する。
【第一章 運命の扉を開ける者】
《ミスガルム領》
◆オルテガ・ユングリガ
五十歳。白髪の入った茶色の髪に、眼鏡をかけている男性。
リディスの父親であり、ミスガルム領シュリッセル町を治める貴族。
◆マデナ・イルレリカ
四十五歳。ユングリガ家の使用人。リディスにとっては母親代わりのような存在。
◆ファヴニール・ヨセフス
三十九歳。焦げ茶色の髪の男性。
元ミスガルム城の専属還術士。背が大きく、筋肉がしっかり付いており、ファルシオンを召喚物として還している。
かつてリディスのショートスピアに還術印を施し、その後も還術を教えた師匠。本人いわく、センス派の還術士。半年近く前に突如として還術ができなくなり、その原因を探るために旅に出ている。
◆カルロット
四十二歳。背が高く、がっちりした体格の、左頬に傷が若干残っている男性。
ミスガルム城の騎士団、第三部隊の隊長。大剣である広刃の十字剣の使い手であり、非常に好戦的。騎士団の中であれば、一対一で彼に敵う者はいない。
あまりの目の鋭さや雰囲気に、初めて会った人は萎縮してしまうほどだが、内面は思いやりのある優しい男性。自身だけでなく隊員を強くしようという、彼なりの思いで厳しい稽古を付けているが、あまり理解はされていない。人や状況を見抜く力に長けており、王にも一目置かれるほどである。
◆セリオーヌ・フェリア
二十九歳。赤色の短髪の女性。
ミスガルム城の騎士団、第三部隊の副隊長。双剣使いであり、女性としては長身で、引き締まった体に出るところは出ている魅力的な女性。
さばさばした性格であり、部下からも頼られている。前線に出たがる隊長に呆れつつも、モンスターの性質を即座に見抜いて、部隊に支持を送る係りとなっている。ミディスラシール姫によく頼みごとをされるが、決して断らずに引き受けている。
◆クラル
三十二歳。薄茶色の髪の男性。
ミスガルム城の騎士団、還術部隊と呼ばれる第二部隊の隊長。風の精霊を中心とした攻撃も展開するが、双子の大鷲フギンとムギンをも召喚でき、城内の中でもトップレベルの召喚技術やセンスを持ち合わせている。
優しく、穏やかな性格な、文官貴族出身の隊長で、時々そちらの会議にも出ている。ルーズニルとは先輩、後輩の仲。
◆クリング
十六歳。栗色のくせ毛の少年。
ミスガルム城の見習い騎士。フリートが大好きで、いつも追っかけている。
【第二章 夢と現の間での予言】
《ムスヘイム領》
◆スルト
四十七歳。ムスヘイム領の領主。褐色の肌で、頭に布を巻きつけている男性。
周りとの調和を大切にしている優しい性格の持ち主で、非情な決断になかなか踏み切れないでいる。
◆レリィ
二十三歳。スルトの屋敷の侍女であったが、実は犯罪を繰り返しているギュルヴィ団の諜報部員。小さなナイフを何本も召喚して相手を攻撃する。
《その他》
◆ガルザ・ウルート
二十五歳。鳶色の髪で、非常に好戦的な、右頬に大きな傷が残っている男性。
シミターを召喚物としており、動きが速く、的確に相手の急所を突いてくる、凄腕の剣士。狼型のモンスター、スコルとハティも召喚できる。
【第三章 闇夜に吹き抜ける風】
《ヨトンルム領》
◆スレイヤ・ヴァフス
二十四歳。亜麻色の長い髪を高い位置から一本に結んでいる女性。
ルーズニルの妹であり、リディスの槍術の師匠。フェルとは結婚を誓い合った恋人。
ミーミル村での現在の風の魔宝珠の守り人であり前線には出ないが、槍の扱いは優れていることで有名。
◆父…ダリウス、母…エリー、息子…アレキ
ミーミル村にいる家族。ダリウスはかつてルーズニルの父親に世話になったことがあり、エリーは過去の風の魔宝珠の守り人。
《ミスガルム領》
◆ヘルギール・シグムンド
五十一歳。文官貴族のフリートの父親。仕事熱心であり、家族との時間がなかなか取れずにいる。
◆シグニュー・シグムンド
フリートの母親。彼が十歳になる前にモンスターに襲われて死亡。
◆ハームンド・シグムンド
二十四歳。フリートの兄で父親の元で働いている。オカリナを召喚物としており、その音色は聞く人の多くを癒すという。内気なひ弱だが、意志は常に持ち続けている。
《その他》
◆老人:ゼオドア・フレスルグ
白いひげを生やし、眼鏡をかけ、帽子を深々と被っている初老の男性。
複数のモンスターや多様な魔法を召喚することを得意としている。巧みな話術で翻弄させる。
【第四章 緋色に染まる天地】
《ヨトンルム領》
◆ヴォル
ミーミル村に住む、気まぐれであるが、知識の量が非常に多い、有数の知識人の老婆。かつてドラシル大陸内のモンスターを探し回ったことがある遍歴を持つ。
◆ケルヴィー・ドナウ
ミーミル村に住む、ルーズニルの友人、言葉を話す風の精霊シルを召喚する還術士。副業として教師の職に就いている。
《ミスガルム領》
◆ヘイダッルム・ミスガルム・ディオーン(ミスガルム王)
五十二歳。ミスガルム王国を治める優しき王。最も先のことまで考えている人物と言われている。
◆スキールニル・レイフ
二十四歳。薄い灰色の髪の寡黙な青年。
ミディスラシールの専属騎士。フリート以上の実力者であり、良き戦友。
◆アルヴィース・ベロニテ
大陸内で最も優秀と言われている、ミスガルム城の専属予言者。
◆ダリオット
