Cocoon for the Golden Future
●相変わらずインパクト抜群だが、それで楽曲を粗く塗り潰してしまっている印象も。
【収録曲】
1.Get Back the Hope
2.Evolve Forward in Hazard
3.Shape of Trust
4.Ain't That So Awesome
5.One Shot, One Mind
6.Interlude
7.Tear Down
8.Repaint
9.Gas Will Blow You Away as Only Brakes is Boring
10.Trap by the Nervous
11.Luck Will Be There
前作から約3年振りとなるFear, and Loathing in Las Vegasのアルバム。どうやら、コロナ禍の影響でリリースのペースが遅くなったようなのですが(『激ロック』インタビューより)、作風自体は相変わらずといったところでしょうか。シンセサイザーを絡めた派手なロックサウンドを聴かせたり、途中で急に曲調が変わったりと、色々と強烈な要素で満たされているものの、別に今作で始まったことではなく、前作と同様に、ある種の「安定感」というものがあります(「3分台の10曲+約2分の『Interlude』で全11曲」という構成も、前作と同じですし)。
次々とインパクトのある展開を繰り出していく様相には引き込まれるものがありますが、やはり、その「インパクト」で楽曲を粗く塗り潰してしまっている印象が拭えないところがあります。ただ、『Ain't That So Awesome』や『Trap by the Nervous』のように、ボーカル・歌詞・曲調の面でくっきりとメリハリを付けている曲も無いわけではなく、そういう曲がもっと多ければ……と思いたくなるアルバムでした。
評価:★★★★