ミスガルム王国に滞在している貴族の壮年の男性。ヘルギールに頭が上がらない。
《その他》
◆ニルーフ・ドルトン
十二歳。赤毛の髪の小柄な少年。
子供っぽい言葉を出したと思ったら、挑戦的な言葉も放つ。ニーズホッグと呼ばれる黒竜を召喚、それを使って炎を自在に操る。
【第五章 希望を願う遠き日々】
《ニルヘイム領》
◆エレリオ
三十三歳の敏腕女医。藍色の髪を首元で結っている。
男勝りな言葉を発するが、非常に他人想いである優しい医者。プロフェート村出身者。
◆ラティス・グナー
メリッグの父。予言者の一族であるグナー族の族長を務めていた。非常に優秀な予言者であり、家族想いの父親だった。メリッグの能力にいち早く気付く。
七年前の五十三歳の時、プロフェート村で起こったある事件により行方不明。
◆マリーン・グナー
メリッグの母。予言者としての力は皆無、家事で夫を支えている。おっとりとした性格。
七年前の四十八歳の時、プロフェート村で起こったある事件により行方不明。
◆デオン・グナー
メリッグの兄。予言者であり、能力もそれなりにあるが、メリッグには劣る。メリッグに次期族長としての立場を奪われたため、それ以後何かとつけて因縁をつけてくる。
七年前の二十四歳の時、プロフェート村で起こったある事件により死亡。遺体は見つかっていない。
◆リナ・グナー
メリッグの姉。予言の力はほとんどないが、周りに流されて予言者となっている。マイペースであり、その場をしのげればいいという性格の持ち主。
七年前の二十一歳の時、プロフェート村で起こったある事件により行方不明。
《その他》
◆バルエール
銀色の髪をした旅人。アスガルム領民の血を引く、微笑みを浮かべている穏やかな青年。
怪我をしているところをプロフェート村でメリッグが保護をしたことから、二人は交流を始める。
七年前の二十歳の時、プロフェート村で起こったある事件により死亡。
◆ヘラ・エーギル
二十三歳。黒色の長い髪を二つに分けて結んでいる女性。服装は黒一色。
愛らしい笑顔と振り撒く愛嬌により惹かれるものは多数。水の精霊の加護が強く、扱う魔法もハイレベル。またモンスターを召喚することも得意としている。
【第六章 進み始める時の針】
◆ノルエール・ミスガルム・ディオーン(愛称:ノルエ)
ミディスラシールの母であり、亡きミスガルム女王。
十九年前の二十五歳の時に流行り病によって、死亡したと言われている。
【第七章 変革の先導者達】
《ミスガルム領》
◆ルドリ
三十八歳。漆黒の長い髪を後ろでまとめ上げている、長身ですらりとした体格の女性。ミスガルム城の騎士団の若き団長。
冷静に物事を判断し、時に大勢の人を護るために一人を切り捨てる、冷酷な決断も躊躇わずに行う。
精霊魔法と融合した剣術の使い手であり、大陸で右に出る者はいない。
見習い時代からずば抜けて成績が良く、14歳の時に特例として騎士になった。
《ヨトンルム領》
◆フェル・コールド
二十六歳。赤褐色の短髪の還術士の青年。
スレイヤの恋人。かつてスレイヤを含めた三人組でドラシル大陸を回り、還術を行っていた。
ロングボウの使い手で、命中率は非常に高い。
《その他》
◆ラキ
十歳の銀髪の少年。
◆イズナ
二十五歳。銀髪の長い髪で、肌が白く病的な女性。
非常に高い能力を持つが体力はない。
◆アトリ
ラグナレクを慕う人型のモンスター。人語を喋る。
◆ラグナレク
レーラズの樹と共に五十年前に封印された、超強力なモンスター。
その力は大陸を滅ぼすものと言われているほど。
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□■各領について■□
【ミスガルム領】
ドラシル大陸の半島西部にあり、土の精霊の加護を受けている領。自然豊かな領で、ミスガルム王国にいる王によって治められている。基本的にはそれぞれの町にいる貴族が統治し、王に報告している形を取っている。王国には大陸で最強と言われている騎士団を所有。
【ムスヘイム領】
ドラシル大陸の半島南部にあり、火の精霊の加護を受けている領。海に近いヘイム町を中心として成り立っている。年間を通して気温は高く、場所によっては砂漠地帯もある。商人や職人、農民以外に、様々な身分で構成されている傭兵という身分がある。一方で全体的に貧富の差が激しく、時間帯によっては女子供を一人にするべき領ではない。
【ヨトンルム領】
ドラシル大陸の半島東部にあり、風の精霊の加護を受けている領。まとまりのない村が点々としている、それぞれの村にすべてを任せている自由な領。ミーミル村など知識人が多く集まる村や、ある物の製造に特化した村など、村ごとに特色が出ている。
【ニルヘイム領】
ドラシル大陸の半島北部にあり、水の精霊の加護を受けている領。ミスガルム領とヨトンルム領とは川や山によって隔てられている。年間を通して気温は低く、場所によっては雪も降り、他の領から行きにくいため、他の領と比べて人口は少ない。数少ない村人同士が集まって、細々と生活している。
【アスガルム領】
ドラシル大陸の半島中央部にあった領。レーラズの樹と呼ばれる巨大な樹がかつて存在していたが、五十年近く前に突如、樹を中心としてこの領が消えた。今では大きなクレーターとなっている。